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Go To Zeroを聴きながら

小山卓治を聴きながら夢の国
今日が終わってまた明日

6/5 福井・武生 Rag Time Classics

2011年06月06日 | 小山卓治
一夜明けて
加賀温泉の巨大観音が
特急しらさぎの車窓から
どんどん遠くなって
列車は武生に向かう。

武生はもともとは武生市だったのが
合併して越前市となっている。
慣れ親しんだ自分の市が
名称が変わってしまうのは
どんなものだろうか。

武生の街中にある蔵の辻では
ちょうど「壱の市」が開催されていて
それは賑やかだった。
「伊勢大神楽」という舞と曲芸を
小さな子どもからお年寄りまでが
熱心に見入っていて
ああ、こういうのっていいなと思った。

Rag Time Classicsは
なんだか昭和の匂いのする
素敵なダイニング&カフェ。





午後通りがかった時は
ちょうどリハが行われていたが
テラスの窓全開だったため
武生の静かな通りに
小山卓治の声が
美しく響いていた。

開場時間になると
静かな通りに入場待ちのお客さんが並び
大きなグランドピアノや
小山卓治の
新しいギターが目に入る。



お客さんは30人ぐらいはいただろうか。
今日はどんな歌を聴かせてくれるかなと
心待ちに待っている。

黒の胸元にフリルのシャツで
颯爽と登場した小山卓治の
選曲は・・・

「よかった!」の一言に尽きる。

1.手首
2.オリオンのティアラ
3.こわれた自転車
4.ひまわり
5.Rock'n Roll's Over(ピアノ)
6.Gallery
7.天使の歌う朝
8.天国のドアノブ
9.ジャングルジム(ピアノ)
10.負けないで
11.Aspirin
12.カーニバル

E1種の歌(客席で生声)
E2夢の国へ

田舎のひなびた風景を連想させる
哀しげなハープの前奏ではじまった
〈ひまわり〉は
昨日の生声とはまったく違う。
これだけ違う雰囲気になるのか
すごいな!と感激。
新しいギターも絶好調だ。

グランドピアノで歌った〈Rock'n Roll's Over〉が
素晴らしかった。
軽快に
流れるように
大きなピアノの音が店内に響き渡る。
いい音ってこういうのをいうんだなと
知らないながらも思わせる迫力だった。



MCでは
  今までのギターは25年使ってきたんだ。
  ということは、
  この新しいギターは
  俺が78歳になるまで使えるってことだ。
  78まで弾けるか、歌えるか
  うーん、きっと歌ってるかな。
  ・・・・
  春夏秋冬でたとえるなら
  今の俺は53歳で秋ってところ。
  なかなかいい人生を送ってきたと思う。
  ・・・・
  花が咲くのは実をつけるためなんだよね。
  しんどいこともあると思うけど
  これからも残していきたいと思っている。

というようなこと(間違えていたらごめんなさい)を話して
〈天国のドアノブ〉を歌った。

昨日もそうだったが
全身全霊を込めて歌う〈天国のドアノブ〉は
その詞を聴く者、歌う彼を見つめる者を
身動きすることすら許さない迫力がある。

花の実をつけてその生を全うした
すべての者への切なる愛しみが
小山卓治の生きることへの強い想いを
確かなものにしていると
そう感じさせる。

最後にアンコールで歌った〈夢の国へ〉。
この歌を聴くと
幼い私と父と母の記憶や
私と幼い子ども達の記憶が
鮮やかに甦る。

   父さんはここにいる
   母さんもいるからね
   どんなことがあっても
   いつも君たちを守るから
   心配しないで

最後にホロリとさせられ
ライヴが終わった。

小山卓治は
彼のひとつひとつの曲を
それぞれの季節
それぞれの街で
微妙に違う形や色で
咲かせてくれる。

どの花も一つとして同じものはない。
だから地方のライヴ遠征は
やめられないと
そう思わせてくれる
そんな2日間だった。




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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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78歳 (kanon)
2011-06-06 22:14:44
素敵なお店ですね。

午後の長い日がゆったり射して
ゆかたが似合いそう。

78歳のライヴ・・・
いい感じ!ですね

聴いているみんなもそこそこの歳で・・・
でも心は今と変わらないんでしょうね。

楽しそう。
返信する
Unknown (pikake)
2011-06-06 23:58:40
とてもゆったりと落ち着けるお店でした。
武生という街は時間がゆっくりと流れるような。

いつも何かに急かされている自分を忘れて
のんびり街を歩いたら
いろんな発見がありました。

リハ中の〈天国のドアノブ〉が通りに聴こえた時
小山卓治も
老後をこんな小さな地方の町のカフェバーで
歌いながら
ギター弾きながら
のんびり過ごしているかもって
思いましたよ。
返信する
Unknown (茄子)
2011-06-07 02:14:30
地方ならではの唄の響きと、
小山さんの表情が伝わってきました。
ありがとうございます。
行けなかったライブを感じる事ができました。
返信する
Unknown (pikake)
2011-06-08 03:58:58
茄子さん

地方に行って
こうやってブログに書くとき
いつも「ちゃんと伝わっているかな、
これでいいのかな・・・」と不安な気持ちになります。
まあ、30人いたらそのうちの一人の感想ということで。
初めて小山卓治を聴いた人の感想
聴いてみたいですね。

返信する
Unknown (ゆう)
2011-06-09 09:09:22
何度でも足を運んでしまうのは
同じ曲もいろいろなアプローチで
聞かせてくれる小山さんの技ですね。

ギターがピカピカ。
音色はどうなんでしょう?
早く聴いてみたいです。
こうしてレポをしてくれるおかげで
行けなくても疎外感も無く
楽しませてもらっていますよ!!
返信する
Unknown (pikake)
2011-06-09 18:40:37
ゆうさん

ギター音色よかったですよ!

MCでギター自慢したかったみたいだけど
「あっ、女子はギターの話はキョトンだよね!」と
あまり話しませんでしたが
いい音出てました。

これから地方遠征が結構ありますね。
どれに行けるかなと
地図と財布と家族を眺めて
思案中です。
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