健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

フリーズドライ精子で出産!?

2012-04-11 08:30:19 | 研究
驚くようなニュースが発表されました(YOMIURI ONLINE)。食品や医薬品の保存に使われる真空凍結乾燥(フリーズドライ)法で5年間冷蔵した精子を使って、ラットを妊娠・出産させることに成功したそうです。ラットの精子に対し、DNAを安定して保存できる液体を混ぜてフリーズドライにして、ガラス容器に入れ冷蔵庫で5年間保管したそうです。その後、水で戻して卵子と受精させ、雌の子宮に戻したところ、生殖能力のある子供が生まれたという研究結果です。また、マウスのフリーズドライ精子を使った実験では、常温保存状態で日本から米国へ6日かけて郵送した後に受精させても、正常な子供が生まれたそうです。でも、5か月に及ぶ常温保存後では妊娠しなかったとも。精子と言えば、液体窒素で凍結保存が一般的です。このフリーズドライ法を用いると、液体窒素は不要で、普通の冷蔵庫で長期間保存できるという画期的なものです。しかも、常温でも保存できるかもしれないということですので、驚くべき結果です。でも、DNAを安定化させるよう液が何か気になります。
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