50年前のニコンとキャノンのフラッグシップ
ペンタックスS2ブラックを手に入れて以来、同時代の当然マニュアルフォーカス一眼レフ、フィルムカメラを引っ張り出して来ています。
ニコンFとキャノンぺリックスです。当時のフラッグシップカメラです。
キャノンぺリックスです。私の好きなカメラです。洗練されたデザインがいいですねぇ。
ボディー前面のレバーを押して絞りを絞り込むと同時に露出計スイッチをONにする、絞り込み測光方式です。測光範囲は、視野の中央部(18%だったかな)のみを測定する、スポット測光です。
このぺリックスは、半透明のペリクルミラーを備えていて、ミラーは動かない固定式です。
固定式の半透明ペリクルミラーです。透明なのでミラーがあるのか無いのか判りませんね。シャッターを切った時ミラーアップする必要がないので、ミラー跳ね上げのショックによるブレが抑えられます。
キャノンは今も、先進的な技術を開発し続けています。新しい技術は、この頃から常にキャノンが先鞭をつけていました。それに比べてニコンは保守的で、堅実なカメラを作っています。
このペリクルミラーの一眼レフは先進的ではありますが、結局主流にはなりませんでした。その後もキャノンだけが作り続けています。最新のデジタル一眼レフでも、高速で連続シャッターを切るには有利な機構です。ミラーによる光量の損失も、デジタルカメラではセンサーの高性能化により問題にはなりません。ほとんど動画レベルでシャッターを切ることができます。もっと普及してよい機構だと思うのですが・・・
半透明のペリクルミラーは、レンズから入った光の70%をフィルムへ残りの30%をファインダーの方に導きます。そのためか当時の標準レンズのF1.4よりさらに明るいF1.2のレンズを備えています。つまりレンズから入った光すべて使うことが出来ないので、実質はF1.4位のレンズを着けていることになります。
ファインダーの見え方は、30%の光なのにあまり暗くは感じません。
ニコンフォトミックFTnとフォトミックファインダーです。フォトミックファインダーは、ファインダーに付いている露出計(左上に付いている円筒が受光窓)で外部からの光を直接測光する方式ですが、フォトミックFTnは、レンズから入って来た光を直接測光するTTL方式です。ちなみに一つ前の機種フォトミックFTは視野全体の平均測光ですが、このFTnは中央部重点測光です。中央部の60%、周辺部の40%の光を測定して露出を算出します。
視野全体の平均測光では、明るい光源、極端な場合は太陽光、がある場合その光量に引っ張られて露出がアンダーになってしまいます。
昔のレンズはコーティングが悪く、逆光ではハレーションで写真が撮れませんでした。しかしこの頃からコーティング技術が良くなって、逆光気味の場面でもコントラストのあるシャープな写真を撮ることが出来るようになって来ました。レンズ性能が上がったことによる、測光方式への機能要求があったのでしょう。
レンズは、クロームには135mmF3.5、ブラックには50mmF1.4を着けています。
久しぶりにフィルムを詰めて、スナップ街撮りに出かけようかな。
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