◇海外サイトでの報告例
しばらく前から、ニコンD600のセンサーにホコリが集積する、という問題が海外のサイトで報告されています。
Nikon Rumorsに、センサーにホコリがたまっていく様子を写したタイムラプス(微速度撮影)動画が載っていました(下の動画はユーチューブより)。
出所はPetaPixelというサイトで、投稿したのはKyle Clements さん。
新しく購入したD600に50mmレンズを付けて1000枚撮影し、タイムラプス動画を作成したそうです。とくに画面の左上に集中してホコリがたまっていくのが分かります。この間、レンズは交換していないので、ホコリはすべてカメラ内部からのものだ、と投稿者は言っています。
このほかにも、Nikon Rumorsでは、「ニコンD600のセンサーのホコリ(dust spots)はシャッター周りの隙間が原因か?」という記事が出ています。
出所はLensRentals.comというサイト。レンタルしたD600が使用されたあと、すべてセンサークリーニングが必要なことに気付いたとのこと。調べて見ると、D600のシャッター幕の開口部の隙間がニコンの他の機種よりやや大きく、シャッター幕の開閉のたびにここからホコリが出ているのではないかという推測をしています。
海外のアマゾンの顧客のレビューでも、D600を買って間もなくホコリが目立つようになり、カメラを交換してもらっても同じだったというケースが報告されています。
問題は、ホコリ(オイルだという説も)が出るのは最初のうちだけで、そのうち収まるのかどうかということ。
LensRentals.comでは、たぶん収まるだろうと予想していますが、「それは経験から推測することで、実際には時間がたたないと分からない」と。
◇国内ユーザーも指摘
デジカメinfoや価格.comの掲示板でも、D600のセンサー(ローパスフィルター)のホコリに気付いたという声があります。
D800も最初のころ、ホコリが多かったそうですが、その後はなくなったそうですね。これは海外サイトでも書かれていました。
とすると、いわゆる初期不良とまではいえない、最初はありがちな現象かもしれません。
ただ、海外サイトの動画や画像を見ると、ホコリの多さがちょっと普通ではないという気がします。こういうのを見せられると、正直なところ買い気が失せますね。少なくとも初期ロットは見送ろうという気になります。
そしてメカに根本的な問題があるのであれば、ニコンとしても何らかの対応が必要でしょう。
◇他の機種でも多少は…
センサーのホコリは、デジタルカメラ特有のウイークポイント。他の機種でも、メーカーはホコリ対策にいろんなやり方を考えて四苦八苦しています。
私の場合、買って間がないソニーRX100のセンサーにも一か所小さなぼんやりしたホコリがあり、空を写すと写りこんで目立つ状態。あまり目立つと思うときは、画像処理のさい消しています。
センサークリーニングに出すのもめんどうだし、いまのところそのままにしていますが、動画を撮ると分かってしまうので、やっかいですね。
やはり、いずれクリーニングに出すかなァ…
古いリコーCX1にも1か所にホコリがあり、かなり目立ちます。
キヤノンEOS Kiss X4は、画像にホコリが写りこんで困った経験もなく安心していたのですが、D600の件で、にわかに気になって調べてみました。
センサーのホコリを確認するためには、明るい空や、一様に白い壁を被写体にし、ピントは合わさず、絞りこんで写すのがいいとされています。このさい手ブレを起こしてもかまいません。
そこで壁にコピー用紙を貼り、写したのが下の画像。
EOS Kiss X4のセンサーについたホコリ。(一部分、ピクセル100%)
マニュアル露出(F32 1/4秒) ピント無限大 ISO800 (画像処理で少し明るくしています)
ないと思っていたホコリがある、ある!
はっきり分かるのが2個。ほかにぼんやりとしたものが7個確認できました。
このカメラは電源をON/OFFするたびにセンサークリーニングをしてくれるのですが、それでも落としきれないホコリがあったようです。
もっともこのホコリは画像にはほとんど影響がありません。
2010年夏から使っているカメラで、これまで約22,000カット撮っています。レンズ交換も頻繁。それでこの程度の汚れならまだ幸いと言うべきでしょう。
やれやれ…