一生

人生観と死生観

送りびとが受賞

2009-02-27 13:15:14 | 哲学
2月27日 曇り後雪
 温暖ないわきでも雪が降って、とことどころ白くなっている。私は孫の通学の送りびとで、自動車に冬タイヤを付けていないので大いに困る。
 ところで日本映画送りびとが始めてのアメリカアカデミー賞受賞とのことで、映画館は満員でうれしい悲鳴らしい。
 賞を貰ったらその映画を見ると言うのは、ノーベル賞を貰った人の講演会を聞きにゆくのと同じ。批評精神がない人が、名前につられて人を見ると言うことのようであまりパッとしない。しかし良いものは良いことも事実だ。
 人の生と死の問題は古くからの宗教的・哲学的課題だ。思索の対象としての死生観をもう一度考え直してみる。人は生まれるときには母から生まれ、父や家族から祝福されるのが普通だが、死ぬときは家族や友人に取り囲まれる死は相対的に減少し、ひっそりと孤独に死ぬ人の割合が多くなってきた。病院での死も気付かれないうちに起こることもかなりあるようだ。人はもともと孤独なのだと思う人が増えているのは現代社会の冷たさを示すバロメーターなのか。宗教を持つ人が神の愛にもとに帰るという場合は孤独も恐れることではないが、出来れば人が人に関心を持ち、人の死を心から悼んでもらいたいものである。

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