一生

人生観と死生観

人の計画の頼りなさ

2010-10-07 20:15:11 | 哲学
10月7日 晴れ時に曇り
 人生なかなかままならぬもの。成り行き任せにして何の計画も立てないと、そのために大きな失敗をする。そこである仮説を立てて、未来に一定の投資をすることにした王様がいた。王子のためにできることなら何でもするという姿勢であったとか。そうして何年かがたった。計画は運よく進みそうであった。王様は喜んだ。大臣を呼び寄せて、この分なら自分が老齢になるまでに国は富み、民は王子の言うことを聞いて、国はよく治まると言った。。大臣は王様のやり方に心服し、そして民の代表を呼び、王様と王子を祝福するように申し付けた。民の代表は喜び、村々町々に帰って、民に報告し、国を挙げて大きな祭りを持つことになった。
 ところが南に暴風が発生した。この暴風は徐々に北上し。まず海上の船を襲い、難破させた。そして半島の先にある養殖のための池を襲ってこれを壊滅させた。また豊かに稔る田畑を襲った。ここにも大きな被害が発生した。また人々の住む家は倒壊した。そして王様の宮殿も風雨にさらされ、窓は壊れ戸は吹き飛んだ。王様と王子は地下室に逃げた。そこに大量の氾濫した水が流れ込んだ。彼らは命からがら回廊を伝って脱出、雨に打たれながら国の要塞に逃げ込んだ。
 夜が明けると事態はいっそうはっきりした。国は壊滅的打撃を受けた。計画は失敗した。国が豊かになるどころか、これから先どうしたらよいか分からなくなった。
 人々の計画は思いがけない自然の猛威にひとたまりもない。地球温暖化がどのように進むかわれわれは完全に予測することが出来ない。CO-2削減の理想的な計画を立てた積りでも、発展途上国は必ず反発し、自分勝手なことを言い出す。そのうちに先ず、太平洋島国の沈没が始まるのだ。インド洋でも同じこと。また砂漠は拡大し、アフリカ諸国が音を上げ、お互いに略奪を繰り返し始める。略奪の余波はしだいに先進国にも広がる。
 こんなひどい夢を見る。人類の未来はよほどしっかりやらないと大変なことになる。どうか神よ、助けたまえ。

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