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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

シデムシの恋

2008-06-06 | 研究ノート
・トドマツ交雑論文をいよいよ投稿しようという段になって、投稿先を変えなければいけないことが判明。全て当方が投稿規程を熟読していなかったのが悪かったわけだが、これはさすがに”がっくり”である。それにしても、最近の投稿システムはどれもこれも面倒である。テキストがワード指定になっているのはまだ許せるとしても、Tableまでも個別にワードのファイルにすることになっている。最初のレビューはPDF一発の方がお互いによほど簡単だと思んだけどねえ。

・Lさんと打ち合わせ、最終的には指数べき分布の結果は論文中では掲載せずに、考察で触れる程度にすることに。これでモデル記述もだいぶすっきりとなった。昨日の執筆作業は結局のところ不要になったのだが、こうした”書いては消し”の作業はヤチダモ論文で(花粉親総説論文でも)散々にやってきたので、当方にとっては慣れっこである。最終的にいいものに仕上がることが一番大事なので、そういう努力はいとわない。2時間ほどで改訂作業は完了し、Lさんに送信。

・再び、交雑論文の仕上げ。Tableのワード化はいったんエクセルにしてから単純に貼り付ければよさそうであることが分かった。Iくんにも最後まで面倒をかけてしまった。それにしても、いったんエクセルにして、ワードに貼り付けないといかんとは、なんたることであろうか。

・帰る前に試験地を散策。だいぶ蒸し暑くなってきた。オトシブミの残したゆりかごが目に付く。図鑑どおりというか、なんとも見事な製作品である。



・足元に何か甲虫がいると思ったら、交尾中のシデムシ。よく見ると、交尾中の二匹のすぐそばに、別の一匹がたたずんでいる。恋に破れた雄(と、当方は勝手に思っている・・・)におもわず感情移入しそうになったわけだが、試験地内には実にシデムシが多いので、実は全然関係なかったりするのかも・・・。


モデル記述

2008-06-05 | 研究ノート
・Lさんからマングローブ論文の修正原稿が送られてきたと思ったら、すかさず、H先生からモデル記述に関するご指摘を頂く。よく見ると、なるほど指摘された部分はその通りである。モデル部分の記述というのは慣れないとなかなか難しい。久しぶりに自分のヤチダモ論文、Austerlitz et al. 2004Mol Ecol、Bucrzykの論文など各種を机の上に並べて、うんうんとうなりながら作業する。ワードの挿入から数式エディターを駆使して複雑な式を書くのだが、これも慣れないとやたらと時間がかかる。

・今回の花粉と種子の散布モデルは、2成分正規分布に加えて、指数べき分布も動くようになった。というよりも、うまく推定できなかったのは、尤度を求める式の全体にexponentialがかかっていたというオチであった。道理でめちゃくちゃな平均値になるはずである。指数べき分布で求めた平均値は2成分正規分布で求めた値とかなり近く、指数べきのAICの方が少し高いという理想的な結果である。これで、2成分正規分布を使うことの妥当性が証明されるようになったわけだが、その分、モデルの説明が複雑になって、あたふたと修正しているという状態。

・Uくんからウダイカンバ繁殖成功論文がメジャーrevisionで戻ってきたという知らせ。最初からして、”I agree with the reviewer that this is a nice paper”と来るのだから、リジェクトの場合とは厳しさが全然違う。テーマがreviewerの好みと合ったこと、GLMMがらみの解析が理解されたこと、サンプル数が多かったこと、などがよかったようだ。Major Revisionだけに気を抜かないようにしないといけないが、やはり評価されるとやる気もでるというもんだ。

・いよいよ帰ろうと思った途端、窓の外がなにやら音がすると思ったら、いきなりの土砂降りである。梅雨とはいえ、このタイミングの悪さ、相変わらずである。夜になって、Iくんからトドマツ交雑論文の最終原稿が送られてくる。もう一度プリントアウトして再チェック。この期に及んで、まだ細かい手直しを行っているわけだが、さすがに、今晩で完了となりそうである。いよいよ明日は投稿だ!

気になる斑入り

2008-05-28 | 研究ノート
・昨晩から散布カーネルとして、2成分以外の2dt、ワイブル、指数べき分布などで試してみようと苦闘している。コードはTくんからずいぶん前に送ってもらったものを自分なりに修正しつつ、トライ&エラーの繰り返し。思えば、あの頃、送ってもらったコードを解読しようとしていたのだが、そもそも単純なコードのルールが分からない状況では到底無理な相談であった

・今でも複雑なのだが、何が行われているか、コードを少しずつ動かしていくと分かるようになった。なぜか花粉散布でワイブル分布のパラメータ最適化ができないが、他の関数ではoptimも走るようになった。感動したのもつかの間、平均値を計算させてみると、とんでもない値になっている。

・それらしい値を初期値として与えてやっているのだが、なぜか暴走しているようで・・・。まだ、どこかに問題が残っているのかもしれないのだが、あーでもないこーでもないとやっているうちに既に11時になってしまった。い、いかん。



・お昼後の散歩が日課になりつつある。ふと目に留まったのは、斑入りらしい「アカメガシワ」。こんなのは初めて見たと思ったら、実は巷でも販売されているようである。ところで、この斑入りというものにも気になる事象の一つである。園芸樹木としての観賞価値が高いせいか、世の中には様々な種の斑入り個体が流通している。しかし、植物として見ると、いかにも光合成とか不利そうだ。しかし、アオキの斑入り個体は案外と林内にも更新していたりする。実は全然気にしていなかったりするんだろうか・・・。

・このアカメガシワも、どう見ても植えたものではなさそうである。庭木からの逸出なのだろうか・・・。そういえば、近くのスーパーの庭にはフキの斑入りらしきものがあった(こちらは病気かもしれないけど)。気になりだすと、目に付くものである。

・午後からrecruit limitation関連の文献調査。温帯でもJanzen-Connel仮説が成り立つというのはYさんがテーマにしていたが、Natureなど有名な論文でも取り上げられている(Packer & Clay 2000 Nature 404; Hille Ris Lambers et al. 2002 Nature 473)。やっぱり有名どころの論文をしっかり読むと、背景がしっかり書かれているので勉強になる。こうした時間をとるのは大事だねえ・・・。

一夜漬け

2008-05-26 | 研究ノート
・久しぶりに終日試験地にいる。今日は一転快晴で、緑がまぶしい。午前中は色々と事務的な連絡などでいつの間にか時間が過ぎてしまう。10時半ごろからようやくトドマツ交雑論文の修正に取り掛かる。既に赤で修正していた原稿を見ながら、Texに反映させた後、もう一度プレビューして点検。さらに、もう一度プリントアウトして再チェック。なぜか、画面で見ただけでは気がつかないミスとかが残ってしまうんだよねえ。

・お昼時に、もう一度昨日のイイギリを見に行く。昨年多くの実がついたという個体は花がほとんど見えない。もしかしたら、豊凶が結構あるのだろうか。あるいは雌花は上のほうにしかつかないとか・・・。あちこちに落ちているのは、どう見てもシンプルな雄花序。個体によって花のつき方がずいぶんと違うのは間違いなさそうなのだが、肝心のことはよく分からない。



・Lさんから散布モデル関連の質問を頂き、久しぶりにRのコードを確認してみる。マニュアルでブートストラップのヒストグラムは実測値であることは確認できたが、確認のために、Tくんにメールを送る。と、なぜか北海道から(!)電話をもらう。2成分正規分布モデルを1成分正規分布モデルに変えると、どれくらいダメになるかというのを確認したい、という内容のメールも同時に送っていたのだが、電話で言われるままにコードを書き換えると、何とか動いた。

・結果を見てみると、なにやらそれらしい値になっている。AICでみると、花粉散布の場合、1成分では2987なのに、2成分にすると2804とかなり改善されている。29日には自分がRの講習をする予定になっているのだが、今更ながら、作図の保存方法などについてもIくんに教えてもらったりして・・・。相変わらず、切羽詰らないとやらないというところが、我ながらダメだねえ。

ピリ辛調味料

2008-05-20 | 研究ノート
・関東地方は大嵐である。いきなりの大雨に気がめいる。合羽を二重に着込み、自転車で職場に向かう。午後からは止むとのことだが・・・。トドマツ交雑論文を再チェック。雑誌の体裁に合わせるのはいつのもことだけれど、結構、面倒。と同時に、もう一度、全体を見渡してみると、あちこちにほころびが・・・。やはり、集中して修正しないと仕上がりにはなかなか近づかない。

・29日に行う予定のR講習の準備。少しだけ、追加したり・・・と。それしても、部屋の中がじめじめしている。これから梅雨の季節が来ると思うと、またもや憂鬱である。まぬけなことに、電源コードを自宅に忘れてしまったので、パソコンを使える時間が限られている。こういうときこそ、じっくりと原稿のチェックなどを行うべきなんだが、どうにも集中できない。時差ぼけは直っているはずなのだが、やはり現実世界への復帰にはもうしばらく時間がかかりそうで、ふわふわとさまよっている感じである。



・午後になって、ようやく少し集中・・・。トドマツ交雑論文の修正に再びとりかかる。TEXで直してPDFで見る作業を繰り返す。そのほか、現在進行中の各種論文もそれぞれに少しずつステージが進みつつある・・・。突然だけど、夕食のときに登場したピエトロのピリ辛調味料。これはいけます。こんな感じで当方もピリッとしないと・・・!

雨降り

2008-05-10 | 研究ノート
・LさんからMolEclのトドマツ種子散布論文の著者校正が送られてきた。弥生への行き帰りでチェック。著者校正を見ると、その仕上がりにはいつも感動するわけで、あきらめずに頑張ってよかったという実感がある。しかし、当方が関係するところで文献リストの抜けがあったりして、取り急ぎ、リストを送りつつ、気がついたところをメールで指摘。

・Iくんから交雑論文の新解析結果を送ってもらったのでチェック。ううむ、それなりに複雑である。個体ベースの成長についてはシンプルなのだが、シュートの形質になると、それなりにやんちゃな挙動を示している。シュート形質のヘテロシスと遠交弱勢についてはあまり言及できないし、そもそも意味があまり分からないということで、思い切って削除する方向で原稿を修正。仕上がりはイマイチだが、どうにもはまりつつあるので、迷走しないうちにIくんに修正方針を送る。



・今日は一日雨である。公園に行ってもカタツムリくらいしかいない。雨粒は綺麗なんだけど、やっぱり車がないと雨の日は不便である。北海道では傘をさすということ自体がめったになかったのだが、こちらでは傘と合羽が大活躍。梅雨になったらどうなることやら、少々、憂鬱である。

うなぎ草

2008-05-02 | 研究ノート
・朝一番に再びハンカチノキを見に行く。今日は天気が悪いせいか、お客さんはいない。見れば見るほど珍妙な花(と思っているのは、葉が変化したものだけど・・)である。地面にいくつか”ハンカチ”が落ちているので、しげしげと見つめてみると、ステージが進むにつれておしべが脱毛(?)し、最後は実になっていく部分が残るようである。



・下の写真では、右から左へとステージが進んだ状態。ネットで検索すると、その実は想像以上に大きくて、これまた奇妙である。今後も経過を見守ることにしよう。



・部屋に戻り、トドマツ交雑論文の構成を再び考える。昨日、満員電車の中で斜め読みしていたWillimas (2001) Ecological Applicationsを、もう少し掘り下げてみる。この論文では海草のアマモ(英語ではeelgrass、つまり、うなぎ草)のrestorationにまつわる遺伝的多様性の重要性が示されている。Williams and Davis (1996) Restoration Ecologyで、導入集団の遺伝的多様性が自生のドナー集団に比べて低いことは既に明らかにされており、この論文では「なぜに遺伝的多様性が低いのか」、ということと「遺伝的多様性が低いとどういう問題があるのか」、ということにスポットを当てている。

・この論文は結構なボリュームがあり、実に色んなことをやっている。まず、南カリフォルニアのチェサピーク湾とニューハンプシャーに導入された集団が、移植元となったドナー集団よりも遺伝的多様性が低いことが示されている(ただし、アロザイムのせいか、著者が言うほど差がないようにも見える)。各集団の導入に際するかなり詳細な経緯が明らかにされているため、導入集団の遺伝的多様性が低くなった原因は、ドナー集団からの植物採取が非常に小さなユニットで行われたためだと結論されている。

・さらにこの論文では、遺伝的多様性が高い自然集団と遺伝的多様性が低い導入集団において、繁殖能力と栄養成長に差があるかどうかを調べ、導入集団では得られた種子の実験室内発芽率も低い、ことなどを明らかにしている。さらにすごいのは、遺伝子型を調べた個体を用いて、実験的に遺伝的多様性の高い集団と低い集団を作出し、移植実験でパフォーマンスを調べているところである。

・驚くべきことに、これまた綺麗な結果が得られていて、多様性の高い集団の方が時間がたつにつれて、シュート密度が高いという、多様性と成長の正の関係が見出されている。このように、集団内の遺伝的多様性が低いことが、集団全体や個体の適応度に及ぼす影響をクリアーに示した例はそんなに多くないのではなかろうか。これこそ、講義で使えそうなストーリーだ。これら以外の結果もなかなか興味深く、もう少しじっくりと読解する必要がありそうな論文である。

・2001年にこれほどの仕事を成し遂げるとは・・・このWilliamsという研究者(ちなみに女性)只者ではなかろう。それにしても、海草の移植というのはなかなかイメージが湧かない。サンプリングも、スキューバダイバーが3-4mの水深の9万m2のエリアからうなぎ草を採取した、とある。大変そう・・・だが、なにやら楽しそうだったりもする。

お気に召すまま

2008-05-01 | 研究ノート
・5月。気がつけば花粉症もだいぶ楽になっている。子供が部活(バスケット)の朝練に行くというので、一緒に早起きして、最後までドタバタの講義準備。前回の講義の使い回しは極力少なくすることにして、ようやく落ち着いた、か・・・。

・一段落したところで、ようやくトドマツ交雑論文の再検討。審査者の意見を踏まえつつ、イントロの骨組みを大改訂する必要がありそうだ。解析自体もかなり変わるので、最終的な結論がずいぶん異なるものになりそうな予感。

・本論文の構成を考える上で、Hufford and Mazor(2003)TREEは改めて参考になる表現が多い。いずれ他に影響を与えることのできるような、こういう総説を書けるようになりたいものである。総説をひっくり返しながら、その中で紹介されている文献をピックアップ。早速、論文を印刷してEnd-noteに登録する。これを貯めると整理が後々辛くなってしまうわけなのだよ。

・当試験地において、市民の皆さんからの問い合わせで最も多いのは”ハンカチの木の花が咲いているか”どうか、である。毎年、花のシーズンには千客万来状態になる。当方が受けた電話にもこの問い合わせがあり、、「咲いていると思う」というなんともいい加減な回答をしてしまった。22日の実習では咲き始めていたことを確認してはいたのだが、最近は見ていなかったので昼休みに観察に行く。

・ハンカチの木が植えられている場所には、既に数名が訪れている。幸い、白い花はまだ咲いている(ウソではなかった)。しかし、花よりはむしろ新緑の方がまぶしいようにも感じられる。いかにもスタッフ的な格好でふらふらと現れたせいか、ハンカチの木の性質とか由来とか質問されてしまい、1つ2つと怪しげな解答をしつつ、逃げるように退散。もう少し勉強しておかないといかんねえ。

・庁舎の前にオオスズメバチの女王がふらりと登場。こちらは堂々たるもので、完全に迫力負けしてしまう。なんでこんなに強そうなんだ・・・こいつらって。巣でも作られた日には大変なことになるのだが、幸いにして、お気に召さなかったようで、お帰りになったようである。

・夕方から弥生にて講義。GWの合間にも関わらず、15名以上の奇特な(?)学生達がきちんと時間通りに教室に待っていてくれた。昨年度は学生たちの反応があまりにも薄くて、ほとんど自己嫌悪に陥った本講義であるが、今年度は学生達も非常に真面目で寝ずに起きていてくれた(途中で計算問題とかをやったせいもあるけど)。

・学生の授業態度はよかったのだけれど、当方の講義の流れがどうにも・・・。今度は思い切って生物多様性緑化を先に持ってきて、後半に遺伝的多様性と遺伝的分化の話をするべきであろうか・・・。相も変わらず、悩み多き講義である。

プレーリー緑化

2008-04-30 | 研究ノート
・うっ、丸々一週間も日記を書くのをサボってしまった。なんでこんなにせわしないのか、未だにペースをつかめていない。ちなみに、GW前半は福岡・長崎に帰省していた。飛行機を羽田ー福岡にしたので、博多から長崎へは特急かもめで向かう。かもめといえば博多に勤めていた頃にも出張でよく利用していたのだが、かなり”レトロ”なイメージだった。今や”ソニック”になっており、シートも革張りで実に快適である。



・長崎に一泊した後、嫁さんの実家である北九州へと今度は高速バスで向かう。九州の高速バスは実に充実しており、値段も安い。ところで、あまり知られていないと思うのだが、北九州の魚は旨い(工業地帯のイメージがあるけど・・・)。久しぶりに絶品の刺身を頂いたり、博多ラーメンを堪能したり、朝食にうどんを食べたり(博多はうどんもうまい。もちろん、ごぼう天うどん)、旧友にあったりと忙しい日々であった。



・さて、4月末日ともなると、当試験地もいよいよ緑が濃い。木漏れ日を受けていると、なんだかのんびりした雰囲気に浸ってしまう。が、無論、のんびりしている場合ではない!。午前中、どうにかこうにか、諸事を片付けつつ、講義準備。一応終了・・・。

・午後から手伝ってもらって、アオキの人工授粉で使用した袋を外す。もはや、花の時期は完全に終わっている。幸い、袋の中で折れたりした花序はなかったのだが、将来、実になる部分はほとんど変化がない。多少ふくらんでいるように見えるのは当方の希望的観測というヤツで、コントロールである無受粉の花序も同じくらいのふくらみがあるような、ないような・・・。ともかく、オープンの枝も花数をカウントしているので、あとはどのくらいが実になるかを調べるだけである。



・最近、non-localとlocalの交雑ポテンシャルを調べるという目的で、フェノロジー観察を行ったような論文がいくつか出ているようだ。Selbo & Snow(2005)Restoration Ecology13(3): 441-447では、北米オハイオ州の保全緑化プログラムで使われる多年生草本Andropogon gerardiiの商業的種苗と自生集団の開花フェノロジーを調べた結果、フェノロジカルな不一致はないので交雑可能性は否定できないとしている。

・それにしても、こんな草本の開花フェノロジーとか調べたら、花粉症患者には辛いことになりそうである。当方も人事ではなく、樹木の開花調査とか身をいじめつつやっているわけだが・・・。それにしても、Restorationと一言で言っても”欧米”のものはスケールがかなり大きそうだ。やはり、チャンスを見つけて、一度は現場を見に行ってみたいところである。

マングローブ

2008-04-22 | 研究ノート
・朝から講義準備。今週も使える時間は意外と少ない。9時半ごろからLさんとGさんとのマングローブ会談。当方のモデルパートの説明はまだまだ不備がありそうで、宿題となる。イントロにはこちらで注文を出し、それぞれに宿題を抱えて終了。

・原田光著の「林木の集団遺伝学入門」は内容がコンパクトにまとまっていて、テキストとしてはぴったり。というか、改めて読むと当方が勉強になる。やはり、林木での例が挙げてあると、具体的なイメージができる。

・飯島くんからトドマツ交雑試験の再解析結果(途中経過)が届く。親の平均値からの有意なズレはDBHのみで認められる(遠交弱勢)。ほとんどの形質は平均値と有意に変わらないという結果なので、「雑種強勢は起こっていない」ということだけは確実にいえそうだ。集団間交雑で雑種強勢が起こったとする論文をよく読んでみることにしよう。