ハイムとギリギリまで競合したパナソニックHOME'Sは、外のHMと違い中々間取りの提案や見積もりを持ってこなかった。ハウスメーカーの中では123ホームズやI工務店と同時期の接触だった。早いところは年内に、遅くても年明け早々に一度はもってきていたのにだ。とりあえず1月14日にはパナソニックHOME'Sの優れた点を日本各地を回って説明してくれる人が沼津に来るので説明を聞きにいくという予定だけがあった。14日に行くと、私と同年配くらいの男性が説明してくれた。ハイムミュージーアムで聞いた説明より、ずっと分かりやすかった。やはり、それを専門にしている人だからかも知れないし、パナソニックHOME'Sは軽量鉄骨のみなので、その説明だけだから分かりやすいといった面もあったのかも知れない。現在木造建築に使われている木材はどんなものなのかのような,余分な説明がない分すっきりと分かりやすかったのかも知れない。パナソニックHOME'Sの売りは高層ビルにも使われている制震鉄骨軸組構造制震鉄骨軸組構造(HS構法) - パナソニック ホームズ - Panasonicだ。確座屈拘束技術というのは凄い発明だと思った。動画にあげられている耐震実験でもパナソニックHOME'Sの家はハイムの同様の実験動画と比べても優れていることが目に見えて明らかだった。高い買い物をして、地震後も住み続けられる家とそうでない家だったら、当然前者の方がいいに決まっている。しかも、震度7で家が住めなくなった場合の35年の掛け金無しの自信安心保証までついているのだ
地震あんしん保証 - パナソニック ホームズ - Panasonic
耐震性のみならず、その頃私がどうしようかと散々迷っていたことがあった。それは換気の問題だ。換気には第一種換気、第二種換気、第三種換気と3種類ある。機密性のがいい家はどうしても換気の方法をどうするか考えなくてはいけない。電気を使って強制給気と強制排気をする第一種換気、給気だけを機械的に行う第二種換排気排気、給気は自然に任せて排気だけを強制的に行う第三種換気の3種類だ。しかも、第一種換気にはダクトレスとダクト有の2種類がある。ダクトがあれば当然そのメンテナンスもあるだろうし、吸気孔や途中のフィルターなどの手入れも必要となってくるし、ランニングコストもかかる。果たしてそれだけのお金や手間をかけるメリットが第一種ダクト有換気にあるのだろうか?と換気方法に迷っていた。住友不動産の家はダクト無しの第一種換気だったが、上手く換気できていたと思う。色々な動画などを見ても、発信者によって全て推してくる換気方法が違っている。パナソニックHOME'Sの換気方法は第一種ダクト有換気だったが、手入れも簡単だし5年毎に取り替える部品も安かったし、ランニングコストも割と安いと思った。
パナソニックHOME'Sの断熱剤はグラスウールではなくてロックウールだ。ロックウールのメリットは湿気に強いということだ。ビーカーに水をいれたところにグラスウールとロックウールの塊を入れると、グラスウールは毛細管現象でか塊がすぐ水に沈んでしまったが、ロックウールは水を弾くのかずっと浮いたままだった。その上、壁に稚内珪藻土を塗りつけてあるので、湿気が多いときは室内の湿気を吸い、乾燥しているときは珪藻土から水分がでていくのだそうだ。霧吹きで、珪藻土の塊に水を拭きかけるとあっという間に水が吸い込まれてしまうのに驚いた。
壁も道路上の看板などに使われている光触媒を使って晴れの日は外壁の汚れを分解し、雨の日は汚れを流れ落としてくれる「セルフクリーニング効果」を採用しているキラテックタイルでメンテナンスフリーだ。メンテにお金をかけなくて良い家というのが私の建てたい家の重要条件の一つなのだ。
ただ一つ、基礎工事が布基礎であるということが気にかかった。しかし何が良いか分からず悩んで居た換気のことも解決出来て、地震保証も有というのなら自分が予定している予算にさえ収まればパナソニックHOME'Sで家を建てない手はない。と思い、○千○○万円以内で建てられるのならパナソニックHOME'Sで家を建てますと、間取りも見積もりもでていないのに宣言してしまった。この文章を書いている今でも、パナソニックHOME'Sで家を建てたら如何だっただろうか?と思ってしまう。総二階になるので、広さはハイムより広いが、一階の広さはハイムより狭くなる。また、ハイムと競っていたので、家を建てようとしていると気持ちを真剣には受け取っておらず、接触回数が少なかったお詫びにといことで無料で太陽光パネルもつけてくれ、それで予算以内に納めた金額を提示してくれたのだ。間取りもきまってなかったから、完成は少し遅くなるかもだけど、その分ハイムより建て替える前の家の片付けや引っ越し作業は余裕を持って出来たのではないか?と思ってしまう。
ただ、この説明を聞きに行った日に聞いて驚いたことには、Hさんの上司が私の存在が本当であるかどうか疑っていたというのだ。なので、私が実際に説明を聞きにきて実在するということを確認できなければ間取りや見積もりを出すゴーサインをだしてくれなかったような言い方をするのである。確かに60代後半の女性が一人で家を建てるとか信じがたかったのかも知れないが、ちょっとあまりにも失礼ではないかと思った。安い金額や太陽光パネル無料の提案はそのお詫びだということだった。