一生

人生観と死生観

新聞投書欄の価値

2009-02-09 12:20:18 | 哲学
2月10日 晴れ後曇り
 新聞休刊日。 
 世の中は多数の人から成り立ち、様々な意見も存在し、それらを十分考慮することによって政治や社会問題に対応する。これが民主主義の基本であることは皆が知っている。最後は多数決といっても、その議論の過程で少数意見も尊重することが必要と思う。
 新聞は必ず投書欄があって読者の意見・提言や感想を載せている。何か問題があるときは反応が多数あり、新聞社の参考にもなっているのだ。
 私が二男の予防接種事故にぶつかったとき、はじめは医師の診断が得られずに本当に困った。当時の世の中では予防接種事故と診断することはその医師の社会的地位を脅かす恐れもあり、慎重にならざるを得ない雰囲気であった。しかし私は自分なりに調査して、科学的、統計的には十分な確証を握ったと信じたのであえて事故として朝日新聞に投書することにしたのである。反応はあった。同様な事故を診察治療している東大病院の医者からであった。それから私はその医者に来てもらって、二男が入院している病院で、主治医の立会いの下、事故の診断を貰った。
 私はここで類い稀な経験をしたのであった。新聞の投書がこんなに有効であったことは、朝日新聞社の見知らぬ記者があとで注目していたことを私は東海地方のミーティングで知って感銘を受けた。これがきっかけで後年予防接種改革運動が始まることになった。その過程を顧みるとき私は何か自分が細い細い糸に導かれているような気がしてならず、天を仰いで感謝のほかないのである。

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