hakuunの未来ノート

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DJポリスは心理学者?

2013-06-12 | 社会現象

DJポリスが「警視総監賞受賞」という、さわやかなニュースが入ってきた。

DJポリスは、今話題の人である。

 

なぜ、DJポリスが人気あるのだろうか?

少し掘り下げて考えてみたい。

 

渋谷ハチ公前のスクランブル交差点がある。

年に何回か渋谷にいくが、その込み方は凄まじい。

行ったことがある人ならば、その凄さは知っていると思う。

普段でも歩くのもやっとであり、あの人々をコントロールすることなど不可能に近い。

 

それをあのDJポリスはやってのけたのである。

それもサッカーW杯出場を決めた夜のことである。

ここに集まった群衆は、普段の歩行者と違った群衆である。

異常に興奮しており、暴徒化しやすい、若者の集まりである。

群集心理として、理解はできるが、それをコントロールしたというのだから、このDJポリスはただ者ではない。

TV等にコメンテータとして出演している心理学者でも、このように上手くはいかないだろう。

 

そこで、「新聞やネットに載っている』名言を集めてみた。

 

「サポーターは12番目の選手です。ルールを守りましょう」

サポーター心理を巧みについている。

サッカーは11人でやるスポーツ。

それを12番目の選手ということで、サポーターの参加意識を高めている。

 

赤信号に切り替わると、

「車を通してください。ドライバーにもサポーターはいます。

日本代表はフェアプレーで有名。

皆さんもルールとマナーを守ってください」

と交差点内に立ち止まらないように誘導。

 

これはサポーターが知っている「日本選手のマナーの良さ」

自分がルール破れば、日本代表が笑われる、というサポーター心理を巧みについている。

 

さらに、青信号になると

「ゆっくり前に進みましょう。

けがをしてしまっては日本代表のW杯出場も後味が悪くなる」

と誘導している。

 

これも、人間の心理を的確にあらわしている。

日々、心理学を勉強し、実務で実践しているからできる技だと思う。

 

交差点付近で胴上げが始まると

「それはイエローカードです」

とやんわり制止している。

 

人間、「ダメだ」と言われると反発したくなる。

特にきつい言葉で「やめろ!!」とでも言ったなら、どこかの国のように、興奮している若者は暴動化することは予想される。

そこを「イエローカード」というサッカーで使っている言葉を利用して、ソフトに注意を与えている。

いくら興奮している若者も判断力はある。

むしろ、熱狂的な人間に対して、穏やかに話すことで、興奮している相手の気持ちを静める効果がある。

20代のDJポリスは、同じ世代である若者の心理を読んでいる。

 

「警備にあたっている怖い顔をしたお巡りさんも、皆さんと気持ちは同じです」

 

まずは「怖い顔をしたお巡りさん」ということで、自虐ネタではないが、自ら一歩引き下がることで、相対的にサポーターの気持ちを大切に扱っている。

 

「皆さんと気持ちは同じです」

この言葉には、多くの若者は驚いたのではないだろうか?

お巡りさんの気持ちを、素直に表現している。

普段怖い顔をしたお巡りさんが、自分の気持ちを語ることなど考えもしなかったことである。

「心の中ではきょうの日本代表のW杯出場を喜んでいるんです」

それを「心の中では・・・」と自己開示することで、親しみやすさや安堵感を醸し出している。

 

「皆さんのチームメートです。チームメートの言うことを聞いて下さい」

 

さらに、「チームメートです」と一体感を表し、サポーターの気持ちに訴えている。

 

この効果は、当日だけではないだろう。

長い目で見れば、その効果は、計り知れない。

とかく敬遠しがちなお巡りさんの印象を、グッ~と良くしたと思う。

 

久しぶりに爽やかなニュースに出会い、ニコニコ気分である。

 


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