『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

アナナス、石の上にも三年。

2015年08月16日 | 日記


夏休みの仕上げに東山動植物園へ定点観測に出かけた。
パイナップル族、アナナスの花はお派手だ。
さあ虫たちよ、どこからでもいらっしゃい!という風情である。
葉っぱ同様にガクにもトゲがあるものもいて一筋縄の美人ではないことが伺える。
覚悟しておいでと言っているみたいだ。
アナナスたちは樹上組と岩場組に分かれるようだ。



まずは樹上組。
最初にどうやって樹に張り付いたかは不明だがさぞかし苦労があったろう。
ぐるぐるに根を樹に巻きつけて後は下へ横へと展開する。




岩場組もすごい。
石に根っこを這わせるのだ。



石の上にも三年。
アッパレ!
園芸種とは全然違うワイルドな植物どもにパワーをもらってこの休暇も終わる。

嗚呼、ボタニカル!




植物のデザイン

2015年08月15日 | 日記


増える一方の植物たちを整理しようと棚を買った。
無印良品のパイン・ラックをネットで買おうと思ったが頓挫した。
何度やってもアカウントとパスワードが違うと拒否られたからだ。
いわれるままにパズルをやったり、再入力したがだめだ。
たかが数千円のネットショッピングである。
「いい加減にしろ!」
ということで、いつものAmazonで購入となった。

おかげでいい感じで収まった。
無印よ少しは反省しろ!
(とは、全くの言いがかりであるが)




夜にライトアップしてもなかなかいい趣だ。
陰影がいい。




モノクロになると葉っぱの形だけがクローズアップされる。
植物の持つ独特のデザインに脱帽する。
ほぼ左右対称にできている動物とはまるで違う。
自分で動き回る動物は左右対称に動けないと効率が悪くてしょうがない。
その点植物は自由だ。
自分では移動できない不自由な分、自由な形をとれるのだな。
なるほど、今日も植物どもに教育されてしまった。

嗚呼、ボタニカル!










植物どものサバイバル

2015年08月14日 | 日記


1週間ぶりに名古屋に戻った。
夏休みはまだ3日あるが植物たちが心配だったのだ。
名古屋は地味に暑い。
連日36度くらいある。
猛暑で水を切らした植物どもがどんな姿になっているやら気が気でなかった。
チラ族やサボ族、洋ラン族はさほど心配がない。
もともと猛暑の中南米出身だ。
問題は日本の草花だ。
さて、毎日可憐な花を咲かせる働き者の日々草。
枯らしては申し訳ないと思い出発前に摘心していったのだ。
咲いている花どもにちょきんちょきんと鋏をいれるのは気が滅入るが仕方ない。
その方が水を節約して生き延びるだろう。
果たして作戦は成功した。
みな何とか持ちこたえてくれたのだ。
なんと気のいいヤツらだ。




アナナスの花。
こいつは心配していなかった。
出る前に咲いていた花が終わっていたら残念だがまだ花も残っている。
花のように見えるが、ピンクのとげとげは花のガクだろうか。
不思議なヤツだ。




キセロ・ジュニアも順調に1週間分大きくなった。




マダガスカル・ジャスミンは新しい葉っぱの芽がでてきた。
水切れに弱そうだったがこいつも持ちこたえた。



こいつも生き延びた。
動物もなかなか頑張るものだ。

さほどのダメージもなく1週間の修行を終えた。
この名古屋の夏を越えるとは何ともたくましい。
あまりヤツらをかまい過ぎるのは良くないのかもしれない。
適度にかまい、適度に手を抜いてつきあって行くとことしよう。


嗚呼、ボタニカル!






ウスネの戦略

2015年08月13日 | 日記


これは何だ?
ウスネオイデスの葉っぱに絡みつくクモの巣のような綿ぼこりみたいなゴミのようなもの。
何とウスネの種らしいのだ。
梅雨時期に次々と地味に花をつけたウスネたち。
花の後は着々と受粉し繁殖を企てていたのだ。



花の後、棒状の器で種を育てている。
繭のような、さやのようなものか。




そしてはじけた後の姿。
種は蜘蛛の糸で親に絡まり、または風に乗って湿った場所を探して彷徨う。
無事に発芽すれば後はモシャモシャと増えるだけだ。
なるほどヤツの戦略は読めたぞ。
シンブルで無駄のない生き方だ。

ようし、オレもこの種を育ててみよう。
立派に育ったら園芸家誕生だ。

植物は賢く、オレは完全にヤツらの戦略に乗っけられて
またもや今日も繁殖のお手伝いだ。

嗚呼、ボタニカル。

ドラティ、その後

2015年08月02日 | 日記


定点観測していたドラティ。
クルクルと丸めた手を下に降ろして足の仲間に入った。
どれくらいの時間をかけて真上にあげた手が下に降りてくるのか観察していたのだ。
最初はごくゆっくりと、途中からはスピードを上げたのがよくわかった。
12時の位置から11時の位置まで2週間かかったが、それから6時の位置まで約3週間。
約3倍にスピードアップしたのだ。
なるほど、クラシック音楽のように緩急があるわけだ。




7月12日、約3週間前の姿はブログにアップしていた。
ここまでに2週間かかったが、ここからが早かった。





印のつもりでクルクルに巻き付けておいたウスネオイデスの葉っぱも役目を終えた。
ウスネの帰る家が無いわけではないが面白いのでこのまま居候させておこう。
適当にサバイバルするだろう。

さて、ドラちゃん。
クルクルした葉先が子豚のしっぽみたいで何とも面白いヤツだ。
葉先は第2グループを今作っている。
最初のグループとは明らかに分けてクルクルをグルグル化している。
面白い。
ドラの葉っぱは音楽のような曲線だとは思っていたが成長の仕方もまるで交響曲のようだ。
いよいよ第2楽章に入ったのだ。
この先どんな音楽を聴かせてくれるのか、かなり楽しみである。
観客はオレ一人。
何と贅沢なことであるか。

嗚呼、ボタニカル!