『植物 オヤジ』

日々出会う植物たちの「たくましさ」と「美しさ」を再発見する、ハードボイルド・ボタニカルライフ。音楽、美食なども。

SEPTEMBER

2014年08月31日 | 日記
                 

すっかり秋めいてきた。

今朝平和公園を走ったらキノコ達がいっぱい出ていた。
赤や白や黄色や茶色の大小様々なキノコ族は秋の使者だ。
野鳥も活発に飛び交う。
シジュウカラ、ヤマガラ、メジロにコゲラなど。
コゲラはキツツキの仲間なので軽快に樹皮をドラミングしている。
響き渡るその音もすでに夏のものではない。
路上の落ち葉もすでに色づいてきた。

秋の曲は多い。
「9月には帰らない」松任谷由実
「September」竹内まりや
「夏の終わり」森山直太朗
「Autumn in New York」Modern Jazz Qualtet
「Autumn Leaves」Bill Evans Trio
「Autumn」George Winston
どれも名曲ぞろいだが何となくさみしいものが多い。
夏は終わり、秋が始まる。
明るい9月を迎えるためにはこれがいい。
「September」Earth, Wind & Fire
https://www.youtube.com/watch?v=Gs069dndIYk
ぜんぜん日本の秋のイメージとは違うがスタートにはふさわしい。
道路脇、植え込みの草花も夏の暑さから解放され活き活きとしてきた。
秋の光と風のリズムに乗って走り出せ。

嗚呼、ボタニカル!

サトイモ族

2014年08月30日 | 日記
                

サトイモ族は元気だ。
クワズイモ、モンステラ、ポトス、名前不詳のヤツらは
部屋の一角を完全に占拠している。
なにせ葉っぱがでかい。
うちわくらいの葉っぱがたくさん着いている。
どうも自分のバランスを知らないようで前後左右どちらかに傾いている。
その重みで茎が折れそうなやつもいる。
葉っぱの重さで鉢が傾きそうなのでわざわざ重たい陶器の鉢にした。
土台がひっくり返る心配はないが自分の頭の重さで首が折れるバカなやつがでるかもしれない。





モンステラに至っては茎から芋虫みたいなものがにょきにょき出てきた。
気根だ。
空気から水分をもらおうとして茎からも根を出すのだ。
まるで静かなエイリアンだ。
やがて根っこも土から浮き上がり、独特のフォルムになっていく。
それが楽しみだ。

こいつらのいいところはその野放図さにある。
自分のからだのバランスも考えずずんずん拡大する。
ばかばかしいほど大きな新しい葉っぱをつやつやさせているのを見ると
厚顔無恥な子ども時代のようでなんだか気恥ずかしいようでもあり、懐かしくもある。

鉢が倒れるくらい大きくなってもいいぞ、イモ族ども。

嗚呼、ボタニカル!

波平、その後。

2014年08月24日 | 日記



種から育てたアボカドの「波平」は成長した。
前回報告した波平誕生は7月30日。
以来、8月6日、8月14日と着実に葉っぱを伸ばし立派な植物に育った。
もはや毛が1本の「波平」ではない。
ふさふさと葉を茂らす少年となった。
まるで夏休みの「自由研究 オヤジ版」だ。


                  

アボカドはいいやつだ。
まず食べて美味しい。
しかも調理と言うほどの手間も全くかからない。
その皮はミカン並みの剥きやすさだ。
生ワカメや新タマネギと一緒にポン酢で食す。
うまい。
酒にあう。
身体にいい(たぶん)。

次に育ててみて面白い。
途中倦怠期もあったが既に和解した。
これからは3つめの楽しみ、つまりもう一度実をつけて
こいつの分身を食べる楽しみを味わってみたい。
調べてみるとこの木は10~20m程度まで成長するという。
マンションの屋上を突き抜けてしまう。
ただ鉢植えなら1~2m程度らしいので何とかなりそうだ。
実がつくまで何年もかかるらしいがスローライフのお供にはよさそうだ。
こいつとはこれからも長い長い倦怠期が幾度もくるだろう。
乗り越えられるかどうかはこいつの努力とオレの忍耐力にかかっている。

嗚呼、ボタニカル!

バトルロイヤル

2014年08月23日 | 日記
          

ベランダのハーブどもは元気だ。
丸い鉢に4つのハーブを寄せ植えしたのはこの4月の終わり。
イメージしたのはイングリッシュガーデンのミニチュア版だ。
シックな赤や青、黄色な草花が乱れ咲きすればさぞかしきれいだろう。
食べるためではなく、見るために植えたのだ。
どうみても雑草にしかみえないこたちに毎朝せっせと水やりをした。
さすがに雑草だけあってやつらはみるみる成長し、領地争いを始めたのを楽しく観察していたのだ。




4ヶ月たち、やつらは成長した。
だが、美しくはない。
ただの雑草の乱れ咲きだ。
ここに色とりどりの花でもついてくれたらいいがその気配はない。
「美は乱調にあり」とはいえ、そうも思えない有様である。
4つのハーブ野郎たちが「オレがオレが」の自己主張と領土のぶんどり合戦を日々演じている。
やりたい放題だ。
ただの雑草どもに水やりをするのも何だか空しいがしょうがない。
これも縁だと思い、オレのベランダの一員としてお世話をしているがほとんど「施し」だ。
でも元気で勢いのあるやつは見ていてなかなか楽しいものだ。

       

別の鉢ではレモンバームがとても地味な花をつけていた。
こいつは触るととレモンのいい匂いがする。
死んでしまったローズマリーもいい匂いがした。
一番丈夫そうだったのに一番最初に死んだ。
なかなかうまくいかない。

さてバトルロイヤルの結末がどうなるか。
一人が他を追い出して領土を独り占めし「天下布武」を実現するのか。
軍師、官兵衛のつもりで今日も成り行きを見物している。

嗚呼、ボタニカル!



ユリの兵隊

2014年08月17日 | 日記
                 

明石から名古屋に戻り、いつもの平和公園を走った。
林の中はテッポウユリが一気に開花している。
花がつく前はただの背の高い雑草だが
先端に野菜のような大きな芽をつけた後、ラッパのようにぱっと咲くのだ。
路上に並んだ姿は正に鉄砲隊だ。
横を走るオレの方を向いているので、護衛と言うより狙撃される側だ。




救護所ではテッポウに撃たれた人が手当をうける(わけはない)。
これは「里山の家」という公園の休憩所だ。
雑草で覆われた屋根はまるでもののけ姫の世界で、暗くなると「でいだらぼっち」がでてくるのだ。
その屋根にも見張りの衛兵がいくつもの銃口を周囲に向けていた。

攻撃は最大の防禦なり。
武力を持たない平和はない。
ユリの兵隊たちはこうして平和公園を守っているのだ。
撃たれるのはゴメンだが、この美しい銃口であればそれもいいかもしれない。

嗚呼、ボタニカル!