私はヤゴです

水中から地上へそして空中へ飛び立つ人生を

55 第44代米大統領

2009-01-22 09:28:57 | weblog
黒人初の米大統領に選出されたオバマ前上院議員(47)は、1月20日ワシントンの連邦議会議事堂前で宣誓を経て第44代大統領に正式に就任した。就任演説の後、同氏はミシェル夫人とともに2.5kmの道のりを大統領専用車(キャデラックリムジン)で200万観衆を前に恒例のパレードを行った。
アメリカではつい数十年前まで黒人が入れないレストランが存在し、公然と人種差別が行われていた時代に多感な時期を過ごした少年が、見事国民の心を掴みトップの座を射止めた歴史的瞬間でもあった。当然のごとく就任演説には、奴隷解放の先駆者リンカーンをはじめルーズベルトやケネディーといった敬愛する屈指の大統領の思想が受け継がれている。
ブッシュ前政権から引き継いだ今のアメリカは、イラク、アフガニスタンの2つの戦争を抱えた上に大恐慌以来の金融危機と深刻な景気後退の最中にある。それだけに理想や希望、変革ばかり掲げておれない事情もあり、まずは「米国再生」のために国民はどんな心構えでなにをなさなければならないかを若きリーダーは訴えた。一刻の猶予も許されない現状にあって経済、外交、教育等当面する危機や挑戦事項を掲げ「新たな責任の時代」がきたと強調、国民一人一人にもその責任と努力を求めた。常に「われわれ」が主語になっており、統率と協調の理念が演説の底流にはある。能弁であり格調と迫力に富む内容と受け止めた。
それに引き換え日本の国会は、国民のためと口先で言いながら給付金や消費税をめぐって次元の低い不毛な論議を繰り返し、今もって予算審議さえ出来ないでいる。アメリカと比較はしたくないが、「政治家の 政治屋による 保身のための政治」にうんざりしている。