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アー・ユー・ハッピー?(矢沢永吉)

2008年08月01日 01時00分00秒 | 
<金曜は本の紹介>

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この本は、矢沢永吉さんが自伝「成りあがり」を出してから、20年経って世に出された本です。「成りあがり」のその後の矢沢永吉が何を考えてどういうふうに生きてきたかについて書かれた本です。

 特に、オーストラリア事件やマネージャーの裏切り、離婚と再婚、レコード会社移籍、コンサートを仕切る、ドラマとCM、アメリカ進出、ファン、マスコミなどについて書かれています。

 騙されながらも、それらを糧に、勉強し、そしてうまく活用して成功させていくのは素晴らしいと思います。

ファンのために、そして好きな音楽を大事にしていることが、成功の秘訣なんだなぁと思います。

以下は、特に良かった箇所等です。

・無くしたものは、もしかしたら、何ひとつなかったね。たしかにオーストラリアの事件で30億円が消えた。残ったのは借金だけだ。だけど、心身ともに無事で、家族も無事で、いい酒を飲みたいときはいつでも飲める。歌も歌い続けられる。結果的にはなにも無くしてはいない。金は無くしても、物は無くしても、気持ちは失っていない。大事なのはそれだ。

・マリアと出会って、オレは幸せだった。食事をして、いろんな話をした。話をすればするほど、オレは彼女に夢中になっていった。マリアといると、落ち着いた。マリアのほうは、いつもオレを見てた。矢沢永吉を見てた。矢沢永吉を見て、いつもこう言っていた。「あなた、なぜ、そんなに生まれ故郷の広島のことで、くだまくの」「あなた、なぜ、自分の過去に吠えるの」「なぜ、死んだ自分の父親の悪口を言うの」「あなたは守られてないのね」そして、言った。「あなたの奥さん、一体、何してるの?」女房?女房は一生懸命やってるよ。オレは、いつもそう言い返した。「洗濯、育児のことを言ってるんじゃないの。なぜ、あなたを見ないの?」「あなたがこんなに荒れるまで、なぜ、ほっておくの?」「別にほっといてなんかいねーよ」私には信じられないって、彼女は言った。「あなたは、日本のロック界のスーパースターかもしれないけど、私が見る限りは、「裸の王様」そのものよ。」そして、いつもいつも言い続けた。広島のことを忘れろ、過去を忘れろ、なにを忘れろ。そうやって、マリアは、裸の王様に着物を着せ始めた。マリアといる時間が、どんどん増していった。

・オレは、女に育てられたと思う。ほんとに。あ、そういえば、女ばっかりだ。ちっちゃなころからずっと。いま、気がついた。男を見てないよ、全然。親父は死んでる。おじいちゃんも早くに死んでいなかった。考えたらオレ、おばあちゃんに育てられ、すみ子に育てられ、マリアに育てられ、ずっと女に育てられてきた。女ばかり見てた。

・「それでまあ、今回やってみて、改めて気持ちが燃えた。なぜもっと早くうちの会社で制作をしなかったのかと思ってます。オレは今回やって、心から良かったと思ってます」さっきまでニヤニヤしていた社長が、厳しい表情になった。「あ、そうですか」次の年以降は、こっちにもノウハウがついて、少しずつだけど経営的にも成り立つようになってきた。矢沢の要求を入れて、恥ずかしくないステージを見せて、それで制作会社として形になってきた。うれしかった。勉強代はたっぷり払わされたけど、トライするだけの価値は、やっぱりあった。

・歌を唄ってレコードを出せば、利権がからむということも後でわかった。音楽をつくるのと、権利のことを、同じぐらいの価値観で見ないと、一流にはなれないとわかった。ある目で見たら、オレは企業家に属するのかもしれないけど、矢沢は一度たりとも自分を企業家だと思ったことはない。素直に自分にとって何が必要なのか・・・・・。それを取っただけなんだ。だから何度も言うように、オレには音楽の才能があった。それを守るために同じ価値観として肖像権、著作権、何とか権もあるんだと理解した。泣いても笑っても、これらを守るためには、会社を設立しなくちゃいけない。だから著作権も勉強した。それと同時にオレはつねにミュージシャンだという気持ちをいつも持っていた。そこからは絶対に抜けられない。

・もう1回、小学校に戻ろうよ。小学校に戻ろうというのは、人には親切にしなければいけない、人の痛みをわかってやらなきゃいけない、助けられたら自分も助けなきゃいけない、借りたものは返さなきゃいけない。借りたものをなかったことにして、「返せないものはしょうがないだろ」っていうことをいま大人たちはやっている。マスコミもそれを助長してる。オレたちは本当のことを語るような日本にしなきゃいけないんだ。本当のことってなんだ?小学校に戻ることだ。百円借りたら、百円返すことだ。借りた方が被害者で、借りたものを返すのはバカみたいにいわない世の中だ。ルールをはっきりさせよう。ルールをちゃんと守ろう。日本はそろそろ本当の話をしなくちゃいけない時期に来ている。

・金はたしかに便利なものではあるけれども、絶対的なもんじゃない。オレは、生活保護を受けながらおばあちゃんに育てされる生活も、銀行にいつも億単位の金があってボタンひとつで大金をポンと動かす生活も、その両方を知っている。その経験のうえで言わせてもらう。金は便利だけど、絶対なものじゃない。その真理に気づいたオレはラッキーだった。世の中、気づけない人がたくさんいる。気づかないまま、大金持ちになって、毎晩、銀座で女に囲まれて飲んでいるけど、ちっともハッピーじゃない人がたくさんいるだろう。そういう意味じゃ、矢沢は健全だと思う。

・オレの人生はすべて正しかった。18歳のとき、夜汽車に乗って広島から出てきたことも、キャロルをつくったことも、解散したことも正しかった。裏切られたことも含めて、みんな正しかった。なぜ正しいと言えるのか。それは、途中歩いてきた道も含めて、ぜんぶ矢沢が描いた絵だからだ。誰かに描いてもらった絵じゃない。オレは誰のために生きているのか?ファンのためか?矢沢のイメージを書いてくれるマスメディアのためか?そうじゃない。誰のために生きているのか。答えは簡単だ。オレは自分のために生きている。自分が気持ちよくなるために生きる。

<目次>。
1 本を出すのはひさしぶりだ
オーストラリア事件 19 身内に横領されていた。被害総額30億円以上。やつらは絶対ばれないように仕掛けを、二重三重に張り巡らせていた。疑えなかった。
裏切り 43 1980年、マネージャーの裏切りはきつかった。20代のオレなら、殺したかもしれない。くやしくて泣いて泣いて、オレは冷静にもどった
マリアとの出会い 離婚と再婚 55 オレには前の女房と子どもがいた。「あなたは裸の王様よ」と言う女と出会って・・・・・。思えば、ずっと女に育てられてきたんだ。
レコード会社移籍 83 移籍のエサは、「アメリカでのデビュー」だった。誰も本気じゃなかったし、成功するはずのない計画。そのあと、1からやり直しだ。ほんとに1から。
臆病について 95 矢沢は臆病だ。これは、マジで思う。臆病ってのは、ある種のレーダーなんだ。臆病だから考える。臆病だから、勝つために冒険する。
コンサートを仕切る 制作 招聘ライセンス 興行 103 いいステージをやりたい。だから自分の台所で自由にステージ制作やる。最初の1年、それをやってみて、驚いた。大赤字だ。
ドラマとCM 125 音楽一筋なんて、ふかして言っちゃいけない。音楽を大事にするためにも、その外側、土台が豊かでなければ痩せてしまう。
ビジネス 131 ビートルズがお手本だった。音楽もビジネスも、彼らが教えてくれた。でもオレはビジネスの企業家じゃない。音楽家だ。
オーストラリア事件が教えてくれたこと 159 簡単なんだ、ルールってものは。小学生の頃に憶えたことだけだ。借りたら返す。それを、守るってだけのことだ。
アメリカ 167 日本のスター矢沢、それがなんぼのもんでもない。アメリカに住んで、家族がひとつになった。でも、いつか日本に帰る。墓は日本だ。
家族 185 最初の女房と子どもに、なにもしてやれなかった。オレは亭主関白だし、女房の考えもよく聞く。理想の女・・・・・会ってないけど、もしかしたら。
ファン 205 でも、ファンが稼いでくれるんじゃない。マネーをつかみ取ったのはオレ自身だ。オレの音楽に拍手してくれて、ありがとう、なんだ。
音楽 215 オレは音楽を愛してる。だから、オレはエブリディ音楽って男にはならない。音楽はセックスだ。ためてためて撃つんだ。
マスコミ 225 日本のマスコミには最低最悪な連中がいる。そんなやつらに、お世話になりますとつるんでこなかったから、いまの矢沢があるんだ。
カネと幸せ 241 カネはたしかに便利だが、絶対的なものじゃない。幸せってレールは、サクセスの隣にあった。いいレールの上に、誰かが乗っけてくれたね。
ウェンブリー 257 世界のトップアーティストとコンサート。でも扱いはひどかった。だけど、そんなこと言ってる場合じゃない。勝て、だ。
オヤジのツッパリ 265 サラリーマンをバカにしてたら痛い目にあうぞ。日本のオヤジが、パワーを出すときが来たんだ。熟練のツッパリ、おじさんのツッパリを見せてやれ。
281 アー・ユー・ハッピー?

面白かった本まとめ(2007年)
面白かった本まとめ(2006年)
面白かった本まとめ(~2006年)

<今日の独り言>
 最近、ショパンの「別れの曲」を弾くのにハマっています。ようやく途中盛り上がる場面で指が動くようになりうれしい限りです。この曲は手首の使い方がポイントなのだと思います。Youtubeにアップしてみましたので良かったら聴いてみてください。ミスタッチは多いし、ビデオがピアノに近すぎたようで音が大きすぎてすみません。


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