場末の雑文置き場

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「仮面ライダー龍騎」第46話感想

2016年07月16日 | 特撮

東條「ライダーなんて最低な奴ばっかりだよ」

それはおっしゃるとおりで。でも最低なのは君も同じだけどね。

みんながミラーワールドで戦っている隙に車にガソリンを撒いちゃう東條。安定の卑怯さ。でもこういう卑怯さは嫌いじゃない。やらなきゃやられるんだから、手段なんて構ってられないよな。
基本、ライダー以外に危害を及ぼさないなら許せる。逆に言えば、だから弟や護送車の警官をモンスターに食わせた浅倉の行為は許しがたいんだ。ついでに言えば香川教授や仲村くんを手に掛けた東條の行為も。

自分のモンスターの攻撃を自分で食らう間抜けな浅倉。これでも溶けないんだとは思ったけど、結構なダメージ。さらに、元の世界に戻ってきたあと、発車させようとした瞬間に車が炎上するというダメ押し。東條、これだけはグッジョブ。これで浅倉死ねばよかったのにな。死なないんだよな。
憎まれキャラである東條が浅倉に倒されてほしいという一部ファンの期待に反して、逆に浅倉が東條に殺されてしまう。浅倉嫌いの私としては最高のカタルシスを得られる展開になったのに残念だ。浅倉は最終回まで出るらしいがそこまで引っ張らなくてもなあ。というかなんでこれで死なないんだ。

東條の死はちょっと唐突だったような気がしなくもない。わけのわからん理屈で人を殺してきた奴が最期に人助けして退場とはね。ネタバレ見てなければ驚いたかも。
東條は香川教授のことが本当に好きだったんだね。死んでからも香川先生、香川先生言ってたし。佐野のことはもう忘れてそうだけど。
ということで、東條はこの回で退場。ちょっと怖いけど面白いキャラだった。

話は変わって蓮と真司。

蓮は戦いを続けることに対して一切の迷いがない。そんなに戦いたきゃミラーワールドと関係ないところで勝手にやれよ。ミラーワールドが開いている限り無力な人々が日々犠牲になり続けているっていうことを忘れないでほしい。
みんなのために優衣殺しを決行しようとした香川教授は全否定したが、優衣のためになんの罪もない運転手を殺したオーディンのことは「誰かを守るというのは、究極はああいうことなんだ」と肯定するし、なんだかなあ。

自分の恋人と、妹みたいに思っている女の子さえ助かればいい。一応目の前で襲われていたら助けようとはするものの、基本的にそれ以外の犠牲のことなど二の次だと思っている。
人間としては気持ちは分からなくもないけど、嫌だこんなヒーロー。蓮じゃなくて真司のほうが主人公で本当に良かった。
終盤からわかってきてたけど、蓮もやっぱりちょっとクズなところがある。神崎士郎に選ばれた人間は全員多かれ少なかれそうなんだな。真司と手塚は選ばれたわけじゃないないからちょっと違うんだ。

一方、真司は「優衣ちゃんは助けたいけど、そのために他の人間を犠牲にしていいのか」と迷い続ける。一人のために大勢を犠牲にするのは「正しい」行為ではあり得ないと私は思うが。人間の感情としては理解できるとしても。
で、散々悩んだあげく真司が出した答えは「優衣のために戦う」。「自分の手を汚さないで誰かを守ろうなんて、甘いんだ」と。

正直、これにはガッカリだ。それでも戦わない道を選んでくれると思ったのに、結局たどり着く結論はそれなのか。みんなのために優衣を殺すことはきっぱり否定したくせに、優衣のために他のライダーを殺すことを選ぶんだ。真司がこんなていたらくなので、香川教授の株がさらに上がった。
手塚だったらそれでも戦わない道を選んだだろうな。たとえ、それで助かるのが親友の雄一だったとしても。蓮にもきっぱりと「小川恵里のことは諦めろ」って言った男だからな。やっぱり真司よりも手塚の方がずっと大人だ。
手塚ならどういう行動をとったのかな。優衣を無理矢理殺そうとはしないだろうが、事情を話して死を受け入れてもらうように説得するくらいのことはしたかも。

まあ、真司だって後でまた変わるんだろうけどね。このままで最後まで行ったら嫌すぎるからな。


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