09年6月17日鳩山対麻生党首討論/理念と形式主義との闘い(1)

2009-06-18 14:35:22 | Weblog

 私自身のお粗末な感想は丸括弧つき青文字で適宜書き入れた。

 鳩山民主党代表「私は国民の代表の思いで、政府の、代表の総理に対して、議論いたしたいと、思います。その中で、民主党と、自民党の政策の違いというものを明らかにして参りたいと思います。

 まず最初に、実はこの話をすることを、必ずしも民主党の同僚議員からは止められているのでありすが、敢えて国民のみなさんの最大の関心事に触れないわけにはいきません。日本郵政株式会社の西川社長さんの続投問題でございます。

 この件に関して、私は、国民のみなさま方の総理に対する支持率が大変落下した大きな原因をつくった。なぜならば、判断できない、判断がぶれる、判断が間違える、この三つに、国民にとって見れば、ついて、一国の、総理大臣が、重要な判断に対して、なかなか結論が出せなかった。そして途中で、判断が変わった。そして、私から見れば、国民の多くから見れば、間違った方の首を切ったのではないか、そう思っておるのでございます。このような判断、国民のみなさま方にとって、これでは総理の器として、いかがなものかと、思われるのは、当然ではないでしょうか。反論があれば、お聞かせ願いたい。

 麻生「我々も国会議員であればみな国民の代表、選良だということをまず最初にお断りしておきたいと思います。

 (一言余分。形式としては、つまり形の上では「国会議員であればみな国民の代表、選良」だが、すべての「国会議員」がその役割を十分に果たしているとは限らない。「代表、選良」という形式から一歩も出れない輩もたくさんいるはず。

 そういったことも認識できずに形式を単に表面的に把えて、
「国会議員であればみな国民の代表、選良」だと言う。理念なき形式主義者だから、それぞれの存在性を問わずに、国家主義・民族優越主義の立場からだが、「一文化、一文明、一民族、一言語の国は日本のほかにはない」といった民族や国家の表面的形式だけを把えたことが言える。

 大体からして総理・総裁としての役割を果たしていない自らの無能を棚に上げて、
「国会議員であればみな国民の代表、選良」などと言って恥じない。)

 郵政民営化のお話、に関しての話が、郵政会社に関するお話がありましたけれども、私は郵政株式会社っていうか、郵政会社は、これは郵政民営化という民営化された会社です。100%、政府が株を持っているとは言え、間違いなくこれは株式会社でありますんで、そういうような、株式会社、民営化された株式会社に対して政府の介入というものは最小限にとどめるのは、当然だと私はそう思っております。

 民間会社というのは、民営化というその趣旨からしても、人事に介入するというのは特に慎重であるべきだと思っております。従いまして、日本郵政の人事に、いろいろな点で問題があると、いうのであれば、これは明らかに業務改善命令と、いうものを、等々を出されておるわけでありますから、それに基づいて、郵政株式会社が、結論を出されるのは、これは取締役会で出されることになりますんで、それに基づいて、取締役会までに結論をおろされておかれるべき、ということで、早い時点からこの点を申し上げておきましたけども、残念ながら、その対応は、できなかった、ということだと、私はそう理解を致しております。

 した、従いまして、このような状況の中に於いて、混乱を招いているような感じ、はいかがなものであるかと、思いましたので、私どもと致しましては、総理総裁としての人事権が及んでおりますの、これは郵政会社ではなくて、間違いなく内閣側にありますんで、この問題に関しては、担当大臣という者の辞表を受理したということであります。

 また西川社長につきましては、今後、新任されました総務大臣の下で業務改善命令に、従って、対応していかれるということになりますんで、この改善状況を見た上で、よく判断をしたいと思っております。少なくとも総務大臣というものは、事実を踏まえて、事実を踏まえて、法律に基づいて、きちんと対応されて、然るべきなんだと、私は基本的にそう思っておりますので、ぶれておるとかぶれていないとか、結論が、出るまでの間(かん)、いろいろなご意見を聞くのは当然のことだと思いますが、結論が出た後は速やかに実行するんだと思っております。

 (この主張に関しては、後で同じ主張を展開しているから、そのとき纏めたいと思う。)

 鳩山代表「もし最初からそう思っておられるならば、なんでこんなに時間がかかったのか、という話になります。もっとあっという間に結論を、出しても、よかったのはずではないかと思います。

 一時は、少なくとも、2月の段階では『私はもともと郵政民営化には賛成ではなかった』みたいな発言があったりした。そのリストがどうのこうのと、あまりこの中に入り込むつもりは毛頭ありませんが、国民の、みなさま方、との期待のずれというものが、あまりにも大きかったということは指摘しておかなければなりません。

 特にかんぽの、宿の問題、を初めとする大変な、あー、不祥事、あるいは不祥事に極めて近いような、状況、に対して、私どもは、既にほかの野党、国民新党さん、そして、社民党さんと、共に告発を西川社長さんにしているところでございます。従いまして、私どもが政権を獲得した時には、西川社長さんにはお辞めになっていただくしかないなと、そのように感じているところでございまして、これは当然、国民のみなさま方の世論というものを、しっかり受け止めた中で、政権、連立政権を樹立したあかつきには、そのような行動というのを取りたい。であるとするならば、今のうちに、お辞めにさせておかれたほうがよろしいのではないか、そのように敢えて申し上げておきます。

 「私どもが政権を獲得した時には、西川社長さんにはお辞めになっていただくしかないなと、そのように感じている」は、麻生は気づきもしないだろうが、各マスコミの世論調査で西川続投に納得できない、及び鳩山前総務相罷免に反対がそれぞれ60~70%も占める状況を逆手に取って、辞めさせたいなら、民主党に投票して政権交代を実現させるのが一番早道だというメッセージを有権者に送ったものだろう。尤もマスコミが既にこのことを指摘しているかもしれない。)

 私は続いて、申し上げておきたい、あるいは、これは大変大きな問題でありますだけに、総理の方からお尋ねがあるのではないかと思いますので、私の方から先に、申し上げておきたいことがございます。

 それは北朝鮮の、核実験、ミサイル発射の問題を把えた国連安保理1874に対する採択の問題でございます。私は採択がされたことは、大いに歓迎すべきことだと、国際社会の中で何としても北朝鮮に、少なくとも、慎重に行動をしてもらわなければならないわけでございまして、その、意味に於いては、一方では厳しく行いながら、他方では熟慮をうまく行うと、いう外交が求められている。日米韓のしっかりとした連携プレーというものが必要であるということを、私は先般、韓国に参りまして、イ・ミョンバク大統領にも、そのことを強く申し上げてきたところでありまして、これは総理もご異存がないところだと思います。

 「日米韓のしっかりとした連携プレー」は誰もが言っていることであり、イ・ミョンバク大統領も承知しているはずなのだから、「イ・ミョンバク大統領にも、そのことを強く申し上げてきたところでありまして」などとさも自分独自の意見のように言うのは不遜以外の何ものでもなく、「日米韓のしっかりとした連携プレー」を確認し合ってきたとでも言うべきだろう。思い上がると、麻生みたいな愚か者に成り下がる。政権を獲らないうちに、来年の参院選で民主党のみで過半数を取り、単独政権を目指すような発言をラジオ番組でしたそうだが、例え次の衆院選で単独過半数を取ったとしても、参院選までの間に何が起こるか分からない。

 輿石東参院議員会長に
「名古屋、さいたま、千葉と市長選で3連勝したが、浮かれている場合ではない。執行部のひとつの発言で世論が急変する状況もある。お互いに気をつけないといけない」(msn産経と言われたそうだが、忠告する者がいなくなったら、見放されたときだろう。)

 従いまして、いわゆる、貨物審査、に関する新法が必要だと、いうことであれば、大いに議論をしたい、そのように思っておりますので、早く法案を出していただきたい。白紙委任は、いくらなんでも、それはするわけにはいきませんので、是非早く、法案をご準備いただければ、我々としても、できるだけ早く、結論を出すことをお約束を申し上げたい。

 麻生「先ず、先ず最初に、あの、政権を獲られたときには郵政会社が、社長の、首を解任させると、まあ、解任させるというご意見でしたが、世論だから、ということをおっしゃっておられましたが、私は、民間会社の人事というものを世論で決めるべきかと、ましてや、それを政府が世論をバックに介入すべきかと、いうことに関しましては、極めて慎重であらねばならぬと、最初に申し上げております。迂闊にやるべきものではないと私は基本的にそう思っております。まずこれが第一点です。

 加えて、この、西川さんという方の行状、またはいろいろな問題点につきましては、いろいろあるんだと思いますよ。行状という言葉が正しいと思いますが。私につきましては、いろいろあると思いますからあえて行状という言葉を使わせていただきますが、はい。

 私はこの方のしておられたことに関して、いろいろご意見は、多々ありますのは十分、あの、私どもとしても知っております。ただ、基本的には仮にも民間会社になったというんであれば、その会社の行動というものにつきましては、会社の中において、きちんと対応すべきが筋なのであって、我々としては、それは少なくとも取締役という会の決まる、前までに、いろいろ株主として発言をする、またそれに対していろんな話をするというのは、決して、間違ってないと思います。

 しかし、決まった、取締役会で既に決定された、後にということになるのは問題だというので、早めの対応を、ということを申し上げておりましたが、やっておるということでございましたが、なかなかそこに結論が至らなかったがゆえに、長引いたという形になっているという点もご理解いただきたいと思います。

 〈日本郵政は2008年12月26日、2009年4月に全て一括でかんぽの宿《首都圏の社宅9件を含む。日本郵政算出の純資産総額:約93億円》をオリックス不動産に約109億円で売却することを発表した〉と『Wikipedia」に出ている。鳩山前総務相がその余りにも安過ぎる一括売却に異議を唱え、白紙撤回となった。

 一方日本郵政は5月の取締役会で指名委員会が西川社長続投を決定。6月の株主総会で再任か否か決定する。麻生は
「少なくとも取締役という会の決まる、前までに、いろいろ株主として発言をする、またそれに対していろんな話をするというのは、決して、間違ってない」が、「取締役会で既に決定された、後にということになるのは問題だ」と言う。

 では、なぜ既に一括売却の不透明性・不純が問題となっていながら、このことを何ら問題とせずに株主である政府は取締役会に臨んだ、しかし何も発言しなかったのだろうか。それとも出席しなかったのだろうか。

 
「私はこの方のしておられたことに関して、いろいろご意見は、多々ありますのは十分、あの、私どもとしても知っております」と言いながら、一括売却に関わる西川社長の行動を何ら瑕疵として見ていない。

 また
「取締役会で既に決定された」ことであっても、100%株主なら、臨時取締役会開催を要求できるのではないだろうか。開催にこぎつけて、人事をひっくり返すこともできると思うが、売却を瑕疵と看做さず、人事を決定したこととしていることから、すべてを「取締役会で既に決定された」こととしているに違いない。)

 北朝鮮のお話がありましたが、北朝鮮のことに関しましては、これは、この極東というか、朝鮮半島に限らず、この、アジア、勿論のこと、世界の平和と安定にとっても極めて危惧すべき重大な案件、ましてや隣国の日本にとりましては、重大な、案件であります。従いまして、これに対応するためには、核実験が、2回目に行われた後には、私としてはブッシュ大統領に、また国連安保理のP5(常任理事国)のメンバーであります方々に電話をし、もちろん韓国にも、いろんな電話連絡などなどいろいろさせていただいて、今回のP5の1874に関しましても、少なくとも、時間はかかりましたけれども、前回の決議文に関しては、はるかに厳しいものが出された、というのは、それなりの成果だと思います。

 (アメリカは未だブッシュの時代らしい。オバマはまだ登場していない。登場する頃、日本で登場していた麻生は退場という場面転換を迎えているのではないだろうか。)

 少なくとも圧力、というものを以ってして、初めてー、世界の、メッセージ、世界の、世論というものが先方に、伝わるんだと、思っております。従って今回の対応、というものは、全会一致で1874が、執行された、あー、決議されたということは、これを受けて、我々としては、その中で世界各国に要請をされていることを含めまして、我々はそれに真摯に応えていくと、いう必要があろうかと思いますんで、今ご提案のありました、いわゆる船舶検査とかいろんな表現がありますが、船舶法だけを直せばいいという話ではなくて、いろいろな問題が関連いたしますけれども、ぜひ早急に、これを提出されていただきたいと、我々もそう思っておりますので、是非この件に関しましては、両党一致して、与野党一致して、このもんに関しましての早急な結論を得られ、得たいものだと、私どももそう思っております。

 (事実の表面的解説から一歩も踏み出ていない。だから、前回のミサイル発射のときとほぼ同じ言葉の展開となる。制裁の形式とその形式に従った対応を形式的に述べているに過ぎない。)

 《09年6月17日鳩山対麻生党首討論/理念と形式主義との闘い(2)》に続く





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