『景清』喜正の会

仕舞　『頼政』観世喜之

　　　　　　　地謡 観世喜正　遠藤和久　鈴木啓吾　

　　　　　　　　　　桑田貴志

狂言『朝比奈』シテ（朝比奈） 山本則孝

　　　　　　　アド（閻魔） 山本泰太郎

　　　　　　　地謡 山本則直　山本則重　山本則秀

能『景清』 　シテ（景清） 観世喜正　

　　　　　　　ツレ（人丸） 遠藤喜久

　　　　　　　トモ（供人） 小島英明

　　　　　　　ワキ（里人） 宝生　閑

　　　　　　　　笛 一噌庸二 　小鼓 幸　正昭

　　　　　　　　大鼓 安福建雄

　　　　　　　　後見 観世喜之　永島忠侈

　　　　　　地謡 五木田三郎　弘田裕一　駒瀬直也　

　　　　　　　　長沼範夫　中森貫太　中所宜夫　

　　　　　　　　遠藤和久　奥川恒治

自戦不断

敵と戦う時間は短い

自分との戦いこそが明暗を分ける

　　　　　　　　　　　　王貞治

老いと豊さ

いつの間にか

骸骨ふうの顔立ちになっている。

以前のぼくは

それなりに頬っぺたに肉もあったが、

あれは嘘なのか。

どっちが本当の僕なんだ。

亡くなったカミさんが見たら、

こんな爺さんと笑うだろう。

しかし、

実のところこの面付きになるのを、

ぼくは今まで待っていたのかもしれない。

こうなってからが僕の人生なんだ、

そういう気がする。

世の中の人が、

こんな爺さんなんかはと、

放り出されたところから、

人間は出発すると、ようやく気付いた。

　　　「アトリエ日記」野見山暁治