健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

抗てんかん薬による先天性欠損症

2016-03-10 08:30:47 | 研究
フランスでてんかん治療に使用される普通薬に胎児のときにさらされたために、乳幼児約450人が先天性欠損症を生じていたことが明らかになったそうです(AFPBB NEWS)。これは、フランス東部Rhone-Alpes地域圏のデータに基づいたもので、抗てんかん治療薬バルプロエートの胎内暴露により先天性欠損症を生じた状態で出生または死産に至った例は、2006~14年にかけて仏全土で425~450人と推計しているそうです。バルプロエート薬についてはこれまでも妊娠女性に対し警告を行ってきたそうですが、3月1日から薬のパッケージにも警告を記載する方針を示したそうです。けいれんに対する薬については、出生異常のリスクが約10%と高く、また精神遅滞や自閉症のリスクも高まることからここ数年、警告が出されていたそうです。2014年の欧州報告も、てんかんに効く治療が他にない場合を除き、出産可能年齢の15~49歳の女性または妊婦に対し、同薬の処方をしないよう徹底を呼び掛けているそうです。フランスではこの薬を双極性障害の治療にも処方しているそうです。
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