フォト&クラフト工房Gorou's (写真、カメラ、万年筆、腕時計、etc.)

写真、特に沖縄の・・・ カメラ、万年筆、腕時計など蒐集、修理復活などなど・・・写真と物の世界に嵌っています。

仁丹ケース

2018-04-10 07:57:32 | 骨董

昔懐かしい、仁丹ケース

 若い人たちは知らないと思いますが、昔のオジサンは皆「仁丹」なめてました。その仁丹を入れるケースです。骨董市でも時々見かけます。

  ケースの蓋には仁丹のマーク、明治時代の二角棒をかぶった大礼服姿の(東郷元帥風?)将軍マークが刻まれています。

 ケースの裏には水墨画風の風景、多分松島ではないか。でも船は三角帆のヨットみたいでちょっと洋風な絵が彫られています。多分明治期のものでしょう。

 

 蓋を開けると鏡のついた中蓋があって、それを開けるとハート型の穴が開いた収納スペース、この中に仁丹を入れるようになっています。
 ケースはアルマイトに銀色のメッキがされているようで、軽くて銀製ではありません。スターリングシルバーなどの銀製品であれば、かなり高価なものだったでしょう。

 仁丹は1900年頃に初めて売り出されて以来、今もコンビニなどで販売されているロングセラーのヒット商品です。何種類もの薬草などから作られおり、口臭を抑えたり胃の調子を整えたりする効能があります。昔のお父さんはみな仁丹の愛用者で、近くに寄るとあの独特の匂いがしていました。
 仁丹とは元々「人胆」と云われていて人間の肝、つまり人の肝臓を乾燥させそれを丸めて作った丸薬だと・・・これはフィクションだと思いますが、綱淵謙錠の「斬」にそう書かれています。「斬」は、幕府から罪人の斬首刑執行人として雇われた「首切り浅右衛門」の山田家の話しが書かれた小説です。その山田家は刑を執行された罪人の遺体を払いさげてもらって、その肝臓から丸薬の人胆を作っていた・・・元来動物、熊などの肝は薬とされていて、人間も戦の折、殺した敵の肝を抜き取って食べた・・・ちょっと話がグロくなってきたのでやめますね。
 で私もこれを機会に、仁丹を愛用してみようかな・・・と思っています。こんな話をした後で、何なんですが・・・

- 追伸 -
 という訳で、さっそく仁丹を買ってきました。のどの調子があまり良くないので、一緒に龍角散も。そういえば太田胃散も洗面台の棚にあるなぁ。歳とってくると、このような昔からある薬などを使うようになるんですねぇ。

 ハート型の穴が、中の仁丹を適当に出すのに具合がイイです。口の中がスッキリして、息も爽やか?なかなかイイです。

 

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