ミル姐さんのカフェ



アニメ演出家を生業にしている兼業主婦のたわいない呟き

法律は人を守るものではないのか

2007-12-19 18:17:44 | 世間話
ここ数日のニュースでひどくブルーになっている。
それは、福岡市で昨年8月に起きた三児死亡事故で、福岡地裁から予備的訴因として業務上過失致死傷と道交法違反(酒気帯び運転)の罪を追加するよう訴因変更命令が福岡地検に下されたという一件。
正直意味が分からない。
この二つの罪状に対しての刑罰には著しく開きがある。刑期にして3倍。もし後記の訴因が認められたら、量刑は求刑の三分の一になってしまう。
なんでこんな事になったかといえば、『危険運転致死傷罪』の要件が非常に曖昧というか、現行犯でないかぎり立証が不可能な内容だからだ。
正常な運転が困難だったかどうか・・・当時呼気中にどの程度の酒気が含まれていたのか・・・それが立証されないと『危険運転致死傷罪』は適用されない。
おかしいだろう。ぶつかってる時点で正常な運転ではないし、車が海に転落する程の衝撃ならスピードもかなり出ていたはず。
呼気に含まれるアルコール量が微弱だったとして、飲んでる事は事実だし・・・大体いつそれを測定した!?
これじゃ『逃げ得』じゃないか。飲酒運転中事故を起こしたら、逃げて酔いが醒めたあたりで出頭すれば刑が軽くなると世間に知らしめているようなものだよ。
そもそもこのアルコール量の数値基準自体がおかしいと思う。少量のアルコールでも酩酊する人はいるだろうし、すべてを数値でふりわけるのはどうなんだ?
本人がいくら大丈夫と思ったところでそれは自己判断でしかなく、素面の時とまったく同じな訳がない。たとえ少量でも飲んだ事実がある上で車を運転したのであれば、その時点で『危険運転』とみなすべきなんじゃないのか?
もちろん単純に量刑を増やせばいいということではないが、今の法律では明らかに飲酒運転はなくならない。

『俺は大丈夫』・・・その考え方自体が凶器であり、故意の殺意であると私は思う。しかも非常に身勝手な考え方だ。
被告には是非自分の中の正義ともう一度向き直って欲しい。


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