goo blog サービス終了のお知らせ 

MATTのひとりごと

ご覧いただいた際に何か一言でもコメントを残していただけると励みになりますのでよろしくお願い致します!!

5弦ウクレレ

2017年06月08日 | ウクレレ

ウクレレの調弦方法としては昔ながらの「ハイG調弦」すなわち4弦G音を1弦A音から1音低く調弦する方法と、4弦G音をそれより1オクターブ低く調弦する「ローG調弦」の二通りが一般的におこなわれています。
「ハイG調弦」はストラミングをしたときに「ウクレレらしい音」で鳴ってくれるので、特にハワイアン音楽の伴奏に向いているとともに、例は少ないのですが1弦と4弦の音程が近いことを利用したハイG独特のウクレレ・ソロにも使われます。
一方、ローGは4弦の音程が低いことによって音域が広くなり、初心者でもウクレレ・ソロに挑戦しやすくなりますので、ソロ中心の音楽教室で入門者に最初からローG調弦を指示するケースがかなり多く見かけます。

ただ、ローG調弦のウクレレで伴奏をした場合、4弦の低音が響くことで「ウクレレらしさ」が減ってしまうという問題点があるため、ハイG調弦とローG調弦の2台を持ち歩き、目的に合わせて使い分ける方もおられます。
わたしも以前はハイGとローGそれぞれ1台をを「2台収納」のウクレレケースに収めて持ち歩いていたのですが、ウクレレと言えども2台ともなると結構かさばることや、一緒にスチールギターや付属品まで運搬するので、やむなくローG調弦ウクレレ1台を持ち歩くことにしていました。

以前勤めていたウクレレ店の同僚が4コースのみにハイGとローG2本の弦が張ってある「5弦ウクレレ」というものをコオラウに特注して持っていたのを弾かせてもらったところ、その楽器が「ハイG」と「ローG」のよい点をほとんど兼ね備えていることがわかりました。
すなわち伴奏時にストラミングをしても4弦のハイG音が一緒に鳴ってくれるのでローG調弦の欠点であった「低音が目立って聞こえる」ことが気にならない程度に減少したことと、それでいて「ローG調弦」の特徴である低音までのソロ演奏も問題なくできるのでこれでしたら1台で両方を兼ねることができるという印象を持ちました。

ただ、当時はこういう「5弦ウクレレ」は市販品としては存在せず彼のように「特注」するか8弦ウクレレから弦を3本はずして対応するしか方法がありませんでした。特注の場合ですと当然ながら数1000ドル(数10万円)は必要となります。そして安い8弦でしたら数100ドル(数万円)で入手可能でしたが外見的に不完全な感じが避けられないので踏み切れませんでした。

ところが最近KALAからその5弦ウクレレとしてKA-ATP5-CTGというモデルが発売されたのです。
概要は下記のようなものでモデル番号のKAはKALA製品、Aはサイドとバックの材料がコアに似ているアカシヤ合板が使われていることを示し、Tはテナー、Pはバインディングやロゼッタに使われているパドウク(カリン)材、5はもちろん5弦、CTはトップ板がシダー(これだけは単板)そしてGはグロス仕上げを示していると想像される命名法ですね。

$ 454.99 MSRPというのはM:マヌファクチャラー(製造メーカー)がS:サジェステッド(希望する)R:リーテイル(販売)P:プライス(価格)が454.99ドルということで、いわゆる「希望小売価格」のことですが、実際にはこれより大幅に低い300ドル台で売られていて、ウクレレPUAPUAの店頭では345ドルで販売しているとのことでした。


シダーやスプルースは合板にしにくいこともあって、廉価モデル中心のKALA製品でも単板のままトップ材として使われています。
さらにスロッテッド・ヘッドにバインディングや光沢仕上げなど高級感あふれるつくりで4万円ちょっとというのはお買い徳感にあふれたモデルと言えましょう。
ナットとブリッジ付近はこのようになっています。


ここに張っているローG弦はオアシス製の燐青銅の巻き弦で、一般に使われている銅に銀メッキを施した巻き弦よりも遥かに切れにくいだけでなく、見苦しい「錆」の発生もないという優れたものです。もちろんフロロカーボンのローG弦でもよいのですが、その場合は弦のゲージが太くなるためサドルにセットバックを設ける必要が生じるので、ここではハイG弦と似通ったゲージである巻き弦のほうを採用しました。

スロッテッド・ヘッドで、しかも5弦用のチューナー(弦巻き)があるためヘッドが長くなるのですが、幸い普通のテナー(ここではマーチン用)のソフトケースにしっかりと収まってくれましたので、この状態で持ち歩いています。ただ、このモデルにはピックアップが付いていなかったので、「ウクレレ快読本」でもご紹介いたしました方法でピックアップを装着いたしました。(この記事はご好評をいただきましたので、今回出版いたします「ウクレレ快読本 改訂新版」にも掲載いたしました。)

===================================================



トップにも載せた写真で最上段はここまでご紹介してまいりましたKALAのKA-ATP5-CTGですが、最下段は仙台の友人山田さんからプレゼントされた超小型5弦ウクレレなのです。
比較のために置いた中段のコアロハ・スタンダードと比較していかに小さいかがわかると思います。弦長はコアロハより僅か短いのですが
ヘッド部がほとんどないこととボディーの厚みが極端に薄いために「小さい」という印象が強いです。

小さくできた理由は、弦巻きをヘッドではなくボディー側面に置いたこと

そしてブリッジのすぐ後ろから弦を折り返したことにあります。

そしてローG弦だけはボディーの縁に結び付けて反対側としてはヘッドの一部分に従来のような弦巻きを設けています。

この「弦を折り返すことで全長を短くする」という方法はRISAのソリッドウクレレ(写真最下段)や私の「4弦スチールギター」(最上段)でも採用した方法ですが、今回の山田さんの方式はブリッジ後ろにある穴の摩擦の影響で調弦が多少合わせにくいという欠点はありますが、「小さい」ことで我慢できる範囲でしょう。



山田さんの楽器独特のアイディアとしてハイG調弦と5弦の切り替え方式があります。・・・・と言っても特別な構造を設けるのではなく、ハイGの時にはローG弦をナットからはずすだけないのです。これによりローG音が入らない状態でのストラミングが可能になります。


ボディーサイズを犠牲にして小型化を図ったので、当然音量は小さいのですが、そのことも考慮して最初からピックアップまで内蔵しているという至れり尽くせりの仕様になっています。

かなり以前にエレキギターのグレコから販促用にギターケースのミニチュアを貰ったことがありました。(写真はかなり汚れた様子が写っています)
しかしそのサイズはスタンダードウクレレでさえ収まらないサイズでしかもエレキのイメージを小さくしたためボディー厚みもほとんどない状態でしたが、今回の山田さんのウクレレですとピッタリ収まるだけでなくヘッドのない部分に電子チューナーまで収納することができました。




コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。