健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

プルースト現象

2013-11-18 08:30:56 | 研究
香りが過去の記憶をよみがえらせる「プルースト現象」と呼ばれる体験によって、快感や自分の体験の記憶に関わる脳の働きが活性化し、健康状態も改善するとの検証結果が発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。男女計10人(20~35歳)に自分の肯定的な体験を思い出す市販の香水と、具体的な記憶と結びつかない未発売の香水をそれぞれ2分間嗅いでもらい、PET(陽電子放射断層撮影)で、脳の状態を比較したそうです。その結果、「プルースト現象」を起こす香りでは、快感などを判断する「前頭眼窩(がんか)野」と呼ばれる大脳の前部や、自己記憶に関わる「後部帯状回」と呼ばれる大脳の内側が同時に活性化したそうです。また、炎症を起こす体内物質が血中で減少、体の状態を良くすることも確認したとも。プルースト現象を起こす香りを嗅ぐと、「出勤前のお父さん」「果物を食べた夏休み」「友達との買い物」などを思い出し、「懐かしさ」「快さ」といった感情が強くなっていたそうです。未発売の香水では、こうした効果は見られなかったとも。
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