健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ベロ毒素

2012-04-10 08:30:58 | 研究
O157などの腸管出血性大腸菌から放出され、重い食中毒の原因となる「ベロ毒素」を無害化する化合物が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。ベロ毒素は、血管の細胞に侵入して死滅させるため、毛細血管の多い腎臓や脳にダメージを与えます。溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などに進行すると、死亡する場合もあります。20種類のアミノ酸を様々に組み合わせ、毒性の強い2型のベロ毒素と最も強く結合する化合物を選別したそうです。この化合物と結合した毒素は、不要なたんぱく質を処理する細胞内器官「リソソーム」によって分解されることが確認されたそうです。投与が早いほど有効で、重症化を防ぐ薬剤開発への応用が期待される。とはいっても、食中毒にならないように衛生管理を徹底することが大切ですね。
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