わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

【そんな大学もあっていい】 ~小学生が大学生を教える?~

2016年05月18日 | 泰阜村が大学になる
この週末、泰阜村がちょっとした大学になった。

山梨県の小さな町の公立大学、都留文科大学から14人の学生が来た。

旧知の高田研先生のゼミ生たちである。



彼らは、まずは「自然学校」の現場を見ることが目的だそうだ。

到着した後、NPOグリーンウッドのスタッフから事業概要と施設案内を受ける。

その間、私は高田先生とコーヒーを飲みながら、情報と意見を交換。

暮らしの学校「だいだらぼっち」の母屋は、創設者のカニ(梶さん)ともゆっくりと話せるし、こどもたちもちょっかいを出してくる。
豊かな時間と空間だと改めて想う。

学生たちは、施設案内を受けた後、五右衛門風呂焚きや夕食つくり。

ここでは小学生のこどもたちの方が、暮らしのレベルもスキルも高い。

なので、こどもたちが学生たちの先生である。

そんな大学もおもしろいかもしれない。



夜は、学生たちとNPOグリーンウッドのスタッフがおおいに懇親を深めた。

われわれスタッフの中にも、都留文科大学の学生がいる。

休学して参加しているクマちゃん。

今年の1年間教員養成プロジェクトに参加している。

正確にはスタッフではないのだが、一緒に暮らしているので家族なのだ。

やはり良い縁は、紡がれていくものだ。

そんな居心地の良さも手伝い、高田先生もずいぶんと語っていた。

もう覚えていないと想うが(笑)




翌日も午前中は、草刈や畑仕事を手伝ってくれたようだ。

小さな集落に生きるためには、草刈は必須である。

村の人々は見ている。

たとえ30年たったとしても、われわれヨソモノが、どのような立ち居振る舞いをするのかを。

どれだけ素晴らしい教育活動をしていても、敷地周りの草刈りをきちんとしていなければ、村民としての評価は低い。

そんなことも、学生さん、少しはわかってくれたかなあ。







今回は、1泊2日ということだったので、視察見学に毛が生えたようなプログラムだった。

2泊とか3泊だと本格的に教育目標を設定したプログラムを、大学と一緒に創る事業も行っている。

そして、泰阜村自体が高等教育機関になるという構想も動き始めた。

泰阜ひとねる大学構想。

ひとねるとは、「育てる」という意味の泰阜村の方言である。




14人が泰阜村を後にした3日後の5月18日。

今度は私が、都留文科大学の公開セミナーに招へいされた。

泰阜村の取り組みを、環境教育やESD(持続可能な開発のための教育)という切り口で話をする。

週末に泰阜村を訪れた学生たちも聴講しに来てくれた。







このような何度も往復のある双方向性の学びと育ちを、泰阜村と大学の協働が可能にしている。

単なるサテライトキャンパスではない。

泰阜ひとねる大学として、既存大学と協働する。

泰阜村の教育力が発揮される日は近い。

さて、どうなるか。


代表 辻だいち


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