つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

横浜夜景(2016早春)

2016年03月25日 | 風景・建物

CP+2016」に行った時、撮ってきた横浜の夜景です。遅まきながら、アップしてみました。

2月26日、厳しい寒さがやわらぎ、何となく春の訪れを感じる週末の夜でした。

 

みなとみらい地区のビル群。

 

その対岸をそぞろ歩き。

 

横浜のシンボル、大観覧車「コスモクロック21」。

20秒露出にしたら、ビュンビュン回っているような感じに(やり過ぎ?)。

 

赤レンガ倉庫

 

記念撮影していた女子高生。ルーズソックスがまた流行っているらしい…

 

期間限定のイベント「鍋小屋」(2/19~2/28)が開催中でした。

 

屋外の屋台。

 

特設大テントの中では、好みの鍋料理を楽しめる趣向。

 

家族やグループでワイワイ。うらやましかったなァ…

 

ライトアップされた赤レンガ倉庫。

 

ミナト横浜らしい風景。

 

客待ちしていた電動自転車タクシー「シクロ」。

二人乗りで最短区間300円。横浜の名所めぐりに便利です。今回の夜景の撮影に利用させてもらいました。

運転していたお兄さんの話では、フランスで始まった乗り物とか。

まあ、京都でよく見かける、人力車のようなものですね。

 

ショッピングセンター「横浜ワールドポーターズ」。

 

もとは貨物列車が通っていた「汽車道」の廃線跡。その上にまたがるホテル「ナビオス横浜」の巨大な吹き抜け越しにランドマークタワーが見えます。

 

音楽が流れ、ロマンチックな遊歩道になっている「汽車道」。

 

水面に映る「よこはまコスモワールド」のイルミネーション。

 

建物がお洒落。

 

帆船「日本丸」。

 

ライトに浮かび上がる、真っ白な船体。

いつか、マストにすべての帆を張る「総帆展帆(そうはんてんぱん)」を見てみたい、と思っています。

 

ホテル「ニューオ―タニイン横浜」から眺めた夜景。

 ← クリックすると拡大します

 

このホテルで泊りました。JR桜木町駅そばにある、カジュアルな印象のホテル。

海側の部屋は、ちょうど港の風景が見渡せる角度にあり、夜景が最高に美しいです。

 

ニューオ―タニイン横浜」の朝食バイキング。

洋食、和食、中華とメニューは豊富(写真では、かなり控えめに取っています)。バナナを載せたパンケーキが美味しかったですね。

 

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撮影カメラ・レンズ

    キヤノン EOS 6D

       EF24-105mm F4L IS USM

    ソニーRX100(ホテル朝食写真のみ)


「CP + 2016」Part 5 (富士、シグマ、タムロン、ケンコー…)

2016年03月22日 | カメラ

また「CP+2016」の話? という感じですが…

これまで詳しく紹介していなかった他のメーカーのブースについて、まとめてみました。

 

富士フイルム「X-Pro2」実写

富士フイルムのブース。

X-Pro2」に好きなレンズを付けて、モデルやクリスタルの小物などを撮影できました。撮影データ持ち帰りもOK。

 

Part 1」でも書いたとおり、「X-Pro2」の人気は高いです。タッチ&トライコーナーにできた長い行列に加わって待つことしばし、ようやく試せることに。

 

X-Pro2」。

評判のいい「XF90mm F2 R LM WR」を付けてもらいました。35mm判換算で137mm相当。解像力と美しいボケ味を合わせ持つポートレート向きのレンズ。

 

<実写例>

X-Pro2」と「XF90mm F2 R LM WR」で、モデル撮影を体験。

 

カメラ:X-Pro2  レンズ:XF90mm F2 R LM WR
絞り F2.0、1/170秒、露出補正 0、ISO 200、ホワイトバランス オート

 

カメラ:X-Pro2  レンズ:XF90mm F2 R LM WR
絞り F2.0、1/120秒、露出補正 0、ISO 200、ホワイトバランス オート

 

次に、「XF56mm F1. 2 R APD」を試してみました。

大口径ポートレートレンズとして好評の「XF56mm F1. 2 R」に、前後のボケを美しくするアポダイゼーション(APD)・フィルターを搭載したもの。35mm判換算85mm相当。

意識して前ボケを入れてみました。どうでしょうか…

 

カメラ:X-Pro2  レンズ:XF56mm F1. 2 R APD
絞り F1. 2、1/240秒、露出補正 +1、ISO 200、ホワイトバランス オート

 

カメラ:X-Pro2  レンズ:XF56mm F1. 2 R APD
絞り F1. 2、1/280秒、露出補正 +1.3、ISO 200、ホワイトバランス オート

 

背景に玉ボケでもあると、もっと良かったかも…

 

クリスタルグッズも撮ってみました。

カメラ:X-Pro2  レンズ:XF90mm F2 R LM WR
絞り F2. 0、1/180秒、露出補正 +0. 3、ISO 200、ホワイトバランス オート

 

柔らかなボケ味。立体感もあります。

わずかな時間での実写でしたが、「X-Pro2」は全体に色乗りが良く、しっとりと“粘り”がある画質のように感じました。

 

<ファインダーについて>

X-Pro2」の特長は、光学ファインダー(OVF)と電子ビューファインダー(EVF)をレバー操作で簡単に切り替えられる「ハイブリッドビューファインダー」。

 

通常は光学ファインダーの方が現実に近く、見やすいはず。

ただ、今回の「XF90mm F2 R LM WR」のような望遠になると、ファインダーの中で撮影エリアを示す白枠が小さくなり過ぎ、モデルの表情が分かりにくかったです。

結局、電子ビューファインダーを使うことに。

これに対して、「XF56mm F1. 2 R APD」ぐらいの画角だと、撮影エリアの白枠も大き目で、光学ファインダーでも大丈夫でした。

もっと広角のレンズだと、(スナップなどで)光学ファインダーだけで十分だと思います。

 

状況に応じて都合のいい方を選べばいいので、「ハイブリッドビューファインダー」は便利。

 

前モデルの「X-Pro1」よりレスポンスは速くなっています。

ボディーデザインも良いし、色々な場所で撮ってみたい魅力のカメラ「X-Pro2」。

 4月には秋田で体験イベントがあるとのこと。

Xシリーズの旗艦モデルですから、もっと他の都市でもイベントをやってほしいですね。

 

 *X-Pro2 については「リセット問題」なるものが出ているそうです。新ファームウエアでバグフィックスするとか (3/17、デジカメinfo)。まあ、どのメーカーでも初期不良はありがちなので…

 

別のコーナーでは、インスタントカメラ「チェキ」のPR。(写真の黄色いカメラは「instax mini 70 」)

 

仕組みは、昔ながらのフィルムカメラ。しかし、富士フイルムの収益に貢献している、息の長いヒット商品とか。

 

シグマのミラーレス

SIGMA sd Quattro 」。

 

CP+2016」の開幕直前、2月23日に発表された、レンズ交換式ミラーレス「SIGMA sd Quattro」シリーズ(発売日未定)。(シグマの発表参照

「SIGMA sd Quattro」(APS-Cサイズ、3,900万画素相当)と「SIGMA sd Quattro H」(APS-Hサイズ、5,100万画素相当)の2モデルがあり、いずれもFoveon X3ダイレクトイメージセンサーを搭載。

会場では、APS-Cサイズのモデル「 sd Quattro」を試すことができました。

 

ミラーレスながら、重厚なボディー。

 

レンズマウントはシグマSAマウント。いま話題のContemporary、Art、Sports 各シリーズのレンズが使用できます。

上の写真では、「50mm F1.4 DG HSM | Art 」が付いています。標準レンズなのに、中望遠レンズほどの長さに見えるのは、ボディーのマウント部がせり出しているため。

 

高性能のArt レンズと組み合わせることで、中判カメラ並みの高精細な写真が撮れるそうです。

 

操作系は、背面液晶画面が2つに分かれていてユニーク。

気になったのは電子ビューファインダー(約236万ドット) の画質。いまひとつ精細さを感じませんでした(撮れる写真は高精細だとしても)。初期のミラーレスカメラのように、表示がぎこちない感じ。

発売日までに、もっと良くなるのかもしれませんが。

 

シグマの山木社長が、黒山の人だかりの中でプレゼンしていたのは、注目を集めそうな「SIGMA sd Quattro 」ではなく、「マウントコンバーターMC-11」(発売日未定)。

 

マウントコンバーターMC-11には、装着する各レンズのデータが入っており、高速、快適なAFが期待できるそうです。周辺光量、倍率色収差、歪曲収差などのカメラ側の補正機能や、手ブレ補正にも対応しているとのこと。

 

このマウントコンバーターをソニーのEマウントカメラに使えば、シグマSAマウント用、シグマ製キヤノン用レンズが使える---つまり、ソニーEマウント用レンズが大幅に増えることになります。

 

レンズ資産を生かすためのマウントコンバーター。

でも、なぜキヤノンとソニー? 

ニコンには対応していない… 

 

ケンコー・トキナー

ケンコー・トキナーのブースで行われたセミナー。小河俊哉氏の「トキナーAT-X 16-28 F2.8 PRO FX で撮る風景」。

 

小河氏がこの広角ズームレンズを推す理由の一つは解像力。木々の枝がくっきり解像しています。

また、抜けが良くコントラストが高い、青い空が青く写る(トキナーブルー)、ディスト―ション(歪曲)がよく補正されている、といった点も強調していました。

 

ユーモアを交えて、しゃべりも面白いです。

 

きれいな夜景ですね。

 

有名なガウディのサグラダ・ファミリア。三脚は許されないので、手持ち。明るいレンズだからこそ撮れた作品とのこと。

 

「すみずみまで破たんがなく、くっきり見える、恐ろしいほどの解像力」と、小河氏は絶賛していました。

正直、このレンズが欲しくなるセミナー。

 

セミナーのあと、モデル撮影タイムもありました。

(トキナー製品ではなく、自前のキヤノンEOS 6D、EF24-105mm F4L IS USM で撮影)

 

セミナーで紹介されていた「トキナーAT-X 16-28 F2.8 PRO FX 」の展示品を、自分のEOS 6Dに付けて撮影してみました。

迫力ある外観ですね。

前玉が大きく張り出した“出目金”レンズなので、フィルターは付けられません。

 

◆「トキナーAT-X 16-28 F2.8 PRO FX 」で実写

CP+2016」の会場内。

 

解像感はキリッとして、かなり良さそう。ただ、強い照明にはゴーストが出るようです(天井に向けたら、たまたまこうなって…)。

 

タムロン

最近、「SP 85mm F/1.8 Di VC USD」など高性能の単焦点レンズを出しているタムロンのブース。

 

こちらは「SP 45mm F/1.8 Di VC USD」。

 

最短撮影距離 29センチと、“寄れる”レンズ。手のアップの作例でアピールしていました。

 

ちょっと重めですが、45mm という微妙な焦点距離、F1.8 の十分な明るさ。面白いレンズだと思います。

これまでズームレンズ中心だったタムロン。今後単焦点にも力を入れていきたいとのことでした。

 

カールツァイス

ZEISS Otus 1.4/28 」(3月24日発売)。

恐るべきツァイスの「Otus 」シリーズ。このたびは“世界最高の広角レンズ”というふれこみ。

 

フィルター径は95mm と巨大!

性能も価格も大きさも重さも、すべてが別格の「Otus 」シリーズ。

ZEISS Otus 1.4/28 」の実勢価格は57~58万といったところのようです(PHOTO YODOBASHI 参考)。

 

こちらは「Milvus 」シリーズ。


カールツァイスとコシナが共同開発したフルサイズのデジタル一眼レフ用MFレンズ。

マニュアルフォーカスというこだわりを持って、ひと味違う画質を求めるカメラマン向き。

 

Loxia 」。

ソニーEマウントのフルサイズ対応MFレンズ。

高画質でありながら小型。ツァイスでも、このあたりのレンズになると身近な感じがします。お客さんの関心が高かったですね。

 

キヤノン、ニコン用の各種「Distagon 」レンズ。

 

写りはいいんでしょうね。

でも年のせいか、最近のカメラの明るいファインダーのせいか、マニュアルフォーカスはしんどい…

 

一億画素のカメラ

デンマークのPHASE ONE が発表した1億画素の中判カメラが展示されていました。

 

 

 「IQ3 100Mp」。デジタルカメラはついに1億画素まで来ました!

カメラ・レンズセットの値段は680万円(税別)。

 

これは、1億画素ではありませんが、現行の6000万画素モデル。

自由に触って試すことが出来ました。さすが「CP+」ならでは。

 

で、どうなるかというと…

「重いッ!」

「使い方分からない!」

あげくのはて、AFでグリンと回転するシュナイダ―レンズのピントリングに指をはじかれました。

全然ダメ。こういうカメラ…

 

あまりにも高価なので、プロもレンタルで使うのが普通のようです。

1日あたり6万円ぐらい? それに見合う仕事が来たときだけレンタルするとのこと。

 

PHASE ONE のカメラを展示していたDNP のブース。

 

DNP (大日本印刷)は、出版・印刷、住宅建材、セキュリティシステムなど色々なことをやっている企業。グループ会社のDNPフォトイメージングジャパン がPHASE ONE の国内総代理店になっています。

 

会場では一般向けに、フォトブックを作る楽しさをアピールしていました。

 

周辺機器

三脚やバッグなどカメラの周辺機器メーカーも多数ブースを構えていました。

 

<SIRUI>

あまり製品とは関係ないシーン…

中国の三脚ブランド、シルイ(SIRUI)のブースでは、コンパニオンを囲んでモデル撮影会のように。

量販店で見かける「BENRO」も品質がしっかりしていていますが、中国ブランドの三脚、けっこう人気がありますね。

 

<Profoto>

プロ用ストロボ・スタジオ用品「Profoto」(スウェーデン)のセミナーで。鈴木さや香氏の「イリュージョン」。

ストロボのカラ―フィルターを駆使したライティング、感情表現について解説していました。

 

舞踏の撮影風景を実演。

 

折りたたみ式リフレクタ―の紹介。

 

写真の世界も奥が深い、ということを実感。

色々なものを見聞きして、試して、充実した「CP+2016」。

今年から増えた、大さん橋ホール会場へは、時間的に行く余裕がありませんでした。

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撮影カメラ・レンズ(各メーカー製品の実写を除く)

    キヤノン EOS 6D

       EF24-105mm F4L IS USM

    ソニーRX100

 


春の温室(初音ミクのような花、など…)

2016年03月15日 | 

常夏・常春の環境で育てられている温室の植物にも、それぞれ開花の時期があるようです。

大阪・鶴見緑地の「咲くやこの花館」で、ヒスイカズラが開花したというので見てきました。

 

“初音ミク”と同じ色 !?

熱帯花木室で、宝石の翡翠(ひすい)のような青緑色の花を咲かせたヒスイカズラ。

フィリピンのルソン島、ミンドロ島など熱帯雨林にしか自生しない、マメ科のつる性植物で、絶滅が危惧されているそうです。

 

植物にしては珍しい色。

この色が、バーチャルアイドル「初音ミク」そっくりだというので、最近とくに女性客に人気を集めているとか。

 初音ミク(© Crypton Future Media, INC. www.piapro.net

 

そういえば、髪の毛やネクタイの色とそっくりですね。

「咲くやこの花館」では馴染みの植物で前から知っていましたが、“初音ミク似”というのはネットで評判になって初めて気付きました。

 

明るい日差しの日には、とりわけ美しいヒスイカズラ。

 

アップにしてみました。

この中に花粉が隠れていて、蜜を吸いに来たコウモリが受粉の役割をすると、同館の説明ページに書かれています。

 

とにかくきれい… 何枚も撮影。

 

撮影データは以下の通り。

カメラ:キヤノン EOS 6D、レンズ:EF70-300mm f/4-5.6L IS USM
絞り F5.6、1/160秒、露出補正 0、ISO 200、画質 RAW、ホワイトバランス 色温度(5000K)

ホワイトバランスは、「オート」や「太陽光」では撮る角度によって、この花の一番大事なヒスイの色合いがマチマチになってしまうため、「色温度 5000K 」でそろえています。

 

ヒスイカズラは一日花。咲いたと思うとすぐ散ってしまいます。しかし周りの枝にはツボミがたくさんあり、当分は楽しめそうです。

 

温室は花盛り

熱帯雨林室では色鮮やかなラン、熱帯花木室ではブ―ゲンビレアなども咲いていました。

 

ランが見ごろの熱帯雨林室。

 

シンビジウムのようです。

以下、品種名は基本的に省略。

 

 

 

 

 

 

このラン、花の姿は地味ですが、バニラのような甘い香りがしました。

 

変わった形。プレートによると「パフィオペディルム・ハイナルディアヌム」。

 

これもパフィオペディルムの仲間のようです。

 

 「カトレヤ&類似属」と書かれたコーナーで。

カトレヤは、なんといっても豪華です。

 

 

 

「咲くやこの花館」では、大阪愛蘭会、神戸蘭友会の共催で、恒例の「洋ラン展」も始まりました(3/15~3/21)。

愛好家の育てた原種や栽培品種を展示。相談・販売コーナーもあります。

 

南国気分の熱帯花木室ではブ―ゲンビレアが満開。

 

ブ―ゲンビレア。

 

 

 

 

化粧パフのような「カリアンドラ・ハエマトケファラ」。

 

「カリアンドラ・セロイ」。「トキワネム(常磐合歓)」とも。

 

黄色のもあります。「スティフィティア・クリサンタ」。

 

ジャスミンのような匂いが漂ってきたと思ったら、この花。

プレートには「シーカーシャー」と表記されていますが、沖縄の「シークワーサー」と同じものです。

 

実も付いていました。酸っぱくて香りの良いジュースになります。

実だけでなく、花も良い香りがするんですね。家で育てられたら面白そう…

 

奇妙な形の「ヘリコニア・フミリス」。

 

サボテン&多肉植物室では、サボテンが開花中。

「月宮殿」。

 

これは名前不明。

 

「丸錦」。

 

「ペディオカクタス・ウルトニー」。

 

「ラウイ・ノビロ」。

こうして見ていると、サボテンも面白い… と思います。

 

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撮影カメラ・レンズ

    Canon EOS 6D  

     EF70-300mm F4-5.6L IS USM 

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関連記事

  ・『初音ミクみたい?咲くやこの花館で「ヒスイカズラ」開花』(THE PAGE 大阪)

 


キヤノン新製品イベント 2016

2016年03月13日 | カメラ

キヤノンの最新機種を発売前に体験できる「CANON GRAND PRESENTATION 2016 in OSAKA 」が3月12日、13日に、大阪・梅田の「グランフロント大阪」で開催。

12日に見てきました。

CP+2016」で見てきたのに、また飽きもせず… と言われそうですが、撮影体験コーナーでフェンシングの実演があると聞いて、面白そうなので…

 

デジカメWatch」にも載っています。こちらは12日の開幕直後にアップ。さすがにレポートが速いですね。

 

CANON GRAND PRESENTATION 2016 in OSAKA 」。

 

EOS-1D X Mark II」や「EOS 80D」の撮影体験コーナーで行われていたフェンシングの演技。

一瞬の素早い動きを高速連写で撮影、動体補足性能を確かめてもらおうというもの。

 

まずは「EOS-1D X Mark II」で試しました。

 

レンズは24-70mm。

 

こんな感じで撮れました。

 

AF/AE追従で約14コマ/秒の連写はすごいです。

もっとも、フリッカーレス機能がオンになっていて、そのために多少連写速度は遅め、という説明を受けました。

フリッカーレスは、人工光源による露出ムラ・色ムラを抑える機能。オリンピックでも、屋内スポーツでは使う頻度が増えそうです。

それでもすごい高速連写ではあります。

 

次は「EOS 80D」を体験。

 

レンズは前回の記事、「CP + 2016」Part 4 (キャノン/ニコン)(3/9)でも書いたとおり、新機軸の設計による「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」。キットレンズのひとつになっています。

 

フェンシングの演技と「EOS 80D」の再生画像を並べてみました。

 

「突き」の瞬間。

約7コマ/秒の連写(フリッカーレス機能オンのため、少し遅め)で、「EOS-1D X Mark II」とさほど遜色ない絵が撮れました。

「EOS 80D」は、被写体の動きの予測精度に優れたAIサーボAF IIを搭載。測距エリアはオールクロス45点と、動きものを撮るのに強くなっています。

 

体験コーナーにいたキヤノンの人に、動体撮影ではどんな設定がいいのか聞いたところ、次のような答えでした。

 ・野球のバッターのように位置が決まっているときは、AFではなくマニュアルフォーカスで連写。

 ・今回のフェンシングやサッカーのように被写体が激しく動く競技は、「AIサーボAF」で連写がよい。時には「ワンショットAF」も。「AIフォーカスAF」は使わなくてよい。

 ・測距エリア選択モードは「ゾーンAF」が簡単。「1点AF」は選手の目にピントを合わせたい場合に。

 

ゾーンAF の設定。

フェンシングで、右側の選手の上半身にピントを合わせたいケース。

ただ、どうしても肩が手前にあるため、肩にピントが合ってしまう場合が多いようです。

この辺は難しい…

 

「EOS 80D」のハンズオンコーナー。

 

プリンターのコーナー。

プロフォトグラファー向けインクジェットプリンターの新製品で、A2対応の「imagePROGRAF PRO-1000」のほか、各種プリンターのデモが行われていました。

 

超望遠レンズ体験コーナー。

ふだんは手にすることの少ない超望遠レンズを試せます。

 

身の程知らずにも、「EF600mm F4L IS II USM」を付けた「EOS-1D X Mark II」を試してみましたが…

「お、重い!」

最初、持ち上がらず。

体勢を整えて、ヨイショと構えてみると、フェンシング選手のどアップがファインダーに飛び込んできました。

 

アップで素早い動きを追うのは至難の技。

とても、まともな絵柄で写し止めることができません。

報道カメラマンになっていたら、こんな重いレンズとカメラを持たされて、毎日怒られていただろうな… (ならなくて良かった)

 

こちらは新しい高級コンパクトカメラ「PowerShot G7 X Mark II」。

洗練されたデザインが良いと思います。

 

レンズはF1.8-F2.8と明るく、35mm判換算で24-100mm(光学4.2倍ズーム)。新・映像エンジン「DIGIC 7」を搭載。

 

レンズの鏡筒を分解展示していました。こんなにたくさんの部品からできているんですね。

 

PowerShot G7 X Mark II」で撮った作品(撮影は工藤智道、榎並悦子氏)。

精細感があり、わずか1インチのセンサーでこんなきれいな作品が撮れるのは驚き。

 

個人的には、愛用している「ソニーRX100」とかぶるので、いまのところ見送りですが、率直に言って良さそうなカメラだと感じました。

 

 

会場にはメディアメーカーのサンディスクのブースもありました。

「EOS-1D X Mark II」が記録メディアとして採用した、CFast 2.0 高速連写のデモをやっていたのですが、これがなかなかのもの。

「今まで、オリンピックの100メートル競技をスタートからゴールまで連写で記録し続けるメディアはなかった」そうですが、CFast 2.0なら可能との話。

 

CP+2016」でも、ニコン「D5」「D500」が採用している XQDカードのデモを、Lexar が同じような感じでやっていました。

いずれ、新しい記録メディアの時代になるでしょうが、果たしてどちらが主流になるのか… 

 

CANON GRAND PRESENTATION 2016 in OSAKA 」では、製品の体験コーナーの1階上の部屋で、写真家のセミナーも2日間にわたって開催。

山友也氏の「EOS 7D Mark II ・ EOS 5Ds でしか撮れない感動の鉄道写真」を聞きました。

部屋に入れないほどの超満員。最後列の立ち見で。

 

これが最高に面白い内容。

失敗談も交えて、独特の広島弁がさく裂。

最後は「男はつらいよ」の替え歌を歌いながら、スライドショー「鉄道カメラマンはつらいよ」を披露。会場は大爆笑の渦。

山氏はホント、写真界のエンタテイナーだなァ。

 

おみやげにもらったパンフレットや手帳など。

キヤノンは、「EOS 80D」での動画撮影を積極的にアピールしているようですね。

 

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撮影カメラ   ソニーRX100


「CP + 2016」Part 4 (キャノン/ニコン)

2016年03月09日 | カメラ

CP+2016」のキヤノンとニコン。どちらも広いブースにたくさんの人。

気になる新製品はすでにショールームで触っていることもあって、あまり無理をせず回りました。結果的に、試した機種はごく一部。

 

キヤノン

「CP+2016」の来場者投票による「ワールドプレミアアワード」では、キヤノンがダブル受賞しています。

レンズ交換式カメラ部門で「EOS-1D X Mark II」(4月下旬発売)。堂々たるフラッグシップモデル。高画質と最高約14コマ/秒の高速連写が魅力。

EOS-1D X Mark II」(キヤノン製品ページより)

 

レンズ一体型カメラ部門では「PowerShot G7 X Mark II」(4月下旬発売)。1.0型CMOSセンサーを搭載したプレミアムコンパクトカメラで、新開発の映像エンジンDIGIC 7を初搭載。

PowerShot G7 X Mark II」(キヤノン製品ページより)

 

ニコンも、これに対抗する同じようなジャンルの「D5」と「DL」シリーズを出品、そこそこ注目を集めていましたが…

キヤノンが受賞したのは、ユーザーの多さから?

 

キヤノンのタッチ&トライコーナー。オリンピックムードのフロアで、体操の演技が行われていました。試したのは、「EOS 80D」(3月25日発売)。「EOS-1D X Mark II」はとにかく重いのでね…

 

 「EOS 80D」。(手前は、キヤノンの人から説明を聞くオジサン。かなり長く粘られ、待ちくたびれました~)

 

EOS 80D」は、2420万画素、オールクロス45点AFセンサー、最高約7コマ/秒の高速連写。

APS-Cの中級機としては、目いっぱい頑張ったスペックで、とくにAF が良くなっています。現行の「EOS 70D」(オールクロス19点AF)より大幅に測距点が増えました。シャッター音も洗練された感じ。

 

個人的に愛用している「EOS 6D」はフルサイズですが、「70D」のころから一部の機能で負けており、「80D」にはかなり先を越された印象。「6D」なんて、いまだに11点AF(クロス1点)、4.5コマ/秒連写ですから。

「6D」のメリットは、単にフルサイズであるということぐらい。トホホ…

 

困るんですよね、下剋上みたいに、こういう良いカメラを出されちゃあ… (冗談)

 

レンズは「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」(3月25日発売)。

 

このレンズも、意外にというと失礼ですが、注目されていい新製品。

AF駆動に、新開発のチップ状小型モーター「ナノUSM」を搭載しています。

USM(Ultrasonic Motor=超音波モーター)といっても、従来のリングUSMとは全く違う仕組み(キヤノンのページ参照)。

 

「 N 」マークがついた NANO USM の表示。

指先に乗る大きさの小さな薄いチップが入っているだけですが、それでもってピント合わせ用レンズを高速・高精度に駆動。また動画では静かで滑らかなAFを可能にしているそうです。革新的な技術!

「ナノUSM」(キヤノンのページより)

 

また動画用には、スマホから操作できるパワーズームアダプター「PZ-E1」(6月下旬発売)も用意されており、これについて質問する来場者も多かったです。

 

さて、実際にはこのカメラ・レンズによる動体撮影はどの程度のものでしょうか。

 

体操選手の動きを1/2000秒、7コマ/秒の連写で撮ってみました。

宙返りする選手の動きを追って、カシャカシャカシャカシャ…

 

何も考えず撮ったのに、空中の選手のポーズがバッチリ。ピントも合っていました(撮影データ持ち帰りは不可)。

動きものが、こういう風に楽に撮れるのは驚きであると同時に、拍子抜け。

EOS 7D Mark II 、要らんかも…」と言ったら、キヤノンの人は複雑な表情でした。

 

まあ、それは冗談で、EOS 7D Mark II の連写はもっと速いし、AFモードも多彩。プロのハードな使用に耐える防塵防滴ボディーなど、レベル的に全く比較できるものではありませんが、アマチュアが運動会やイベントなどを簡単に撮るなら 、「EOS 80D」で十分な気もしました。

 

さて、別のコーナーでは、その EOS 7D Mark II と、主に100-400mmのレンズで飛行機を撮っているルーク・オザワ氏のトークが。

これは満月の前面に飛行機を入れる定番のショット。EOS 7D Mark II の武器、10コマ/秒の高速連写のおかげで、飛行機を入れたショットを何枚もモノにすることができると解説していました。

 

このあと、色々な作品が次々に大画面に紹介されました。“ヒコ―キマニア”ならずとも、思わずうなるような作品が多く、素晴らしかったですね。

以下そのいくつかを…

 

 

 

 

 

こんな写真が撮れたら、ゾクゾクしますね。

ベイパーという、翼から水蒸気のような霧が尾を引く写真もありました。

 

しかし、こうした撮影の裏には、航空無線を聞きながら狙いの飛行機を待ち構えるとか、同じ空港へ何回も足を運ぶとか、豊富な知識と経験、根性が必要なようです。

ウ~ン、大変…

 

ニコン

ニコンブースでは、おなじみ“アベっち”こと 写真家の阿部秀之氏が「D500」についてトーク。

「DX 史上最大」という倍率1.0倍 のファインダーの見やすさを強調していました。

 

また、タイで撮った写真をもとにした解説では、オートホワイトバランスのなかでも、[白を優先する]という設定が

良いとのこと。

 

 

 

このホワイトバランス、いいですね。参考になります。

 

こちらは、野鳥や飛行機、風景を得意とする写真家、中野耕志氏のステージ。

D500」のフォーカスポイント選択に、サブセレクター(ファインダーの右)が使いやすいと…

(実機を触ってみて私もそう思いました。)

 

 ファインダー画面一杯に広がる、フォーカスポイントの多さが「D500」の特長。

 

10コマ/秒の高速連写で、野鳥の羽ばたきも確実に撮れるとのこと。

 

次は、お目当ての「D5」「D500」撮影体験コーナー。

コースを回るミニカーを撮影して、動体補足能力を実感してもらうジオラマ。

 

ここでも、重いプロ機の「D5」は敬遠して、「D500」を試すことに。

コーナーを曲がるミニカーを何台か連写。液晶モニタで拡大してみた限りでは、バッチリ撮れていました(データ持ち帰り不可だったので、パソコンでの等倍チェックができないのが残念です)。

 

モデル撮影体験コーナーもありました。

ただ、「D5」「D500」で撮ったとしても、データ持ち帰りができません。なので、ほかのカメラを選択。

 

「D810」で撮りたかったんですけどね。先に取られてしまい、「D750」と「AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G」のセットしか残っていませんでした。

ともかく、自分のSDカードを入れて撮影。

 

D750、AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

(絞りF1.4、1/250秒、ISO 100、露出補正 0、ホワイトバランス オート)

微妙に、ジャスピンではないような… やはり開放F1.4はピントの範囲が浅くて難しいです。

 

制限時間が短すぎ! あっという間に終了。

 

物足りないので、別のモデルさんを、ほかのカメラマン越しにパチリ。(撮影カメラはソニー RX100)

 

(撮影カメラ ソニー RX100)

D750 に比べると、 RX100の方は色味があっさりしていますね。

 

にぎわうニコンブース。

 

「D500」とスマホの連携をアピール。

「D500」は、SnapBridgeアプリ(無料ダウンロード)をインストールしたスマホと常時接続できるという便利機能があります。

 

超望遠コーナー。800mm の視野を体験。

 

参考展示されていたアクションカメラ「KeyMission 360」。

カメラの前と後にレンズ・センサーを搭載、360°全方位を4K で録画できるカメラです。

水深30mまでの防水性能、耐衝撃、耐寒、防塵性能を備えているとのこと。すごいですね。

 

でもまあ、オジサンには関係ないかな…

 

ニコンではこのほか、1 インチセンサーを搭載した新高級コンパクトデジカメ「DL」シリーズも注目を集め、行列が出来ていました。

時間がなくて見られませんでしたが、メディアのインプレッションではなかなか好評のようです。(下の写真は「DL」シリーズ の3モデル=ニコンのページより)

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関連記事

  ・『ニコンの新高級デジカメ『DL』シリーズ実機インプレ。3機種それぞれの個性と細かな差が見所』(engadget日本版)

 


ペンタックス「K-1」の魅力(CP+2016 & 体感イベント)

2016年03月07日 | カメラ

リコー初のフルサイズデジタル一眼レフ「PENTAX K-1」。

CP+2016」で、タッチ&トライ。後日、大阪で開かれた「PENTAX K-1 体感&トークライブ」も体験。

2つのイベントを通し、「PENTAX K-1」について考えてみました。

 

まず「CP+2016」から。

「CP+2016」リコー(ペンタックス)ブース

CP+2016」ではすごい人気。行列の待ち時間が一番長かったのではないでしょうか。

 

リコーブースの「K-1」タッチ&トライ。

写真では隠れていますが、「PENTAX」と書かれた白い仕切りの向こう側に、長蛇の列が出来ていました。

「80分待ち」という掲示が出ていたものの、正味は60分待ち。でも、しんどかった~

 

 

並んで待って、ようやくタッチ&トライ。これが「K-1」。

 

ボディーは頑丈で「ごつい」感じです。

本体のみの重さは925g(カード、バッテリー除く)。

 

同じクラスの高画素一眼レフと比べると(いずれもカード、バッテリー除く)、

 ・キヤノン 5Ds  845g

 ・ニコン D810  880g

 

ペンタックスの方が重いですね。過酷な環境に耐える「フィールドカメラ」ゆえの重厚さ。

それでいて、メカがギュッとしまったコンパクト感はあります。

 

重さ以外の、おもなスペックは次の通り。

・35mmフルサイズセンサー3640万画素
・ISO  最高 204800
・視野率100%光学ファインダー
・ボディ内5軸 ・ 5段手ぶれ補正
・33点(クロス25点)AFシステム
・-3EV 低輝度対応AE・AF
・1/8000 秒高速シャッター (耐久30万回)
・連写速度 最高約4 . 4コマ/秒(APS-C クロップ時は、最高約6.5コマ/秒)
・連続撮影可能コマ数  CH 時でJPEG 約70コマ(RAW 約17コマ)
・リアル ・ レゾリューション ・ システム(超高精細画像)
・ローパスセレクター(ローパスフィルター効果あり、なしを選択)
・回折補正(絞り込み時の回折ボケを低減)
・明瞭コントロール/肌色補正 
・フレキシブルチルト式液晶モニター
・アウトドアモニター(液晶モニターの明るさを選択)
・操作部アシストライト
・自動水平補正/構図微調整
・スマートファンクションダイヤル
・GPS/電子コンパス
・アストロトレーサー
・動画 Full HD
・4Kインターバル撮影
・Wi-Fi 対応
・Kマウントレンズが、すべて装着可能(APS-C レンズはクロップで使用)
・デュアルスロット (SDカード2枚)
・使用温度 -10℃~40℃
・防塵・防滴構造

このなかで、もう少し頑張って何とかしてほしかったのは、連写速度の遅さぐらい。

(連写速度については、後日の「PENTAX K-1 体感&トークライブ」で、データの書き込みに時間がかかるため、4 . 4コマ/秒より上げられなかったとリコーの開発担当者が説明していました。3640万画素の高画素デ―タですから…)

 ISO  最高 204800 はすごい。「最高レベルで両立した、解像力と高感度」が、製品のキャッチフレーズ

 

シャッターを切ってみると、他社のカメラとは音が違うというのが第一印象。

「カシャ」ではなく、「チュルッ」とでもいうような音。

ソフトで、それなりに良い音です。

 

この音は、「フローティングミラー構造」から来るのかも、と思ったりしています。

リコーによると、

『35ミリフルサイズイメージセンサーに対応し、かつ視野率約100%のファインダー光束をカバーするためには、メインミラーおよびミラーボックスの大型化が不可避でした。そこで、ミラーアップと同時にメインミラーが退避する新機構を開発。ミラーボックスの大型化を極限まで抑えています。』

としています。(「K-1」のページより。イラストも引用

 

 

 

 

 

ミラーが回転軸ごと退避、というユニークな仕掛け。可動部が増えることで、耐久性が気になりますが、シャッターユニットは30万ショットの耐久性能を確認しているとのこと。開発者の話では 、実際のところ、40万回程度は大丈夫ということです。

 

ざん新な「フレキシブルチルト式液晶モニター」。

横位置では、従来のチルト式と同じですが…

 

縦位置ではこのように… 

花とかポートレート、高層建築を撮る時、理想的な形ですね。従来のチルト式では、こんな芸当はできません。

 

4本のステンレス棒(ステー)で液晶を支え、自在に動かせるようになっています。これによって、常にレンズの光軸と一致。横開きスタイルのバリアングル式のように光軸から離れることがありません。

液晶モニターを傾けられる角度は、カメラが横位置状態で、上下方向に約44度(ウェストレベル時:約90度)、左右方向に約35度。

 

「ヤワそうだけど大丈夫? 壊れないの?」

ちょっと不安になりますが、液晶モニターをつかんでカメラをぶら下げても壊れないそうです。(試さないでくださいね。責任は持てません…)

 

もうひとつの仕掛けが、暗い所で便利な「操作部アシストライト」。

 

レンズマウント上部、カードスロット、ケーブルスイッチ端子、液晶モニター裏側の計4か所にLEDがついており、必要な時に点灯できます。

上は、マウント上部のLED(PENTAX ロゴの “P” の下。)夜景撮影でレンズ交換するとき、助かりますね。

 

液晶モニター裏側にある4つのLED。液晶モニターを起こすと、ボディーのボタンやダイヤル類がぼんやりと照らされ、カメラの操作がしやすくなります。

星空の観察会など、光がほかの人に邪魔な場合もあるので、LEDの光の強さを落とすこともできます。

 

あと2か所、カードードスロットはSDカード交換、ケーブルスイッチ端子部はレリーズケーブルを差しこむときに便利。

 

ところで、レンズ交換・SDカードの交換は「電源OFFで行うこと」と、たいていのカメラの取扱説明書に書いてあります。

電源OFFで、LEDが点灯するの?

 

タッチ&トライで説明してくれたリコーの人によると、電源OFFで行うべき操作(つまりレンズやSDカードの交換)については、電源レバーがOFFの状態でもLEDが点灯するようになっているそうです。

後日、「PENTAX K-1 体感&トークライブ」でもその話になり、どうやら、電気回路をいじることで実現した模様。そのために「お金がかかりました」と、リコーの技術担当者。

 

「自動水平補正」という、親切な機能も。

液晶画面の上部、緑のバ―が水平の傾きを示しています。

 

(上の写真のアップ) 中央の縦線が1本になると完璧に水平。写真では2本なので、微妙に傾いています。

ところが、この状態で撮っても、カメラがセンサーを動かし水平の写真に補正してしまうのです。

 

試したところ、緑のバー中央の縦線が3本ぐらい(の傾き)までは、水平に補正できるようです。

(カメラマンを甘やかすことにならないかなァ~ )

 

中央の縦線の本数がもっと多くなる(傾きがひどい)と、バー全体が黄色くなり、自動では水平補正できないことを教えてくれます。

 

CP+2016」では「K-1」グッズも展示していました。

 

PENTAX K-1 体感&トークライブ

「PENTAX K-1」の発売(4月下旬)までに実機を体験できる「PENTAX K-1 体感 & トークライブ」が、3月5日の大阪会場を手始めに、東京(3月12日、13日)、名古屋(3月19日)、福岡(3月21日)、札幌(3月26日)で順次開催されます。

このほか4月にも「K-1体験会 」が、盛岡、広島、新潟、金沢、仙台、高松、静岡、鹿児島の8都市で開催。

3月5日、大阪市福島区の堂島リバーフォーラムで開かれた「PENTAX K-1 体感 & トークライブ」を見てきました。

 

最初に、写真家・田中 希美男氏 と「K-1」開発担当者による「スペシャル対談」 。

ペンタックスに詳しい田中氏のトークは、去年の「CP+2015」(2015年2月18日記事参照)でも面白かったです。

今回は、「幻のK-1」があったという話が紹介されていました。

 

・「幻のK-1」

約15年前、35mmフルサイズでその名も同じ「K-1」というデジタルカメラが開発されていたそうです。フィリップス製の600万画素センサーを搭載。発売直前までいったものの、何かの理由で急きょ取りやめに。

どういういきさつがあったかは、触れられませんでした。(*ウイキペディアによると「価格が非常に高価になり市場性が低い」という理由)

開発担当者によると、今度の「K-1」は技術的にはイチから造り上げた全く別のカメラ。しかし「(最初のK-1と)心の中ではつながっていた…」と。

 

・リアル・レゾリューション・システムについて

APS-C機の「K-3 II」から搭載された、リアル・レゾリューション・システムは、『イメージセンサーを1画素ずつ動かしながら4枚を連続撮影。1画素ごとにRGB各色の情報を得ることで、1枚の超高精細画像を生成する技術』(リコー)。なので、4枚の連続撮影中に被写体が動くと、ズレた画像になります。

良く似た機能のオリンパスの「ハイレゾショット」もそうですが、三脚必須、静止した被写体、というシバリがあります。

このため、“特殊な用途にしか使えない”という印象が強かったですね。

 

リアル・レゾリューション・システムの説明。本来、動かない被写体しか適用できないのに、動く被写体を撮るとこうなる、という例。1人の人間が4人に写っています。

 

ところが… 「K-1」が凄いのは、「動体補正モード」を搭載したこと。

上の写真がズレた画像なのは「動体補正モードOFF」だからですが、これを「動体補正モードON」にすると、ぴたりと普通の画像になっていました(その写真は撮り忘れ)。

被写体が動いても、撮影中に動いた領域を検出して補正するそうです。

 リアル・レゾリューション・システムの設定。

1番上の白文字「MC」が「動体補正モードON」。2番目の灰色「MC」が「動体補正モードOFF」。1番下が「リアル・レゾリューション・システムOFF」。

(「MC」って、分かりにくい。この設定画面、改善の余地あり… )

 

リアル・レゾリューション・システムを適用した画像は7000万画素相当で、色や立体感もぐっと現実に近くなるとのこと。あとでも説明しますが、「動体補正モード」搭載の結果、 その有用性が大幅にアップしたと思います。

 

肌色補正 の解説。肌荒れが目立たない「美肌2」設定が、女性に好評だそうです。

 

フルサイズ用レンズ以外でも、これだけの従来レンズが使えるという、田中氏の話。

ペンタックスユーザーでKマウントレンズを何本か持っている人は、「K-1」のボディーだけ買い、従来のレンズを試してみるのも良いとのことでした。

 

・高感度性能を体験

 

会場内の展示。「A社 5060万画素フルサイズ機、B社 3635万画素フルサイズ機との高感度比較(ISO 12800)」。これって、もろに キヤノン5Ds、ニコンD810 じゃありませんか… すごい対抗意識ですね。

たしかに、「K-1」のリアル・レゾリューション・システムON の画像の方が、解像感を維持しながらノイズが少ないです。

 

高感度体験コーナー。

 

暗いボックスの中の被写体を実写。(写真の液晶画面は白飛びしてしまっています。実際にはもっと良い色味です)

ISO  204800 では、さすがにノイズが多いですね。でも色はしっかり。

ISO 50000 あたりで、かなり使えるかも、という感じでした。

いや、結構すごいです。

 

・「リアル・レゾリューション・システム」を手持ちで!

タッチ&トライコーナー。いろいろなレンズを装着して試せます。

 

「CP+2016」では試せなかったリアル・レゾリューション・システムを、ここで試してみました。

本来、三脚が必要なのに、無理を承知の上。できるだけ脇をしめて手持ち、「動体補正モードON」にして会場内を撮影。

4 枚の画像撮影に1 秒ほどかかります。「カッ…シャ」と1 秒のスローシャッターを切る感じ。

これが… 驚きました。液晶画面を見る限り、普通のスナップのように撮れていました。

「手持ちで撮れるじゃないの!」

 

で、「動体補正モードOFF」にして撮ってみると、全く使い物にならないブレブレの写真に。

「動体補正モード」の威力は絶大!

 

RAWで撮っておけば、「動体補正モードON」をあとで「OFF」にすることもできます。案外気軽にリアル・レゾリューション・システムを楽しめそうです。

 

イベントとは別の話ですが、「フォトテクニックデジタル 3月号」に、「K-1」のリアル・レゾリューション・システムで「動体補正モードON」にして撮ったポートレートが掲載されていました。

「モデルに固まってもらう必要があるが、肌の色のくすみがない画像になった」とのテスト結果。

人物撮影は無理とされてきたリアル・レゾリューション・システム。これから、新たな可能性を広げるのでは、と思いました。

 

「K-1」のセンサー(左)。

 

野外での過酷な使用に耐える、マグネシウムボディー、メタルシャシ―。

 

「K-1」ギャラリー。

 

 

北海道の美しい自然をテーマにした作品の数々。イベント会場では、これらを撮影した中西敏貴氏のトークのほか、谷口泉氏の公開ワークショップもありました。

 

見てきた印象では、ペンタックスユーザーが、どっと「K-1」に走りそうな予感がします…

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撮影カメラ     ソニーRX100

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関連サイト

  ・PENTAX K-1 体感&トークライブ

  ・PENTAX K-1 スペシャルサイト

  ・『PENTAX K-1 スペシャルギャラリー by 中西敏貴 』(デジカメWatch)

  ・『PENTAX初の35mmフルサイズデジタル一眼レフ「K-1」 』(デジカメWatch)  


名残りの梅

2016年03月04日 | 

3月3日、4日と桜の季節を思わせる陽気に。

外に出ないのはもったいないので、大阪城公園の梅林へ行ってきました。

 

開花の盛りは過ぎて、名残りの梅というおもむき。

それでもたくさんの人が訪れ、散策を楽しんでいました。

 

枝垂れの品種は今がちょうど見ごろ。夫婦梅枝垂れ(めおとばいしだれ)。

 

古城(こじろ)。

 

白加賀(しらかが)。

 

東錦(あずまにしき)。

一本の木に白とピンクの花が混じる品種です。

同じように白・ピンク咲き分けの梅に「思いのまま」という、華やかで人気の品種がありますが、こちらは盛りを過ぎていて絵にならず…

 

八重揚羽(やえあげは)。

 

春本番。

さあ、これからは、桜の開花を心待ちに。

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 撮影カメラ・レンズ

    Canon EOS 6D  

     EF70-300mm F4-5.6L IS USM 


「CP + 2016」Part 3 (オリンパス/パナソニック)

2016年03月01日 | カメラ

オリンパス

CP+2016」で人気を集めていた機種のひとつは、オリンパス「PEN-F」。

 

「PEN-F」の良さは、レトロなデザイン。

原型のモックアップや、組み立て前のボディーが展示されていました。

 

タッチ & トライに詰めかけたたくさんの人。

フィルムカメラを彷彿とさせる外観に魅かれたオジサン達が多いのは当然として、結構女性も目立ちました。

2月26日に発売された「PEN-F」。予約が多かったため、事前にオリンパスから「お届け遅延のお詫び」(2/24付)が。全般に品薄が続いているようです。

 

 

「PEN-F」のシルバー(オリンパスプラザ大阪で)。

あらかじめオリンパスプラザ大阪で試し、トークイベントにも参加したので(2/182/21 記事参照)、順番待ちに時間のかかるタッチ&トライはパス!

 

「PEN-F」とM.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0 でハイレゾ撮影、大伸ばしされた写真が展示されていました。撮影データは「Aモード、+0.3補正、F4.5、1/2秒、WB:5300K、ISO 200」。

ハイレゾ撮影は、0.5ピクセル単位でセンサーを動かし、8回撮影した画像をもとに5000万画素センサー相当の高解像写真を生成する機能。三脚必須、動かない被写体に限ります。

コンパクトなマイクロフォーサーズ機でここまでの写真が撮れるんですね。すごい技術だと思います。

 

にぎわうPENシリーズのコーナーで。

 

オリンパスの最新望遠レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO」をめぐって、写真家・田中希美男氏と開発者がトーク。

35mm判換算で600mm相当の超望遠レンズ。田中氏は、手持ち撮影を可能にした、新しい手ブレ補正機能を高く評価していました。(田中氏のブログにも書かれています)

 

一段高い望遠レンズコーナーで、さっそくこのレンズを試してみました。

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO 。

換算600mm、F4 の超望遠レンズでこの程度の大きさに収まるのは、マイクロフォーサーズ規格ならでは。

しかも三脚が要らず手持ちで十分、というのは魅力があります。

が、カメラの左側にあるものは何?

 

ドットサイト照準器 が、台座でカメラ左側に固定されていました。

 

画角が狭い超望遠撮影では被写体を見失うことがあり、それを補うための、銃の照準のような役割をする別売りアクセサリー。

本来はカメラ上部のアクセサリーシュ―に付けます。

説明してくれたオリンパスの人によると、ユーザーから(横に付けたいという)希望があったので、こういう形を考えたそうです。ファインダーと横並びで目の高さが同じになるため、使いやすいかもしれません。

ただ、この台座はまだ市販されていないと思われます。

 

狙撃兵の秘密道具みたい…

マニアックで、刺激的です。男はこういうものが好き。

 

実写してみると、ドットサイトの照準(赤いポイント)はファインダーと微妙にずれていました。撮る距離と、人それぞれの目に合わせて調整する必要があるとのこと。

うまく使いこなせば、野鳥や飛行機、カ―レース、サッカー、ラグビー撮影などで重宝しそう。

 

下は、M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROで撮った「CP+2016」の会場内です。

お客さんの顔がバッチリ。でも、それを載せるのはまずいので、遠くにある看板を被写体に。(カメラはOM-D E-M1、絞り F4、1/320秒、ISO 400、露出補正+1、ホワイトバランス オート)

 

赤枠の部分を等倍で拡大してみました。下のサムネイルをクリックすると拡大します。

 ← 赤枠部分の等倍画像(クリックで拡大)

どうですか… 会場が暗いのでノイズが出ていますが、マイクロフォーサーズの等倍画像としてはまずまずの解像感でしょうか。

 

こちらではアウトドア向き、STYLUS  Tough シリーズの新製品「TG-870」をPR。


グリーンとホワイトの2種類。衝撃・寒さに強く防水・防塵設計。オリンパスお得意の分野です。

 

パナソニック

次は、オリンパスと同じマイクロフォーサーズ陣営のパナソニックへ。

タッチ&トライコーナーでは、「フォーカスセレクト」をメインにPR。

撮影するときに色々なピント位置でカメラが自動的に記録、後から再生画像をタッチして好きなピントを選べる機能です。

これだと「ピントはあとで…」と、楽な撮影ができます。

 

同じように後からピントを選べるカメラとしては「Lytro ILLUM」がありますが、パナソニックのほうがはるかにコンパクトでスマートなカメラ。

 

分かりやすいように花札などが並べられていました。

 

いまのところ「フォーカスセレクト」に対応しているのは、「G7」「GX8」「FZ300」の3機種。

新しいモデルにはすでに機能が搭載。以前に購入したモデルでも、昨年11月以降、ファームウェアをダウンロードすることで機能を追加できるようになっています。

どんな風に使えるのか、「GX8」で試しました。

メニューから「フォーカスセレクト」を選んでおき、適当なところにAFを合わせてシャッターを切ります。今は右側の「藤」の札にピントが合っている状態。

パパパ… とフォーカスエリアが画面をなぞるように動いて撮影終了(この間、構図を変えないようにします)。

 

再生画面で、左側の「桜」の札にタッチすると、「桜」にピントがあった画像に変化。

ここで「MENU/SET」ボタンを押すと、JPEG画像として保存されます。

 

やってみると、ピント位置を思うままに変えられて楽しい。

「フォーカスセレクト」機能は、パナソニック自慢の4Kフォトの応用とか。

 

このあと、「GX8」でモデル撮影をさせてもらいました。レンズは、明るい「LEICA DG NOCTICRON 42.5mm  F1.2 ASPH.  POWER O.I.S.」です。

実写例

カメラ:GX8  レンズ:LEICA DG NOCTICRON 42.5mm  F1.2 ASPH.  POWER O.I.S.
絞り F1.2、1/200秒、ISO 200、露出補正+1.0、ホワイトバランス オート、少しトリミング

 

カメラ:GX8  レンズ:LEICA DG NOCTICRON 42.5mm F1.2 ASPH. POWER O.I.S.
絞り F2、1/400秒、ISO 200、露出補正 0、ホワイトバランス オート

 

この一部を等倍で表示してみます。下のサムネイルをクリックすると拡大。

 ← 等倍画像。クリックで拡大します。

液晶モニタでは分かりませんでしたが、繊細な布のディテールが撮れていました。

NOCTICRON、やはり良いレンズという印象。

 

パナソニックブースでは、このほかコンパクトカメラやAndroid OS搭載のコミュニケーションカメラ「DMC-CM10」、そして超望遠ズーム「LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm F4.0-6.3 ASPH. POWER O.I.S.」を展示。

とくに、超望遠ズームは、35mm判換算 200mm~800mm と、オリンパスの超望遠をしのぐ焦点距離。

ぜひ試したかったのですが、ほかのブースでのイベントのからみもあり、とにかく時間がなくて見送りました。

残念至極です…