言葉のクロッキー

本とかテレビその他メディアから、
グッと感じた言葉・一文などを残してゆきたい。
その他勝手な思いを日記代わりに。

鸚鵡小町

2024-06-10 | 能・芸能
暑くもなく 寒くもない 9日の午後 国立能楽堂に行った
                         

番組は
    ● 狂言 文相撲  シテ 山本東次郎

    ● 能  鸚鵡小町  シテ 観世喜正  ワキ 野口能弘

                 笛 松田弘之  小鼓 鵜澤洋太郎  大鼓 柿原弘和  太鼓 小寺真佐人

老女モノは 動きが少なくまた躍動的ではない  台詞も理解が難しく 一度見聞きしたした位では全然わからない これで100分位観続けるのはとても辛い
隣に座った観客は 謡本を見ながら鑑賞していたけれど かなりの人が謡本を読みながら観ていたようだ  当方はときどきウトウトした
                         

あらすじは
年老いて 目も不自由になった小野小町に ある日帝の勅使が訪れる
帝は 優れた和歌を集めようと考え その昔歌人として活躍していた 小町を思いだし 今は零落した小町に 帝 自ら和歌を詠み 勅使に託し 返歌を望んだのだった

眼の不自由な小町へ 勅使が詠む帝の和歌
         雲の上は ありし昔は 変わらねど 見し玉簾の 内やゆかしき 
を聴き 小町は
         雲の上は ありし昔は 変わらねど 見し玉簾の 内ぞゆかしき

つまり 御所の内を懐かしいと思いませんか という問いかけに 懐かしいと思いますと オウム返しに一字を変えて 返歌としたのだった


そして 勅使の請われるまま 小町は舞を舞い 勅使を見送るのだった