牛子と婿さんは12歳離れている。
結婚するまでほぼ実家暮らしだった。
ほぼ、というのは途中で1人お付き合いした人がいて、同棲生活をした事があるから。
それも途中で解消して毎日毎日家と会社の往復で過ごしていたところに
新入社員として牛子が飛び込んだのが知り合うきっかけであった。
しかし、婿さんが牛子に興味を持って話しかけたのには理由があって、
牛子の名札を見た婿さんが
「おまえ、雄一の妹か?」
というのが第一声であったらしい。
牛子の旧姓は割と珍しい苗字なので100円ショップにも印鑑がないほどである。
私の旧姓も相当珍しい苗字だけども富山県には割とあるらしいので、100円ショップにも印鑑がある。
旧田原藩の足軽だったと相方の弟からきいた。
そんな風なので、この苗字の人は地元ではだいたいどこかで繋がっているらしい。
それで高校生の頃毎日一緒に遊んでいた雄一君の妹だと思われたらしい。
しかし、「それ、従兄弟」
という牛子の返事に
そう言えば、遊びに行った時時々ちっこいのがおったもんなあ。
雄一は元気?今どうしとる?
と言ったという。
当の雄一君は若い頃親と喧嘩して家を飛び出し今現在まで行方不明中。
なので牛子と婿さんの結婚も知らないだろう。
知ったら一番喜んでくれた存在なのに。どこでどうしているのやら。時々相方と話をする事がある。
婿さんは決してイケメンでも何でもないが、素直な子である。
初めて遠くから見かけた時に「可愛がられてきたオーラ」
というか、悪い空気を纏っていなかったので、「この子ならいいかもしれん」
と付き合ってもいないうちから思ったものだった。
そして、普段私とお互いに普通に喋ってると牛子が「敬語を使え」みたいな事を口走る時があり、
私が「普通に喋りゃいいじゃん、敬語なんか使われたら困っちゃう」
というと、婿さんが「そうだよ、俺とお母さんの仲だぞ。」
(どんな中だ?)
と牛子はいつもツッコミを入れるのだが
私も言う。
「そうだよ。市民病院で2回も一緒に徹夜しとるだにー。
敬語で喋ってなんかおられんよねー?」
自慢でも何でもないが、色々な人がいるもんだと驚いたのは別の事で。
何と婿さんは100円ショップなるものをしらなかった!
存在は知っていたらしいが、牛子と一緒に初めての100円ショップのお買い物で
「これは本当に全部100円なのか?」
「本当に100円なのか?おまえ、嘘ついちゃいかんぞ!」
とまるでおぼっちゃまのような発言をしたらしい。
牛子は店の中で笑いが止まらなかったらしい。
そして、
「じゃあ、お母さんに買ってってあげよう。」
と色々買ったらしい。
牛子は「いえいえ、お義母さんはとっくに知ってるし、いつも買ってるよ。」
内心思ったそうだが黙っておいたそうだ。
何たって実家のすぐ近くの酒屋さんの中にキャンドゥが入っているのである。
あまりお酒も飲まない彼だし、朝早く出勤し夕方そこそこに帰って来てお風呂に入ってテレビを見る、
と言う生活で、買い物と言えばワークマンかショッピングモールかゴルフショップにたまに出かけるだけだったらしいので、近所の酒屋の中にキャンドゥがあるなど夢にも思わなかったらしい。
今ではすっかり慣れたようだけども、世の中本当に色々な人がいるものだ。
結婚するまでほぼ実家暮らしだった。
ほぼ、というのは途中で1人お付き合いした人がいて、同棲生活をした事があるから。
それも途中で解消して毎日毎日家と会社の往復で過ごしていたところに
新入社員として牛子が飛び込んだのが知り合うきっかけであった。
しかし、婿さんが牛子に興味を持って話しかけたのには理由があって、
牛子の名札を見た婿さんが
「おまえ、雄一の妹か?」
というのが第一声であったらしい。
牛子の旧姓は割と珍しい苗字なので100円ショップにも印鑑がないほどである。
私の旧姓も相当珍しい苗字だけども富山県には割とあるらしいので、100円ショップにも印鑑がある。
旧田原藩の足軽だったと相方の弟からきいた。
そんな風なので、この苗字の人は地元ではだいたいどこかで繋がっているらしい。
それで高校生の頃毎日一緒に遊んでいた雄一君の妹だと思われたらしい。
しかし、「それ、従兄弟」
という牛子の返事に
そう言えば、遊びに行った時時々ちっこいのがおったもんなあ。
雄一は元気?今どうしとる?
と言ったという。
当の雄一君は若い頃親と喧嘩して家を飛び出し今現在まで行方不明中。
なので牛子と婿さんの結婚も知らないだろう。
知ったら一番喜んでくれた存在なのに。どこでどうしているのやら。時々相方と話をする事がある。
婿さんは決してイケメンでも何でもないが、素直な子である。
初めて遠くから見かけた時に「可愛がられてきたオーラ」
というか、悪い空気を纏っていなかったので、「この子ならいいかもしれん」
と付き合ってもいないうちから思ったものだった。
そして、普段私とお互いに普通に喋ってると牛子が「敬語を使え」みたいな事を口走る時があり、
私が「普通に喋りゃいいじゃん、敬語なんか使われたら困っちゃう」
というと、婿さんが「そうだよ、俺とお母さんの仲だぞ。」
(どんな中だ?)
と牛子はいつもツッコミを入れるのだが
私も言う。
「そうだよ。市民病院で2回も一緒に徹夜しとるだにー。
敬語で喋ってなんかおられんよねー?」
自慢でも何でもないが、色々な人がいるもんだと驚いたのは別の事で。
何と婿さんは100円ショップなるものをしらなかった!
存在は知っていたらしいが、牛子と一緒に初めての100円ショップのお買い物で
「これは本当に全部100円なのか?」
「本当に100円なのか?おまえ、嘘ついちゃいかんぞ!」
とまるでおぼっちゃまのような発言をしたらしい。
牛子は店の中で笑いが止まらなかったらしい。
そして、
「じゃあ、お母さんに買ってってあげよう。」
と色々買ったらしい。
牛子は「いえいえ、お義母さんはとっくに知ってるし、いつも買ってるよ。」
内心思ったそうだが黙っておいたそうだ。
何たって実家のすぐ近くの酒屋さんの中にキャンドゥが入っているのである。
あまりお酒も飲まない彼だし、朝早く出勤し夕方そこそこに帰って来てお風呂に入ってテレビを見る、
と言う生活で、買い物と言えばワークマンかショッピングモールかゴルフショップにたまに出かけるだけだったらしいので、近所の酒屋の中にキャンドゥがあるなど夢にも思わなかったらしい。
今ではすっかり慣れたようだけども、世の中本当に色々な人がいるものだ。