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わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

グリーンウッド会長梶さち子(かに)から故郷の皆様へ

2011年07月27日 | グリーンウッド震災支援方針・メッセージ

▼会長かに(梶)さんは福島県中通りの出身です。


 3月11日の東日本大震災が発生して4ヶ月が経過致しました。改めて被災された皆様に哀悼とお見舞いを申し上げます。

 山百合の花の香り、桂の花のオレンジ色、蝉の声、季節は夏に変わり、暑い毎日が続いております。

 福島県の皆様も暑い中、不安定な毎日をお過ごしの事とお察し申し上げます。

 福島県は私の生まれ育った場所なので、とっても気がかりで毎日新聞を見ると心が痛いです。

 幼き頃、遊んだ原風景、原体験が今の仕事の支えになっています。改めて故郷の有難さを感じております。

 ご縁がありまして、長野県泰阜村に住んでいますが震災があった日から自分にできる事は何だろうかといつも考えていました。

 震災後、福島原発の事故で放射性物質が拡散して小中学校の屋外活動が制限され、子どもたちが外で遊べない状況で毎日を過ごしていらっしゃると伺いました。

 震災後、いち早く支援行動を起こしたのが代表理事の辻(だいち)で、何度も足を運び、支援活動をして参りました。支援活動は、私たちの事業に一番即したところで、キャンプや山村留学に子どもを受け入れることになりました。

 この度、以前から「信州こども山賊キャンプ」に参加してくださっていた子どもがいわき市在住で、その子どものお友だちと、昨年一年間「教員養成プロジェクト」で参加していた方のご親戚の子どもたち、いつもお世話になっております鮫川村の子どもたち、そして福島県内の子どもたちなど、約50名の子どもたちを、「信州こども山賊キャンプ」に参加して戴くことになりました。

 泰阜の自然の中で思い切り、身体を動かし、たくさんの方々と出会い、短い期間ではございますが、心に残る想い出をたくさんつくって戴き、次への活力に繋げて戴けると幸いです。

 泰阜村の皆様、温かく迎えて下さり、心温まるご支援を賜りましてありがとうございました。

 だいだらぼっちの保護者の皆様、OB・OGの皆様、大学生の皆様、お心を寄せてくださいましたたくさんの皆様、心より感謝申し上げます。

 引き続き宜しくお願い申し上げます。

NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター
               会長 梶さち子(かに)


▼会長かに(梶)さんからいただいた直筆の手紙です


NPOグリーンウッド代表・辻だいちからのメッセージ

2011年07月21日 | グリーンウッド震災支援方針・メッセージ
▲山賊キャンプ最初のコースのこどもが到着です。


 今日7月21日。「信州こども山賊キャンプ」が始まりました。

 泰阜村は台風一過。素晴らしい青空が広がっています。

 改めて、山賊キャンプに招待する50名の被災したこどもたちと、その保護者の皆様に、NPOグリーンウッド代表からご挨拶申し上げます。


主催者あいさつ



NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター
       代表理事  辻  英 之 
   
 
    
       

 このたびの「東日本大震災」にて被災されました皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。また、震災により尊い命を無くされました皆様のご冥福を謹んでお祈りし、ご遺族の皆様に深くお悔やみを申し上げます。

 さて、このたび、NPO法人グリーンウッド自然体験教育センターでは、泰阜村行政、泰阜村教育委員会、泰阜村の住民の皆さん、そして泰阜村を応援する全国のファンの皆様と連携して、被災したこどもの皆さんを、「信州こども山賊キャンプ」に招待することになりました。
「信州こども山賊キャンプ」は、毎年1000名を超えるこどもの参加があり、全国より大きな支持をいただいております。「自分たちのことは自分たちでやる暮らし」「仲間と協力する暮らし」「自然とよりよくつきあう暮らし」という本当にシンプルな内容ですが、いまやその内容が大きな支持をいただく時代になりました。

 私たちは、自然の猛威におびえきっているこどもたち、自然との接触を断たれているこどもたち、そして友だちや仲間と離れ離れになってしまったこどもたちに、もう一度、自然の素晴らしさ、仲間の素晴らしさを伝えたい、と強く思っています。
 そして同時に、被災した子にも被災していない子にも、どんなに厳しい状況に陥ってもなお生き抜くための「支えあいの気持ち」や「サバイバルスキル」、「的確な情報収集と状況判断能力」を培ってほしいと強く思っています。
 今こそ、山賊キャンプの出番です。私たちができることは、被災したこどもと全国のこどもが、泰阜村の豊かな自然とあたたかい人々の気持ちに包まれて、楽しく過ごすキャンプを一緒に創ることです。

 泰阜村1900人の住民と、NPOグリーンウッドのスタッフ、そして全国から集まる青年ボランティアが、皆さんをお待ちしております。
 夏休みに泰阜村で、皆さんの笑顔とお会いできることを楽しみにしています。



 夏の泰阜村の教育力。発揮されます。応援ください。

代表 辻だいち

福島のこどもへ 「あんじゃねぇつうことよ!」

2011年06月04日 | グリーンウッド震災支援方針・メッセージ
 報告が遅れました。
 4日(土)は東京お茶の水で、読売教育賞第60回記念シンポジウムでした。読売教育賞とは、教育会では国内最高の教育賞と言われているそうです。
 2年前の第58回で、私たちNPOグリーンウッドの取り組みが地域社会教育活動部門で最優秀賞を受賞しました。テーマは「へき地山村という『場』の教育力をいかした体験活動の実践 ~村民による教育の自己決定権を取り戻す挑戦~」です。

 今回のシンポジウムは、東日本大震災という未曾有の国内を前にして、未来図をどう設計していったらよいのか、これからの教育をじっくり考える機会にしたいと願い、60回目の節目にあたり開催されるものです。
 そのシンポジウムに、NPOグリーンウッドの取り組みが優良事例として選ばれ、登壇することになったのです。

 シンポジウムでは、「五体不満足」の著者、乙武洋匡さんが対談にも登場していました。

▼シンポジウムでの乙武洋匡さん(写真をクリックすると拡大できます)



 厳しい環境の中で、自然と向きあい、支え合い助け合いながら生き抜いてきた泰阜村の人々。その人々の暮らしが持つ「教育力」。それを土台にして、NPOグリーンウッドの教育活動は実践を紡いできました。
その教育力を今、東日本大震災の支援のために発揮させたい。NPOグリーンウッドと泰阜村の人々が協働する身の丈にあった支援です。
 そんなことを発表・報告すると、海上からは賛同の声があがりました。

 福島のこどもたち40人程度が、NPOグリーンウッドの夏の信州子ども山賊キャンプに参加します。福島のこどもだけでキャンプするのではなく、福島のこどもも、東京のこどもも、名古屋のこどもも、長野のこどもも参加するキャンプで、やっぱりみんな違ってみんないいと実感できるようなキャンプを目指します。

支援金がまだ足りません。ぜひご協力下さい。

あんじゃね震災支援基金の詳細はこちらへ


 対談で、昨年まで小学校教員だった乙武さんが「だいじょうぶだ」という考えをこどもに伝えたい、と言っていました。
 「あんじゃね」とは、「案ずることはない」を意味する南信州の方言です。日常では「大丈夫だ」「安心だ」という意味で使われています。今回の支援基金にこの言葉を冠したのは、東日本の小さな地域のこどもが、まさに「あんじゃね」と安心して暮らせるための支援をささやかながら行いたいという願いからです。

 乙武さんと同じですね。

 このシンポジウムの様子は、6月23日付の読売新聞朝刊で特集記事で掲載されるようです。ぜひご覧ください。

 福島のこどもたち、「あんじゃねぇっつうことよ!」

代表 辻だいち




NPOグリーンウッド東日本大震災支援方針

2011年03月15日 | グリーンウッド震災支援方針・メッセージ
NPOグリーンウッド東日本大震災支援方針
「教育活動を通しての震災支援」



 このたびの「東日本大震災」にて被災されました皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。また、震災により尊い命を無くされました皆様のご冥福を謹んでお祈りし、ご遺族の皆様に深くお悔やみを申し上げます。

 今回の震災にあたり、東北の沿岸部では小規模自治体や集落が、根こそぎ海に持っていかれてしまいました。また、原子力発電所の被害は、福島県の小規模自治体のみならず、もはや日本全体の危機に発展しています。
 人口1900人を切る、へき地山村の泰阜村で教育活動を行う私たちにとって、それを他人事にはできません。泰阜村は、国道も信号もコンビニもないような厳しい立地条件ですが、それが故に村内の資源を総動員して、村民が支え合いながら村を維持してきました。
 その泰阜村で25年間育てられた私どもNPOグリーンウッドは、度重なる災害に際して、泰阜村が大事にし続けてきた「支え合い」や「お互い様」を土台にした本質的な支援を、次の通り地道に行ってきました。

 1995年に発生した阪神大震災では、のべ4人の被災児童(西宮、芦屋、神戸の小学生)を3年間、暮らしの学校「だいだらぼっち」に受け入れました。生活と教育はNPOグリーンウッド、学校は地元小学校、サポートは地域住民、経費は全額村が負担するという、
村をあげての受け入れ態勢を作り、長期にわたる支援を続けました。
 1997年に福井県三国町沖で転覆した重油タンカー事故では、暮らしの学校「だいだらぼっち」のこどもが中心となり、泰阜村民と共に数回にわたり猛吹雪の中で油を掬いました。その際、「神戸のお返しや」と、村で受け入れた阪神大震災被災児童も参加しました。
 2004年に発生した中越地震では、暮らしの学校「だいだらぼっち」のこどもが新潟県長岡市やまどり地区に雪かきボランティアに行き、翌年の2005年夏にはやまどり地区の小学生と、同じく北陸集中豪雨で被災した福井県美山町の小学生を「信州こども山賊キャンプ」に招待し、泰阜村の小学生と合同自然体験教育キャンプを実施するなど、特にこどもに関わる支援を続けてきました。

 NPOグリーンウッドは今回の震災に際し、自分事として認識し、全力をあげて支援活動を行います。その方針は、「教育活動を通した震災支援」です。それは、長期的かつ泰阜村行政や地域住民他との総合的な連携による支援を意味するものです。
 災害発生当初はもちろん被災地での避難生活支援のサポートをさせていただきますが、NPOグリーンウッドがすべき支援はそれだけではありません。私たちがすべきことは、私たちの本分である教育活動を通して、長期的に被災者・被災地を支えることです。
 支援内容の概要は次の通りです。

1. 暮らしの学校「だいだらぼっち」への被災児童長期受け入れ(山村留学における教育委員会や地元学校との調整も含む)
2. 「信州こども山賊キャンプ」を通した被災支援基金創設(使途は被災児童支援)
3. 「伊那谷あんじゃね自然学校」及び「あんじゃね支援学校」を通した泰阜村民の叡智の結集による義損金・物資支援
4.  全国ネットワークとの協働による支援
5.  その他

 私たちは、全力を挙げて暮らしの学校「だいだらぼっち」や「信州こども山賊キャンプ」を実施します。自然の猛威におびえきった東日本のこどもたちに、もう一度自然の素晴らしさを伝えたいと強く思います。失われた小さな集落の底力を、もう一度こどもたちに伝えたいと強く思います。
そして全国のこどもたちに、過酷な状況に陥ってもなお、周囲の人たちと協調しつつ生き抜くための「支え合いの気持ち」や「サバイバルスキル」、「的確な情報収集と判断能力」などを育成することに全力を注ぎます。

 願わくは泰阜村のような小さな地域が知恵を出し合い、それが束となって、息切れしそうな小さな地域を支える。そうした小さな地域同士の支え合いの構造を、今まさに創出すべきであると考えます。
 25年間で培ってきた、全国の自然体験活動団体ののネットワーク、へき地農山漁村で教育を通した地域づくりを行う団体のネットワークなどと有機的に協働し、今回の東日本大震災支援方針を形にしていくつもりです。

 今後、具体的な支援内容を確定し、NPOグリーンウッドに関わる皆様にご協力をお願いすることになります。どうか私どもの「支え合い」や「お互い様」を土台にした方針についてご理解をいただき、今後の支援活動にご協力をいただけますよう心よりお願い申し上げます。
 
 最後になりますが、被災地におかれましては、一日も早く普段の生活に戻れますよう、皆様のご無事を心よりお祈り申し上げます。

2011年3月15日


NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター
代表理事 辻 英之