私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

死刑の存廃

2007-12-25 10:33:43 | weblog
国は昨年12月3名を今年12月4名の死刑囚に対して死刑を執行した。一方今年1年間の裁判で23名が死刑の判決を言い渡されている。過去には歴代の法務大臣が、確定していながらこの死刑執行に承認を与えないばかりに現在では100人余の未執行者が収監されているという。裁判員制度の導入を目前にしてそんな情勢を踏まえ、この死刑存廃論争がにわかに熱を帯びてきた。
そもそも死刑は、身体刑と並び中世(18世紀)以前には最もポピュラーな刑罰の一種として位置づけ、犯罪者を社会から抹消することだけでなく、見せしめ、報復としての機能も重要視され、各国が治安維持、統治の手段として取り入れてきた。それが近現代に至り人権という新しい概念の普及や統治機構の整備・改革が行われるにつれ死刑制度を廃止する国々が増えつつある。2007.9の世界動向では
 ・死刑を廃止若しくはその執行を停止した国  133ケ国
 ・過去10年間に死刑執行をした国       64ケ国
の数字が示すように廃止、停止の流れは世界の潮流にもなっている。
日本は現在この死刑制度は存続し運用されているが、一部政治家、弁護士、学者、文化人の中に根強い反対論者がいる。死刑のもたらす抑止効果や威嚇効果がみられず、オウムのような大量殺人をはじめとする凶悪犯罪が続発している現状にあってどのような論議がなされようとも被害者やその遺族の受けた精神的・経済的ダメージを死刑廃止によって癒すことはできない。死刑の存廃は、最終的には世論が決すべきものであるが、私自身改善不能な死刑囚は淘汰すべきであり、死刑は必要悪だと思っている。

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