将人とともに together with Masato

For the parents in the world, whose children have autism.

発達障害と犯罪

2008年08月30日 | 社会生活
秋葉原殺傷事件、池田小学校殺傷事件、宮崎勤事件など不気味な事件が後を絶ちません。そんな時、必ず精神鑑定が入り、犯人に果たして責任能力が問えるかどうかが、まず争点になります。責任問題が問えないほど精神的に問題があれば、犯罪とは認められない可能性があるということです。

まるで、精神的に問題がある人は犯罪に走りやすいという逆説が成り立つかのようです。

ですが、精神障害一般を論ずることは私にはできないまでも、自分の子供や養護学校の他の子供たちを見ても、こと自閉症といわれている人たちはそういうレベルの問題を起こすはずもないし、起こしようがない人たちだと言うのが偽らざる印象です。

1歳児や2歳児が人を叩いたり、とんでもない時期・場所で普通はしない事をしたりすることがあっても、ナイフを持って人をつき殺すのではないかと不安に思う人はまずいないでしょう。

リンゴの皮を剥いた後、そのまま食卓に置いてあった果物ナイフを珍しがって持っていることがあっても、「○○ちゃん、あぶないからナイフは下に置こうね。」と注意して、机に置かせるだけじゃないでしょうか。

知的障害者の場合、そう言われて、すぐ素直に応じるかどうかは全然別の問題で、ナイフで人を刺すなどという考えはないけれど、「キラキラ光ったナイフを持つ」というこだわりには固執し、なかなか置こうとしない可能性はありますが・・・。

むしろ、女性の知的障害者が性犯罪の対象になったり、神戸連続児童殺傷事件(別名、酒鬼薔薇事件)で殺害され頭部を切断・放置された被害者も知的障害のある子だったり、被害者になる可能性の方が高いように思います。


ただ、単にエレベーター内のステッカーに興味をもっただけだとは言っても、それを見るためにエレベーターの中に閉じこもったり、何度も上下していたりすれば、そのマンションの居住者から見れば、間違いなく不審人物です。エレベーターという密室の中で乗って来る人を襲う気も全然なく、また、どこかに泥棒に入ろうと物色している訳でもないのですが・・・。

行動が普通じゃない、動作もおかしい、自分を擁護する言葉も十分にはしゃべれない。ということは、犯罪者に見られやすいし、犯罪者にまつり上げられ易いといえるでしょう。普通の意味での犯罪とは、大きくその意味が違いますが・・・。オートロックのマンションに居住者の後について入ってエレベーターで上下していれば、住居不法侵入とも言えるのでしょうか。

大変難しい問題が多く含まれていますので、そのうち、時間を作って、被害者、犯罪者、冤罪の3つの観点から調べてみようと思います。

とりあえず、奇異な行動は矯正すべく、こまめに注意し、他の事で気を紛らわせるようにしむける。あるいは逆に、飽きるほどやらせて早々に卒業させるか、はたまた閉じ込めておくか・・・。

とにかく成人するまでに、または18才までに結果をある程度出さないといけないと思います。もう体は大人ですが、顔にはまだ幼さが残っているので、行く先々でもまだ許される部分がありますが、成人すればなかなかそうも行きません。10代後半が別れ道になりそうです。

累犯障害者
山本 譲司
新潮社

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獄窓記 続 (2)
山本 譲司
ポプラ社

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ピアヘルパー

2008年08月28日 | 就職
ピアヘルパーとは、英語の「ピア(同僚)」に由来し、「障害のある利用者を介護する障害者」を意味する言葉だそうです。以前書いた記事によく似た発想みたいです。同じような事を考える人は少なくないという事でしょう。

2008年8月27日付け読売新聞ウェブ版(富山)からの引用 : 

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

県によると、昨年度計1万226時間だった県内の居宅介護など訪問系サービスは、11年度には1万6355時間の確保が必要となる。県職業能力開発課は「高齢者の介護でも活躍してもらえるかもしれない。障害者自らが働きたい職を選ぶ一助になりたい」と話している。

 県内では、富山市高木西の社会福祉法人「フレンドリー会」がピアヘルパーを雇っている。障害者に自信を与え、雇用は3年間で3倍に増えた。一方、独り立ちなどの課題にも直面。

 「お皿はどれにしましょうか」との問いかけに、「これかなあ」と応じる。富山市内に住む精神障害の男性(53)宅の台所で、夕飯を準備するピアヘルパーの知的障害者の女性(36)が、ゆったりと男性と語る。

 女性は今年1月から月に1、2回、健常者のヘルパー1人の付き添いで家事に励む。市を通じて同会からピアヘルパーの派遣を受ける男性は「私が教えることもあり、支え合う関係がいい」。女性も「料理が好きだから楽しい」と話した。

 同会は05年末、精神障害者のピアヘルパー4人の派遣を開始。昨年はニチイ学館の協力で、知的障害者も対象にヘルパー3級レベルの研修を行い、現在は計14人が働く。通常は施設で箱の組み立て作業をして、日給数百円の工賃を得る。一方、ピアヘルパーなら最低賃金の適用を受け、時給は700円以上になる。同会の統括管理者、金子かつよさんは「ヘルパーの日は皆、朝から『今日は仕事だ』と言って張り切っている」と話す。ただ、資格取得や採算上の課題も残る。長時間の座学が難しく、同会でも独り立ちに必要な2級を取った障害者は4人だけ。また、安全上の理由で2級取得者にも健常者を付き添わせるが、介護報酬はヘルパー1人分しか出ない。

 金子さんは「ピアヘルパーは介護者としては補助的な役割であっても、利用者に与える精神的な力は大きい。報酬算定対象に加えるなど、行政の制度的な位置づけが大切」と訴える。

精神障害を乗り越えて―40歳ピアヘルパーの誕生
西 純一
文芸社

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映画作り

2008年08月27日 | 社会運動
知的障害者施策に対する世の流れは、大規模施設より小規模施設・グループホームへ、分離・隔離より統合・インクルージョンへと向かっているが、それは必ずしも世間一般の人が認めている訳でもなく、望んでいらっしゃる訳でもないようだ。

障害者が電車に乗っている事が珍しくなくなったとはいうものの、本人が変な行動をする以上、しかめっ面されたり、回り中の人がサーといなくなったりする事は珍しくない。何をするか、何が起こるかわからない、というのもあるだろう。

親がそういう子供や成人障害者を特別な人たちと見ないで、単に少し病気の所がある人たち程度に冷静に見ることができ、特に危険性がある場合とか注意が必要な場合とかを見極められるようになったと同様、ある程度の「慣れる期間」が必要だ。

ただ、それは言うは易く行うは難し。だからだろうか、盛んに自閉症を紹介する映画やテレビ番組が放送されるようになった。何せ100人に1人が自閉症圏内の人なのだから・・・。

ただ、なかなか資金難で、映画作りも困っているらしい。製作そのものに関われなくとも、カンパはできる、と思った。


制作中映画 ぼくはうみがみたくなりました(原作 : 山下久仁明)
ぼくはうみがみたくなりました
山下 久仁明
ぶどう社

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注 :
自閉症関係の書籍といえば医師や療育家による専門的な内容か親の手記ばかりと言われるなか、小説形式で自閉症を描いたということで、このぼくうみは画期的な作品です。


制作中映画 星の国から孫二人(原作 : 門野晴子)  
星の国から孫ふたり バークレーで育つ「自閉症」児
門野 晴子
岩波書店

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重症結膜炎

2008年08月26日 | 体育
今回の夏期家庭学校では、是非クロールの練習をするよう先生から勧められ、頑張って先生ご指定のダイソーの水泳教本を何とか探し出し、週2~3回プールに通った。

(4軒目でやっと見つけた。それにしても、ダイソーの店員さんにもいろんな人がいるものだ。「そんな本はありません。」ときっぱり言い切った、自信満々の顔が忘れられない。また、そう言い切られてしまっても、彼女を信じる事もできず、仕方がないので自分1人で他のものを探しているかのようなふりをして店内中を探すことの何とバツの悪い事か。ご自分の知らない世界がある可能性というものを認めようとしないのだ・・・。世の中をそんなに簡単に割り切って考えられる若さが羨ましくさえ思えた。単に面倒くさかっただけだという事かも知れないが・・・。)

昨年まではできなかったクロールの息継ぎが既にできるようご指導戴いており、ばた足と手の動かし方にまだ多少改善の余地は残るものの、クロールで25メートルも泳げるようになっていたのには舌を巻いた。いったん泳げるようになれば本人も面白いと見え、積極的に泳いだ。ただ、手の入水の仕方を競泳選手並にさせようとしたら、あれこれ言われるのが嫌になったと見え、泳がなくなってしまったが・・・。こういう所は親がやると上手く行かない・・・。先生方は本当に教え方がお上手だと心から思う。

ただ、8月後半は水泳のせいか、いたずらで目をいじる癖のせいか、左目が結膜炎になり、抗生剤の点眼をしたもののなかなか治らず、だんだんまぶたと眼球全体も腫れてきて、あわてて眼科に行ったら左目の強膜炎という診断だった。

そのため、せっかく上達した水泳もみすみす後半2週間はできないこととなってしまった。

幸い良くなったが、水泳の練習はおろか、マラソン、逆立ち等もしばらくできないこととなり、9月からのトレーニング生活がおもいやられる事となった。

ただ、将人の脚力はもう本物のようで、ずいぶん目も良くなったので、昨日久しぶりに5㎞走らせてみたら、はじめの数周こそ多少きつそうにして時々歩いたりしていたが、5周目頃から調子が乗ってきて、8周目からはスピードも上がって10周走りきった。

30年前鍛えた腕力は小生のこの年になっても思いのほか落ちていないが、脚力は数日休んだだけですぐ落ちると聞く。

将人には、必ずしもそれは当てはまらないようだ。若いということはすばらしい。それよりも、せっかくつけた生活習慣が目のために崩れてしまったことの方が大きかった。やはり、今の将人にとって運動を中心とした生活は重要だというのがよく分かった。

ゆっくりゆっくり笑顔になりたい―知的発達障害のある人にスポーツの場を提供するスペシャルオリンピックスという活動
大宰 由紀子,スペシャルオリンピックス日本
スキージャーナル

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しゃあないなー

2008年08月25日 | 人生哲学

小児脳神経外科医の山崎麻美先生が、その著書「子供の脳を守る」の冒頭にこう書いていらっしゃるのが妙に頭に残っています。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「しゃあないなー」、私の患者さんのお母さん達が口にする、悟りの言葉です。

しゃあないやん、と言えるまでの長い時間に、ありとあらゆる饒舌と涙と怒り、挫折と成長が繰り返されるのです。

愛する自分の子供の病気や障害、死と向き合ってきた母親がその全てを受け入れた時の、全てを包み込む言葉なのです。


子どもの脳を守る―小児脳神経外科医の報告 (集英社新書 394I)
山崎 麻美
集英社

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上を見て生き、下を見て生活する

2008年08月23日 | 人生哲学

「ええか、男はナ、上を見て生き、下を見て暮らさないかんのヤ、そういうこっちゃ。」

『旅人 開高健』(高橋昇著)の帯にあった言葉です。

上、下思うのも疲れるものですが、人間、どうしても自分を人と比べてしまうもの。上を見ればきりがなく、ややもすれば自分がどん底にいると思いがちですが、そんな時、広く世の中を見渡してみましょう。

事情は大きく違うとは言うものの、自分がどん底だと思っていたのが恥ずかしくなるくらい、もっと頑張っている人が大勢おられる事に気付きます。


旅人 開高健
高橋 昇
つり人社

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愛情と愛の違い

2008年08月21日 | 人生哲学
出典は忘れてしまいましたが、書き留めていたメモに最近ふと目がとまりました。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「愛」というと、私たちは男女の愛や、親子の愛というものをすぐ思い浮かべます。

しかし、これは、「愛情」というべきで、人間が作り出すものですから、自分が得をする時には大きく燃えますが、自分が損をする時にはしぼみ、あるいは消えてしまいます。

 しかし、「愛」は、自分の一番大切なものを人に分け与えるもので、自分が損をする時、大きな花が咲き、その中で他者も自分も潤されるものです。


追伸
上の一節は聖書の言葉の説明でよく出てくる文章で、止揚学園のサイトでも出ていました。○○学園という入所施設は、単に入所、隔離するだけではなく、それぞれがいろんなポリシーを持って運営されている所が多く、それぞれ特徴があります。千葉県の袖ヶ浦のびろ学園、栃木県のこころみ学園、滋賀県の止揚学園などです。


こころみ学園奇蹟のワイン
川本 敏郎
日本放送出版協会

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柔道の石井慧選手

2008年08月19日 | 人生哲学
朝青龍、亀田を尊敬…柔道男子・石井、自分貫き「金」(夕刊フジ) - goo ニュース

それにしても、今回の北京オリンピックの柔道は残念な結果になりました。しかし、世界の潮流に背を向け、本家本元としての意地をかけて一本勝ちにあくまでこだわる日本柔道界において、とにかくまず勝ってなんぼだと、執拗に、かつ醜いまでに「勝ち」にこだわる日本柔道界の異端児、石井慧選手の偉業には舌を巻きました。

大会前からビッグマウスで自分を追い込み、開会後は先輩方が次々敗退していく中、勝つしかない状況で迎えた最終日に、予告どおり「勝った」という事がどんなにか大変だったことか。

井上康生選手のような豪快さ、切れもなく、鈴木桂治選手のような意外性もなく、いつも鈍臭く、ねちねちと小さなポイントを重ねていき、それが相手の焦りを誘って、結局いつのまにか一本勝ちまでしてしまうという、予定された鈍重さ・・。

あの決勝戦の試合を見て、誰が彼こそチャンピオンだと認めるでしょうか。おそらく世界中で誰1人いません。おそらく「あれでチャンピオンかよ!」と舌打ちしながら思ったでしょう。しかし、少なくとも彼は負けていないし、予定された手堅い「僅差」で勝ったのでした。強いものがチャンピオンではなく、チャンピオンになったものが強いのだと言わんばかりです・・・。

そして、それを一番よく知っているのは、他ならぬ対戦相手自身でしょう。完全に石井選手の術中にはまってしまった・・・。勝ちようのない、超えられない壁だった・・、と。それが、あの憮然とした、しょうがないなー、という態度だったと思います。ボクシングの試合の最後によく見る、自分の方こそが勝ったんだというアピールとは似ても似つかないものでした。

解説の篠原さんをして、「石井、しゃべらん方がいいですね。」「 (彼のあの決勝の相手に)私は以前圧勝しましたよ。」と苦々しい思いまでさせてしまう・・・。
決勝で「自分の柔道」=石井、真骨頂の逃げ切り〔五輪・ハイライト〕(時事通信) - goo ニュース

100㎏超級の代表発表の時もそうでした。4月の全日本選手権で優勝したのは石井ですし、その前に棟田に勝っていたにもかかわらず、選ばれるのはもしかしたら棟田ではないかと誰もが思っていました。谷亮子に勝って優勝した選手が選に落ち、実績で勝る谷選手が選ばれたのも記憶に新しかったからです。優勝インタビューでも、泣きながら「情けない試合してしまってすみません・・・」と、まるで敗者のような弁でした。


table>古賀稔彦の一本で勝つ柔道[DVD付き]
古賀 稔彦
MCプレス

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しかし、負けない、鈍臭くとも結局勝ちを重ねている、選考会で棟田に勝った石井を代表から外すわけにはいきませんでした・・・。「代表は石井」と言ってはみたものの、まるで言い訳でもするかのように「だって去年から負けてないんですよ。」と記者団に言っていた斉藤仁先生の顔が印象的でした。

それくらい、代表にしたくないけれど代表にせざるを得ない石井選手だったからこそ、あのプレッシャーで押しつぶされそうな状況の中でも勝つことができたんだと思います。

一本勝ちを重んじる風潮とは相反する道を歩み続ける「ヒール柔道」を自認し、朝青龍や亀田兄弟を「尊敬している」とはばからない異色のキャラクター。
“丸刈り王子”石井、金メダル締め!/柔道(サンケイスポーツ) - goo ニュース

表彰式の後、記者団に写真を撮られる際、他の人は決まって金メダルをかじるしぐさをして写りますが、彼は違うポーズでした。まるで尊敬する朝青龍のそれでした。

鮮やかに一本勝ちするか、桜のように潔くぱっと一本負けして散るかが尊ばれる日本柔道界ですが、所詮メダルが取れてはじめて意味のある事です。人生では井上康生や鈴木桂治よりも、はるかに石井選手の方に分があると思いました。そういえば、東京オリンピック柔道・重量級金メダリスト猪熊功さんが後年、事業の挫折からか63才の若さで自殺なさったのが思い出されます。あれほどの人が意外や意外、驚くほどもろい?!、とびっくりしたのを覚えています。

石井選手と他の選手との違いは、人生そのもののように思いました。石井さんにはとても大事なものを教わったと思います。

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小林 まこと
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将人とともに

2008年08月16日 | 卒業後
来年3月で一応、中学校という義務教育が終わります。ほとんどの子が高校に行きますし、日本の場合、それは養護学校の生徒にも当てはまるようです。実際、将人も高校、専攻科まで続いている学校にお世話になっていますが、一応の区切りとして義務教育後を考えてみました。

高校、施設(○○学園という名のところが多いですが、いわゆる学校教育法でいう学校ではありません。)、精神病院、在宅、グループホーム等々・・・。生活の場所、職場の二つの要素に分け、現場を実際に見て回り、話を直接聞いてみました。

すると、その限界がしっかりわかり、なかなか行き場所がない現実が今更ながらよくわかりました。それは、3年後、5年後もあまり変わりようのない現実だろうと思います。それが、この2カ月くらい前からの就職云々という記事になりました。

もはや、ブログタイトルが「将人の山村留学記」では少々おかしい気がします。実際、将人との生活を通した私自身の記事の方が多くなってきましたし、親子の奮闘記とでもいった方がいいように思います。それで、「将人とともに」に改名する事にします。


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はちきんおばさん

2008年08月13日 | その他
追伸 :

実は昨日の文言は、昔このサイトにも時々来て下さっていた「はちきんおばさん」という方が、別の名でつい最近まで約1年間公開しておられたブログ「こころのままに独り言」からの引用です。

事情あって、もう既に閉鎖されたようですが、グーグルで引用文をそのまま検索にかけて、検索結果の下に表示されている「キャッシュ」をクリックすれば原文を見る事は平成20年8月10日時点ではまだ可能です。

いい事がたくさん書いてあり、大変勉強になったので再開される事を強く望みます。

ただ、私のような全然無関係な人間に対し、ご自分の学校の、他の先生の家庭状況とか、そんな事までお話しになるのはどうかと思いますが・・・。(笑い) よその学校の内情を垣間見られた事は面白かったといえば面白かったですが、先生方にもプライベートなものは当然ありますから、それを敢えて聞きたくもないし、聞いてもないのに聞かせてもらうというのも辛いものがあります。

もしかして、あの調子で土佐の生徒や生徒のご家庭の事を関係ない人に話して回っていらっしゃるんじゃないでしょうね。これは最低限のマナー、職務にまつわる守秘事項ですよ。ご主人から伝え聞いた事だと言っても、同じ守秘事項に該当しますよ。おわかりですよね!!

人間拡声器のボリュームは若干抑えられた方がいいように老婆心ながらご忠告します。少なくとも気軽に変なメールして来ないで下さいね。私はあなたの友達ではないのです。

今回の記事はこれが言いたくて書いています。コメントを受付中止すればメールして来られるし、困って困って、しょうがないから記事で直接書く事にしました。メールなので土佐からだろうが、どこからだろうが、送料はいらないからなのでしょうが・・・。関係者の方は何とかして下さい!、と言いたいです。

何にせよ、名前を変えようがアドレスを変えようが、その言い方や発想法でだいたい誰かはわかるのですから、堂々と行きましょう。

あなたのおっしゃっていることに間違いはないと思いますよ。立場や環境が違えば、当然考え方も変わりますが、相手の言うことをちゃんと聞いた上で、論理だった反論をされるのであれば、何も隠れ回ってゲリラ的に、サイトを作っては閉鎖し、しばらくたってまた別のサイトを作るといった行動をされることはないと思いますよ。

誠意を持って堂々と当たれば、上の先生方も必ずや、あなたが学校やご主人を思う気持ちを理解して下さると思いますよ。少なくとも私に向かって言ってもしょうがない事です。私はあなたの聞き役にもなれませんし、カウンセラーをするつもりもありません。

先生方の敵はもしかして理事長先生のようにお感じなのでしょうか。とんでもありません。木を見て森を見ず。我々の敵は自閉症そのものです。理事長先生は偉大な先達であって、頂上に向かう道に若干の意見の違いこそあれ、その頂を目指す姿勢はみんな同じはずです。


ただ、言い方には注意が肝心だと思いますよ・・・。

はちきんおばさんにエール!元気を出して行きましょう。


注 :
平成20年8月17日現在ではグーグルのキャッシュも削除されてしまったようです。後、どうしてもという方にはミラーサーバーからアクセスという事になりますが、筆者のご意向もありますし、その場合には直接はちきんおばさんの方にご依頼下さい。いい意見が存分に盛り込まれていたサイトですので、私としては、是非是非穏便な形での再開を期待します。
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先生の視点

2008年08月12日 | 光の村
ブログのいい所は、立場上、本来は言いにくい事でも匿名とすれば言い易いという点です。

井戸端会議の後先考えない言葉が意外にも、正直な普通の人の素直な意見だったりする訳です。2チャンネルがなくならないのも、言いたい放題の無法地帯だからこそ、常識をわきまえたら軽々しく言えなかったり、整合性を保つためには言ってはならないことも、全然、文化や制度の違う外国人や赤の他人のように発言できるからでしょう。

単に独りよがりな誤解である可能性も十分ありますし、荒らす為だけの発言だったりする事もしばしばですが・・。お役人ではないのです。1年や2年も前に言った事と今言う事が違って当たり前です。

ですが、いろんな状況から、結局どなたが書いてるか、またはどんな立場の人が書いているか、うすうすわかる事が多いです。

最近とても興味深い文言を書いておられる方のブログに出会いました。

「先生になりたいと思う方たちは大人とのお付き合いが得意じゃない方が多いです。大人とのお付き合いが得意な方は反対に子どもとのお付き合いが苦手という事が言えます。先生たちは「子ども」が好きだからこそ先生になり、子ども達と触れ合い共に成長する事を喜べるからこそ、先生を続けていらっしゃるのです。
でなければ、先生ほど割に合わない仕事はないと言う事にすぐに気が付いて、優秀な方ほど短期間で転職されると思います。
親としての一番の方法は、先生と仲良くすることです。先生の応援団となってあげることです。サポーターとなってあげることです。」

その内容、視点から見ておそらく先生、またはそのご家族のブログだと思いました。

なるほど、と思いました。思えば、小生も変人と言われて久しいですが、それでもやって行けるような職業、職場にいるので、そこでは何とかなっています。適材適所という事だと思います。

ところが、先生方は何でもありです。私の仕事はこれだけ、と仕事を限ることがなかなか許されない環境だと思います。先生方の叫びのようにも感じました。何か先生方を拝見する目が少し変わったような気がしました。



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旅行終了

2008年08月09日 | 余暇
将人が小さい時はとにかく多動がひどく何にもできなかった。

ちょっと目を離すと、すぐいなくなり、いつのまにか10㎞先の健康ランドで風呂に入っていたり、たった一度だけ連れて行った20㎞先の遊園地に向かって5~6㎞歩いていた。4才頃から健脚だった。

行きたいものを押さえつけてもパニックになるだけなので、それならばと、逆に飽きるまで散歩させてやろうと、いろんな方の力もお借りし、小学校の放課後は毎日散歩に連れて行ったし、連れて行ってもらった。

その効もあってか、以前は電車に乗れば騒いだり、よその人の眼鏡を勝手に触ったり取ったり、はたまた先頭車両から最後尾車両まで行ったりきたりしていたのが、何とか座っていることができるようになった。どこに行くにも、自家用車で行くしかなかったが、これで選択肢が広がった。それが普通になると、新幹線で広島まで行ってくることができるようになった。

それならばと、チャレンジして札幌雪まつりを見に飛行機で1時間飛んでみた。意外にすんなりとできた。ただ、あの時は電車で羽田に向かう途中、東京駅で失踪し、丸の内警察署で保護してもらうこととなり、結局、飛行機に10分差で乗り遅れたオチがついたが・・・。小学校4年生の時だった。

東大寺の大仏様を見た時は、その威圧感に圧倒され、珍しく多動がしばらくやんだので、大きくてはっとするような自然の偉大さを見せて感動させたらどうかと、グランドキャニオンに連れて行くことを将来の夢とすることにした。

そのために、飛行機の搭乗時間を1時間から、2時間、3時間、5時間と毎年伸ばしてきた。

だが、今年は夏期家庭学校中どこにも行かないことにした。この子の将来を考える時、どう発達してくれたとしても限界が見えて来たからだ。特に親がいなくなったら、施設に入るしかないだろう。たとえ小さな家は残してやれても一人住まいは夢のまた夢で、できてもグループホームが精一杯の憧れだ。

ならば、これまであの子の可能性を信じ、見聞や経験を広めることに注力してきたが、それはむしろ仇(あだ)になるような気がしてきた。いろんなものを知れば知るほど欲が出る・・・。

小学校と中学校と言う義務教育をもうすぐ終了するにあたり、無限の可能性を信じたい気持ちもまだあり、学校教育もまだ続くとはいうものの・・・、ある意味もう見限った人生設計をしてやる必要性があるように思う。

馬車を引く馬は、目に覆(おお)いをされ、脇目も振らずに馬車を引いている・・・。世間は狭い方がいいのかもしれない。知らなければ、不満も少ないだろう・・。大きな世界を夢見て欲求不満を募らせるより、小さな世界で小さく生きて、満足した毎日を送る方がこの子にはいいのかも知れない。





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光とともに 第13巻

2008年08月07日 | 思春期
秋田書店から発行されている自閉症児、光君のコミック「光とともに」がついに13巻にもなりました。今まで知りませんでしたが、もともと秋田書店刊『 フォアミセス』で連載中のものを単行本にしたものだそうです。最近は小学校の図書館にも揃えてあるとも聞きました。

1巻から読ませてもらっていますが、将人とタイプは多少違うものの、とても参考になり、特に小さい頃のことは女性特有の見方や世話の仕方がとても勉強になりました。

ところが、大きくなってくると男の子というか、もう青年男子なので、その女性特有の観点が時に「ずれている」と思うことが出てきました。あの育て方だと女の子みたいな男になるんじゃないか・・・、と?!

もちろん、男らしい自閉症者、女らしい自閉症者とは何かというのは大きな問題ですが・・・。とても難しい点です。いろんな親御さんがいらっしゃるので、いろんな見方があって当然ですが・・・。

光君も中学生です。今回は特に思春期特有の問題にも明確にスポットが当ててあって、大学の先生のコメントも秀逸です。よくぞ言い切られたと言う感じがします。

なかなか言いにくい事ですが、避けては通れない以上、いろんな批判は覚悟の上で、それでもなお、指導する立場の方自身の口からある指針を示していただけるとほっとします。

このコミックの出版にかける著者と出版社の鬼気せまる決意が窺えます。戸部けいこさんにエール!



光とともに 13―自閉症児を抱えて (13)
戸部 けいこ
秋田書店

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光とともに… (1)
戸部 けいこ
秋田書店

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最近欲しい物

2008年08月05日 | その他
光の村に行く時、外環、関越道を通って花園インターを降り、秩父市内か秩父ミューズパーク横の山の道を通っていきますが、旧荒川村あたりからラジオの受診状態が不安定になります。

うちから大滝の学校までゆうに3時間はかかるのでラジオが聞けないと大変辛いものです。そこで、サン電子のトークマスターでラジオ番組を撮り貯めておき、それを再生、FMトランスミッターで電波にして飛ばし、車のFMラジオで聞くことにしています。



トークマスタースリム ホワイト RIR-900WT

サン電子

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サン電子 USB充電ポート搭載FMトランスミッター グリーン FMTS-203/G

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ラジオを聞いていて常々思うことですが、「あ、今かかっている曲はいいな。録音しておきたいな。」と思っても、車のラジオは言うに及ばず、録音機能のあるラジオでも時すでに遅し。いいと思った時にはもう半分以上終わっていて、どうかしたら曲名すらわからない。だから、後で探し出して聞くこともかなわない・・・。

最近、電話では、追っかけ録音といって、ボタンを押した段階から数十秒逆上って録音できる機能(たとえば、シャープでは、「戻って録音」機能と呼んでいます。)がついているものが出ています。要するに、常時、自動録音しては、古い部分の自動消去を繰り返していて、録音ボタンを押すと、その時点から消去をやめるという物のようです。もし、こういう物が車のラジオについていたら、あるいは外付けで付けることができたら何といい事でしょう。

また、仕事上、言った言わないの問題が日常茶飯事の仕事の人もおられるでしょう。ペンに常時録音機能をつけた物があってもいいんじゃないかとも思います。


どこかで売ってないですかね。



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夜の公園の中学生

2008年08月03日 | 同級生
将人は地元の市立小学校特殊学級(たんぽぽ学級)を卒業させて貰った。

本来の居場所はたんぽぽ学級だが、普通学級にも机を貰っており、それは親学級と呼ばれていた。体育や給食、図工など子供によっては週何回も親学級に行っていたが、将人は週1回だけ給食に通っていた。それでも将人は大変楽しみにしていて、普通学級の子達とも大勢知り合いができた。というか、近くの子が一方的に世話してくれていた。

更に、年に何回かは「たんぽぽの子達と遊ぼう。」という時間があって、4年生が交代でわざわざ遊び相手をしてくれる期間があった。先生方もとても忍耐強く接して下さり、子どもたちにもそれが映ったかのようで、健常児が障害児を世話するのが当たり前のような学校だった。

公立学校の公立たる所だと感心し、あれがインクルージョンという考え方であり、その現場なのかと驚いた。

その子達も卒業後2年ちょっとたち、ずいぶん変わっていた。うちの近くの公園で、男女何人かがよくヤンキー座りして、夜の8時とか10時にもなって集まっている。

何をしているのかといえば、煙草を吸ったり原付バイクを二人乗りして乗り回したり、どこからか取ってきた自転車を壊して水路に投げ込んだりしているようだ。警察官も時々巡回し始めた。夜10時頃帰宅する事がしばしばあるが、遠くから彼らを見かけると思わず道をそれて遠回りして帰りたくなってしまう。

ただ、将人と散歩した帰り、買い物をしたせいもあって夜の8時過ぎになった時があった。彼らのすぐ横も、いつもの経路だとばかりに何の躊躇もなく将人は通り過ぎて行く。

その時、「あ、将人だ。」「お父さん、あれ将人君でしょ。小学校の時、よく将人君を世話していた○○もいるよ。」と小学生当時、そのままの言葉で、大きな体の怖そうなお兄さんが暗闇の中から話しかけてきてくれた。何せ、脱走するといけないと、毎日何回も学校に私自身が行っていたので、学校中で私を知らない子はいないのだ。みんな、私の事を将人とセットで憶えていてくれる。

ちなみに、1学年約100人の小学校で、1年生の時から6年生が終わるまでほぼ毎日、休憩時間のたびに行っていたので、上5学年、下5学年、合わせて11学年、約1100人の生徒さんとその親御さんがおそらく我々の事を知っておいでだと思う。何せ、いろんな事をしでかして目立っていたので・・・。

そんな一見怖そうな、小学生言葉のお兄さん達の横で、将人が夜、ひたすらマラソンしている・・・。果たして、みんなどんな思いで見ているのだろうか。知らないはずはないはずだ。

最近こういう記事を見かけた。福岡県筑後市の小中学校で高齢者が子どもたちと一緒に机を並べて勉強し、とてもいい効果が出ているというのだ。健常児と障害児、小中学生と高齢者、何かその対比が面白い。

効率を考え、しばしば区切られて生活しているものの、実際の社会にはみんなが一緒に住んでいる。別だからおかしくなる事もある。一緒にするとうまく行く事もある。




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