もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

立共の確執露呈

2021年10月24日 | 野党

 枝野氏と志位氏の街頭演説において、立民と共産の協調が破綻しかけている現実が報じられた。

 報道によれば、共産党の志位委員長は「野党4党との政策合意と選挙協力によって、枝野政権に於いては共産党の政策が実現できる」と共産党の実質的な政権(立法)参加を大々的に述べているのに対して、一方の枝野代表は枝野政権における共産党の閣外協力の範囲・程度はおろか、選挙協力にさえ触れないとされている。
 「羊頭狗肉選挙と呼ばれようとも、選挙に勝利すれば何とかなる」と考えていたであろう枝野氏に対して、プロパガンダに長けた共産党は獲得した「選挙協力・閣外協力という曖昧模糊とした地歩」を「抜き差しならぬ政権合意言質」にまで高めて、来たる枝野政権は「容共・親共政権」と着色することに成功しつつあるように感じられる。
 更に枝野氏は、共産党が「日米安保破棄」を選挙公約に盛り込んだことから、演説の大半はコロナ・経済で、外交・安保にはほとんど触れないともされているが、富の再配分や格差是正は共産主義の階級闘争の原点であることを思えば、それらを声高に云えば云うほどに容共・親共理念と理解され、「やはり選挙協力は政権合意・連立政権の布石・前触れであったのか?」との疑いを益々濃いものにしてしまう。
 理念を埒外とした選挙協力という民主主義の禁じ手を指してしまった枝野氏は、今更ながらに臍を噛んでいることだろう。「ローマは一日にして成らず」が格言として永らえているのは、目標が高邁であればあるほど道程は厳しく、安易な近道などは無いことが真理であるからではないだろうか。

 2党代表の街頭演説をもとに立民支持者の投票行動を推測すれば、赤松Gに代表される急進左派支持者は統一の共産党候補に投票するであろうが、強固な立民支持であっても穏やかな中道左派路線を求める支持者は、棄権若しくは国民・維新に投票する可能性が大きいと観る。また、エネルギー政策に対する不満から統一候補支援を見送った電機労連のように、自主投票とする単産も増えることも予想される。
 宣伝巧者の共産党は、「ソ中を始めとする社会主義国とは全く異なる社会・共産主義国を目指す」として、共産党独裁の全体主義とは一線を画すソフトな社会主義国家を目指すとの広報に躍起であるが、権力に目が眩んだ枝野氏は騙せても、賢明な有権者を騙せるとは思えないのだが。


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2 コメント

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僕もそう思います (ひでちゃん)
2021-10-25 04:32:58
 共産主義の破綻は、世界で証明されてると思います。やはり、民主主義と共産主義は相いれないものです。
日本共産党がいくら民主主義を掲げても、そこには矛盾しかありません。その日本共産党と共闘するということは、志や理想というものをかなぐり捨てて、自分の地位を堅持したいだけとしか思えません。
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遅くなりました (管理人)
2021-10-25 12:49:31
ひでちゃん 様
コメントありがとうございます。
今回の枝野氏に係る顛末は、老獪・巧者の蜘蛛に絡め捕られた虫にも似た体たらくで、可笑しさを通り過ぎて哀れさすら感じられますが、「してやったり」とほくそ笑む一団も存在するものと感じています。
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