静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

漁師の学校に来ることを例(たと)えると...2

2017年08月01日 10時32分51秒 | 所感

漁師になるための学校、漁業学園。
こんにちは、園長の青木です。

昨日のブログでは、6cmまで人間が育てたマダイがたくさん生き残ることを書きました。
一番きけんな、産まれての時期を守ってあげるからです。
そして、学園を卒業するときは生まれたてのマダイが6cmまで育つのと同じということ。

でも、実は放流された6cmのマダイも、放流のしかたによっては多くが食べられてしまいます。
それは、6cmになるまで人間が餌(えさ)をくれるし、自分を食べる魚もいないところで育つからです。放流直後は餌を自分で探し、用心深く行動することができません。
そこで、近年では港のなかに放流することが多くなってきました。
港のなかは、マダイの稚魚(ちぎょ)を食べる大きな魚が少ないところ。
そこで、天然の環境になれると、港をでて広い海に移動していきます。

漁師をめざす若い人。
今までの中学、高校は守られてきました。
働かなくても食事はもらえたし、おこづかいももらえたでしょう。
少しくらいさぼったところで、その生活はなくなりません。
しかし、これから生きていくのは危険の少ない港内ではありません。
回りはベテラン漁師だらけの大海原です。
一人前の仕事を求めれます。
仕事が出来なければクビです。

では学園の生活です。
学園は漁師になりたい人を6cmの放流サイズに育てるように例えました。
6cmだと泳ぐ力もあるし、見た目は一人前のマダイです。
でも、6cmに育っただけでは海で生きていけません。
中身もベテラン漁師に認めてもらえるように育つ必要があります。
中身というのは、海技士試験の勉強だったり、ロープワークなどの実習だったり、寮の集団生活なのです。

放流用のマダイの稚魚は、人間がなるべくストレスがかからない環境で育てます。
でも、学園はそうしません。
1年後には海で生きていく人に育てなくてはならないからです。
だから学園でも大変なことはあります。
でも、それは自分で餌を探し、危険をさけることができるようになるためです。
ですから卒業するときには、漁師としてやっていけるくらいに成長しています。

8月19、20日は模擬授業も体験できるオープンキャンパスを行います。
学園があなたにふさわしい場所か自分の目で確かめてください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/harunokengakukai.html
加えて、8月の学園見学会平日版も14日から18日まで開催します。
土曜、日曜は来ることができない方は、こちらへご参加ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/kengakukai-aug.html
なお、どちらも事前に申し込みが必要です。
詳しくはホームページをご覧ください。

お問い合わせ、お申し込みは電話、Eメールで。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp

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