表通りの裏通り

~珈琲とロックと道楽の日々~
ブルース・スプリングスティーンとスティーブ・マックィーンと渥美清さんが人生の師匠です。

ペレットストーブってどうなの?

2017-11-24 10:58:24 | 焙煎珈琲裏通り
「ペレットストーブってどうなの?」これ、よくお客様から聞かれます。僕はメーカーの人じゃないので、実際に毎日使用してのメリット・デメリットは包み隠さずお話しています。

ウチで使用しているのは(株)さいかい産業の MT―311 SUMITA。一般家庭で言えば約12畳ほどの店内の暖房としてはちょうど良いサイズです。



当店が今の場所に移転してもうすぐ三年になります。移転と同時に使い始めたペレットストーブ。実際使ってみた感想を書きだしてみたいと思います。
使用期間は10月の終わりから翌春4月中旬頃までの約5ヶ月。


≪良いトコロ≫
① 設置が簡単(詳しくは後述します)
② 炎が見えるので、視覚的にも暖かい(眺めていると眠くなります)
③ 熱せられた鋳物からの放射熱の柔らかい暖かさは格別
④ 燃料費の安さ(こちらも後述します)
⑤ 壊れにくい(今のところ壊れていません)
⑥ 薪ストーブに比べて普段のメンテナンスが簡単
⑦ ストーブをきっかけにお客様との話が盛り上がる(場合もあるw)

まず①の設置についての一番のメリットは 壁や家具からあまり離さなくても問題のないところ
...です。鋳物で出来ているので天板や正面は熱いけど、サイドは遮熱板のおかげで殆ど熱くなりません。これがだるまストーブなんかだと、こうは設置できませんもんね。雰囲気を出すのに周りをレンガなんかで囲うのも良いけど、赤いヤカンの後ろに見える給排気用のダクト(コレは壁に穴を開けなきゃいけません)工事を含めてもポン付け出来るのは魅力です。

続いては④の燃費について。
ウチでは(株)イワクラのトム・ペレットを使っています。色々なペレットを試してみましたが、個人的な相性の良さと燃焼効率の良さで、ずっとこれを愛用しています。



朝の8時30分頃に着火し、大体連日20時過ぎまで約12時間燃焼。あまり火力を上げていない(それでも十分な暖かさ)せいもあると思いますが、一日のは使用量は5㌔程度。家庭用のペレットは一体10㌔が多いので、一日で半分しか使いません。
寒い日は補助的にエアコンか小さなファンヒーターを使います。ストーブ単体でのランニングコスト(ファン等を回す電気も含めて)は平均¥300/日 位じゃないでしょうか。


続いては
≪あまり良くないトコロ≫
① 決して安いものじゃないので、初期投資がかかる
② 燃料(ペレット)の入手(まだまだ販売店が少ない)と保管場所(結構場所はとります)
③ 温まるまで時間がかかる
④ 石油ストーブなんかと比べたら手間がかかる(後述しますが、全然手間じゃないです)
⑤ 未使用の期間はジャマ

何と言っても設置時点で一番お金がかかるのですが、その他に関しては正直あまりデメリットは感じていません。

では④。一番良く聞かれる「掃除」についても、慣れれば全然手間なんかじゃありません。この程度の作業を面倒だと感じる方はやめた方が良いですね。古いクルマに乗る前の儀式(ボンネットを開けてオイルや水のチェック、チョークを引いてしばらく暖気とか)っぽいので僕は大好きです。
毎日店を閉めるときにスイッチを切って一晩放置します。すると翌朝には確実に冷えているので、お掃除開始

扉を開けるとこんな感じ。前日のペレットは燃え尽きて灰になっています。気になるのはガラスの窓。煤で白くなってしまうので、キレイに拭いてあげたい箇所です。
僕はアルコール・スプレーを使っています。キレイになるのでおススメです。


燃焼ポッドと受け皿も灰だらけ。普段は外して掃除機で吸い取るだけですが、今回は燃えカスの量をお見せするために灰をバットに移してみました。灰に混じっているペレットは、運よく燃焼ポッドに落ちずに生き残ったヤツらです(笑)



ご覧の通り川砂と海砂の中間位のサラサラとした灰です。
個人的な感想ですが、ホワイト・ペレットを使った後の灰はもっと細かくてペタ~っとこびりつく感じがするので、掃除のし易さからも全木ペレットが良いと思います。あ、もちろん好みの問題ですので色々お試しください。

設置を迷われている方は、是非一度実際に使っている方のお話を聞いてみてください。そして出来れば燃えているところを見せてもらってください。

結論として、諸手を挙げて100%おススメはしないけど、設置する環境が許されて、尚且つ気に入ったモデルがあるのであれば思い切って使ってみましょう!!