健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ジカウイルスで悪性脳腫瘍

2017-09-19 08:30:19 | 研究
発育中の胎児の脳に重大な影響を与える恐れのあるジカウイルスは、その細胞破壊能力を成人の難治性脳腫瘍と闘うために利用できる可能性があるとする研究論文がJournal of Experimental Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。蚊が媒介するジカウイルスは、最も一般的な脳腫瘍の神経膠腫(グリオーマ)に関与する細胞を破壊する能力を持つことが、先行研究で明らかになっていたそうです。グリオーマは、米国で年間1万2000人が発症。標準的な治療法は化学療法と放射線療法だそうでうが、大半の患者の生存期間は発症後2年に及ばないそうです。今回の研究で明らかにされたジカウイルスの明確な効果のカギは、化学療法を切り抜けて生き残り、拡散する脳腫瘍幹細胞を、ジカウイルスが特異的に標的とすることだそうです。妊婦がジカウイルスに感染すると、その胎児は頭部が小さくなる先天性異常を発症するリスクが高まりますが、小頭症として知られる不可逆的な症状は、ジカウイルスがまさにこの種の細胞を攻撃しているために起きるそうです。ジカウイルスは、神経前駆細胞を攻撃する傾向があるそうです。神経前駆細胞は胎児の脳内には多く存在しますが、成人の脳にはほとんどみられないそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3141865
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