hakuunの未来ノート

将来のため、人生やビジネスに関して、考えたこと、感じたことを綴ります。

「ディズニーランド」と「大学改革」そして「楽天」

2013-01-10 | 企業経営

「ディズニーランドは永久に完成しない」

この言葉は、日経新聞(2013/01/10)「これからのテーマパーク」に、記載されていた言葉である。

また、同日の日経新聞には、「辛言直言」の欄に、
「大学を変えなければ、日本は沈む」と
ファーストリーディング会長兼社長の柳井正氏の記事が載っていた。

先日、某資格学校で講演をした際、
総論賛成、各論反対という「現状維持の法則」について話した。

この3つのテーマ、「テーマパーク」「大学改革」「現状維持の法則」は、全く違う分野であるが、基本的考えは同じことである。

キーワードは「変化」であり、「挑戦」である。


●変化について

自分以外の外部は、絶えず変化しており一定である、ということはない。周りが変わり、自分が変わらなければ、相対的に遅れるということである。

「ディズニーランド」でいえば、時代と共に、顧客の層やニーズが変化するから、その変化について対応する必要がある。

この変化を見越して、米ディズニーの創業者であるウォルト・ディズニーは、『「ディズニーランドは永久に完成しない」と絶えず改良していく努力の必要性を説いた』のだろう。

一方で、大学はどうだろうか?
大学は、人材を育てる国の最高機関である。
しかし、企業に入って即戦力になるかとういうと、答えは「NO」である。

柳井氏に言わせると、原因は「大学そのもの」にあるという。
大学がつくられて明治時代には、すばらしい仕組みであったと思う。
その後、様々な改革はしていると思うが、世の中の変化には対応されていないのが現状であろう。
その点を柳井氏は経営者の立場からするどくついている。

さらに、私が思うには「現状維持の法則」が働いていると思う。

「総論賛成、各論反対」
大学の仕組みの改革は賛成であるが、その組織の中にいる人々の意識改革までは反対と言うことではないだろうか。
人間は、年をとるほど「現状を維持しよう」とし、「変化」を嫌う。
組織の上層部にいる人は、年配者であろう。
その人たちが「変化」することは、時には「既得権」を失うことであり、「ゼロ」から再出発しなければならないことも多々ある。

人間の心理を考えると、わかる。
今まで苦労して築き上げた地位や既得権を失うことは、辛いことである。
気持ちでは「大学の改革の必要性」はわかるが、自分が影響する範囲は、「そっとしていてほしい」と思っていることだろう。


●挑戦について

「変化」について、対応の仕方も様々である。
例えば、業界の考え方が変わったから、その考え方に従って「変化」することもあろう。
このような考え方は、「消極的な変化」であり、同じ業界の中では、同業他社も変化しているから、「変化による差別化」は難しい。

では、どうすればよいのだろうか?

先ほど例に挙げた米ディズニーの創業者であるウォルト・ディズニーの言葉が全てを現している。
もう一度再現する。
『「ディズニーランドは永久に完成しない」と絶えず改良していく努力する必要がある』

「挑戦」とは、「積極的な変化」と捉えることもできる。
常に問題意識を持ち、自ら変化することである。


●楽天の三木谷社長

この事例として、昨日の日経新聞「迫真」に連載されている楽天の三木谷社長が良い例である。
「楽天は、役員会議では日本語禁止」ということである。
このことは、今までも様々な形で報道されていた。
三木谷社長自身は、ハーバード大学大学院出身であるから、英語は堪能である。
普通なら、社員を叱咤激励して「社内公用語の普及」に努めるだろう。
しかし、英語に堪能な三木谷氏は、「社員が頑張っているから自分も頑張る」といって中国語にチャレンジしている。
実際にTV会議で台湾の社員とのやり取りを記事では紹介している。

ただ、趣味で中国語を勉強しているのではあるまい。
中国の巨大市場を見据えて、「企業トップとして何をすべきか」、を考えて積極的に変化しているのだと思う。
企業のトップが、このように積極的に変化するのであれば、社員も変化せざるを得ない。
その結果、世の中の変化を先取りして、ますます優良企業になるに違いない。


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