母は、急性胆嚢炎の山を越え、徐々に回復傾向にあります。
何といっても92歳という高年齢なので、予断は許しませんが、ひとまず帰着しました。
私自身も体調不良を押してのお見舞いだったので、心配ではありましたが、まさかあっちで、38度以上の熱を出し、注射は打たれるは、点滴
はするはの大騒ぎで、少しでも姉のお手伝いをと思っていったのに、前半は足手まといもいいとこ!
介護しに行ったのか、されに行ったのか全くうわれながら面目ない!
咳はゴンゴン!おなかもテンテンテン!熱はあがるは!でも幸いなことにインフルエンザではなかったのが不幸中の幸い!
そういう方のお見舞いはお断りしますと、冷たい掲示!
三枚マスクを重ね、見つかないように、静かに母に付き添いました。
母は、いい時と悪い時の差が、まるで、天使と悪魔!
幻覚が出ると,わけがわからなくなってこちらも混乱します。
でも、そのうち母は今人を戦争に送り出そうとして、軍歌を歌い泣く場面を演じているのだとか、今自分のお葬式の最中を演じているんだと
か、神様に出会っている場面に切り替わったんだとか、思えるようになりました。
まだ点滴だけですが、ご飯が山盛り食べたいとか、和服を着たいとか、新しい草履を持ってきてとかいっています。
母は今お正月で、書初めがしたいから筆を持ってきてといい、なんと、何を書くのと聞いたら、季重なりですが、こんな一句を!
鳥影の濃き元旦の屠蘇祝ふ 鶴榮
「元旦に」ではなく、「元旦の」といったところが、やはり俳句をやってきた人の句なのです!
私は急いで、私の句帳に、忘れないようにこの句をしたためましたよ!上手下手ではない真実の句です。
再生の一句!母は数年前一度危篤に陥って以来、パーキンソンと言われてきた病をすっかり彼岸に置いてきたのですが、句作の楽しみ
も捨ててきてしまったのでした!
この句とこの句どっちがいい?なんて話もそれまではできていたのに!
もしかしたら、もう一度句作ができるようになるかもなんていうのは、超甘いけれど、ひとまず、生き延びてくれて本当にありがとう!
私は、凱旋してきたような気持ちで、春雨に濡れて光っている羽田空港へ帰着したのでした。
母と、母を見てくれている姉一家に、大いなる幸が降り注ぎますように!
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