事故や手術などで神経細胞が傷ついて起こる「神経障害性疼痛」の治療に、トリカブトの根から取り出した生薬「附子(ぶし)」が有効であることが確認されたそうです(YOMIURI ONLINE)。神経障害性疼痛は、脊髄の神経細胞が異常反応し、風が吹いたり、服を着たりする際にも激痛が走る慢性疾患です。モルヒネなどの鎮痛薬が効きにくく、国内では約20万人、世界では約1500万人が苦しんでいるとされています。患者から附子の粉末を飲むと痛みが弱まるとの報告を受け、大腿部の坐骨神経を傷つけたマウスで実験した結果、足に触れられただけで飛び上がるように逃げていたマウスが、附子を飲ませると逃げる回数が減ったそうです。今後、副作用などを明らかにしなければならないそうですが、附子はすでに漢方薬に活用されているため、ゼロから開発するより格段に早く医薬品として応用できるそうです。
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