私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

21 福田首相の退陣

2008-09-02 15:56:01 | weblog
防災の日の9月1日永田町に激震が走った。福田首相による総理・総裁の辞任記者会見である。奇しくもこの日は民主党の小沢一郎代表が、代表選への正式な出馬表明をした日と重なった。この辞任会見を聞き1年前の9月12日安部晋三前首相の政権投げ出し辞任とオーバーラップし、あまりにも突然の辞任に゛福田さんあなたもか゛と同じ轍を踏んだ福田首相の言動を疑った。
「背水の陣内閣」として華々しく登場、柔らかな物腰の割りにはしぶとさ、したたかさを感じ、ねじれ国会の運営には適しているだろうと期待されていた。必ずしも良くない政治環境の中にあって、道路財源の一般財源化、消費者庁創設への道筋、中国との関係改善(東シナ海・ギョウザ問題)、C型肝炎訴訟の決断等々一定の成果は認めるにしても、景気対策、年金・医療問題、国際貢献等これから先与党として首相としてやるべきことは山ほどあるはずだ。それを臨時国会の開会を目前にしてこのタイミングで辞任を表明する真の理由を知りたい。
政界において野党が反対するのは想定内であり折込済みずみのはずだ。会見を聞く限りでは、自民党・公明党内から退陣の不協和音が出た話や洞爺湖サミットや改造内閣後も内閣支持率は低迷し、「福田首相では衆院選は戦えない」といった辞任理由は全く話題にもならなかった。「国民の目線」をモットーとしていた福田首相は、「政治空白をつくらない」「新体制で政策実現を」と言うが、国民の目線では今回の突然の辞任劇は、どのような理屈をつけても政権を投げ出した無責任な敵前逃亡としか受け止められない。頼りのない野党も含めて世界から「日本政治は三流」の烙印を押されることのないよう願うのみである。

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