磯輪日記

世界の段ボールビトを幸せに!
自分と自分の愛する家族の幸せのために働ける
世界一社風のいい会社を目指しています。

厳しく向き合う

2005年09月29日 22時25分18秒 | ISOWAの風土改革

今日社員のS君から、すご~くうれしいメールをもらいました。

こんな内容です。

 開発会議の後で、私と○○さんとで今後の進め方について意見
交換しました。

  ○○さん「やってみなければ分からないことは、どんどんテストし、
       検証していく」(スピード重視)

  私   「分からないことは、一人で考えるのではなく皆の知恵を
       集めて検証していく」(対話重視)

 話し合いの中で二人の開発に関する見解の相違点が見えてきま
した。両者が融合し合えば理想的ですが、残念ながら現時点では、
平行線です。

 しかし、今回お互いの考えていることをある程度ぶつけあった感が
 あり、改めてお互いの立場も理解できるようになりました。

 テストに関しては、○○さんが独自に進めてこられましたが、
今後は開発プロジェクトメンバーがもっとかかわるようにしていく
ことを了承してもらいました。

 手始めに、来週もう一度テストを行いその状況をビデオに撮り問題
点の解析をしてみます。

 また、今後も○○さんと開発プロジェクトは、協調体制を維持して
 いくことを再確認しました。

こんな感じです。

実はこれまでにもS君とはいろんなメールでのやり取りがあり、
それを経て、今日のメールがあるのです。

ちなみにこんな具合です:

  私は、10年以上×××の設計を担当してきた経験があり
  今回、『新型×××開発プロジェクト』の担当者になった時は
  「また自分自身で知恵を絞っていいものを創ろう」と意気
  込んでいました。
  しかし、それは今までのやり方と何ら変わるものではありません。

  >他社にできることが、どうしてS君にできないのですか?
  >自分だけで考えられなければ、自分でいろんな人に教えを乞う
>てください。社内でだめなら、社外も考えてください。
  >困った時には、ドンドンいろんな人に相談して下さい。

  第1回目の開発会議の後に、社長からメールをいただいたときに
  私なりに考えた結果、今回の開発プロジェクトでは自分は、
  みんなの聞き役に徹して、みんなの知恵を結集して自分だけでは
  できない斬新なものを開発しようと決めました。

  しかしその後、開発プロジェクトだけが足踏み状態なことに私自身
  は、焦りを感じていました。

  開発メンバーからは、問題点を指摘する意見はよく出ますが
  肝心な前向きなアイデアがなかなか出て来ない為、「このままで
  本当にこのプロジェクトを成功させられるのか?やっぱり自分が
  考えないとダメなのかなあ」と思いはじめてました。

  そこへ×××にはあまり詳しくないはず(失礼?)のWさんから
  新しいアイデアを出してもらった時は、
   「やっぱ考えてくれてたんだなあ」
  と本当にうれしく思いましたし、助けられたと感じました。

この「助けられた」っていう気持ちが大切なんですよね。
「助けられた」と一度でも感じた人は、「今度は自分が助けなけりゃ」
と思うから。

また別のメールでは、

  最近、開発メンバーから前向きなアイデアが出るようになり
  本当の意味で「みんなの知恵を結集する」ことが実現できる
  気がしてきました。


こんな調子です。

ひとつお話しておきたいのは、このS君、今回のプロジェクトが
スタートするまでは、一度もメールなどもらったこともなく、
私と話をすることもあまりなかったんです。

さらに何人もの人から、

 「最近S君は明るくなった」

とか

 「S君は変わったね」

と言われるんです。


9月14日のブログにも書いたのですが、スコラの柴田さんに
よると、プロフェッショナルなチームワークを作る価値観として、

 ・協力し合う
 ・厳しく向き合う
 ・当事者になる

が必要で、この中でも一番難しいのが、厳しく向き合うことと言って
いました。

でも考えてみると、S君やプロジェクトのメンバーの姿勢、行動は、
まさにこれを実践しているわけですよね。
それも一番難しいと言われる『厳しく向き合う』までも。


上記した14日のセミナーの後の泡オフで、実は柴田さんに

 「ISOWAさんの行動指針でも、オレがやる、協力するはあるけど、
  厳しく向き合うはないでしょ。
  それくらい難しいんです。スコラでも十分実現できていない。」

とも言われたんです。

その時柴田さんに、

 「じゃあ、うちも
   オレがやる、協力する、厳しく向き合う
  に変えようかな」

と話しました。

ただ柴田さんも言う通り、『厳しく向き合う』って本当に難しいです
よね。私だってきちんとできる自信ありません。

だからまだ当面は、まず『明るくする』でいいと思っています。

でもすでに我が社の中で、このように『厳しく向き合う』という事例が
出てきているのですから、いずれ『明るくする』が卒業できて、
『厳しく向き合う』に変えられる日が来るんじゃないかと思えました。


S君とプロジェクトメンバーのみなさん、みんなの知恵を結集した
世界一の×××が開発されることを期待しています。
どうかよろしくお願いします。


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2 コメント

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明るく当事者に (りつ)
2005-10-01 12:44:39
個人的にとてもタイムリーに勉強になる内容でした。ありがとうございました。



「厳しく向き合う」ことはもちろん攻撃しあうことではなく、「当事者になる」ことと深くつながっていることだと思います。



また「協力し合う」も「当事者になる」ことが欠かせないことと思います。



「当事者になる」ことを真摯に実行しようとすると健全に「厳しく向き合う」「協力する」につながるのではないか?と今の私は解釈しています。



明るく当事者でい続ける―――高いハードルです。



なんだか会社員でいたときよりも、フリーの今のほうがチームワークの価値がわかってきたような気がするのが不思議です。
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ニコッと笑って、ズパッと切る (磯輪)
2005-10-02 07:53:45
 りつさん



「厳しく向き合う」っていうことを、柴田さんは

「相手にとって厳しいことを、相手が受け入れやすいように伝える」とか、「厳しいことをニコッと

笑いながら、ズバッと切り込む」、「正しいことを言い過ぎない」、「理屈で勝ち過ぎると、相手には

『負けた』という気持ちしか残らない」などの表現で翻訳しています。



どれもグサッときませんか?



「正しく向き合う」 難しいです。
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