8月26日(金)退院後5日目、8時45分の起床、雨戸を開けても以前のような
ムッとする熱気が感じられなくなった。9月まであと5日、秋の気配が忍び寄って
当然か。21日に退院して6日目、まだシャワーしか浴びられないが、体調は回復、
主夫業も復活して日常に戻りつつある。
部屋の窓下に置いている鉢やプランター置き台の裏側に、アシナガバチが巣をかけ
ているのが見つかった。このハチは人間の生活圏に近い所で活動するが、こちらか
らちょっかいしない限り刺したりしない、と幼いころから知らされてきたので、そ
っと見守ることにしている。
あるブロガーさんは、ハチに親指を刺され「蜂のムサシをやっつけた!」と愉快な
見出で、ハチとの壮絶な?バトルをドキュメンタリー風にアップされている。巣に
は100匹ほどいたというからすごい。知らずに触ったりして、刺されたのだろう。
子どもの頃のアシナガバチの思い出は、たくさんある。
アシナガバチの巣は木の枝、軒下などどこにでもあって、田舎の山サル時代に捕虫
網で巣を取りに行き、幼虫(蜂の子)を餌にして魚を釣った。蜂の子はフライパン
で炒って食べると、香ばしくて美味しく、貧しい少年の貴重なたんぱく源になった。
刺されて腫れてきたらオシッコを塗って「治療」したものだ。今のようにムヒはな
かったので、尿のアンモニアが解毒・消毒してくれると、大人たちが教えてくれた。
ハチで怖いのはスズメバチ。獰猛で毒性も強く、刺されると命を失うことがあるか
らご用心。東京赴任時代、休日に秩父山地でレッキングしているとき、スズメバチ
にいきなり襲われて、必死で逃げた怖い経験がある。
蜂を見ると「蜂の一刺し」を思い出す。かなり以前に流行語になった。覚えている
人もいるでしょう。
‽❣…ちょこっと知ったかぶり…‽❣
<ハチの一刺し>ロッキード5億円収賄容疑で田中角栄首相が逮捕され、裁判にか
けられた時、容疑を否定する田中首相側に対して、検察側証人として出廷した首相
秘書官の元妻・榎本三恵子さんが、被告側が決定的に不利になる証言をした。会見
で「真実を語るのは国民の義務です。蜂は一度刺すと自分も死ぬと言いますが、人
を刺すという行為は失うものも大きいのです。刺したのはロッキード法廷にいらっ
しゃる方々、すべてです」と語っり、一躍時の人になった。昭和56年に「蜂の一
刺し」が流行語となり、その後長く記憶されることになった。
27日(土)9時45分に起きる。猛暑の頃のように寝汗もあまりかかなくなった。
明け方、ベッドにドンと飛び乗ってきたカナが、脚元で冷たい鼻をこすりつけたり、
背中をすりすりしていたが、暫くしてぷいとどこかへ行ってしまった。そういえば
最近、座椅子で本を読んでいると膝にぴょんと飛び乗ってきて暫く甘える。涼しく
なったので、人の温もりが恋しくなったのだろうか。
入院前のこと。猛暑が一向に衰えない日、カナが何も食べず何も飲まず一日中ぐっ
たりした日があった。夏バテかなと思ったが、ひょっとしたら悪い病気の前触れか
も…と思ったら急に心配になって、夏休み中の娘に「行きつけの動物病院に行った
ら?」と勧めた。娘は少し様子を見ようと言って、その日はそのまま過ごした。
夜中になっても、玄関の上がり框(かまち)のマットの上でぐったりしている。心
配になって、カナの食事処から缶詰の入っている食器を持って鼻先に置いてやると
少し舐めるように食べていたが、すぐ横を向いて寝てしまった。
翌朝、少し元気になって、乾燥飼料をカリカリ食べているのを見て、一安心。
子どもが小さかった時、熱を出したりすると、とても心配したものだ。今はカナは
大事な家族の一員。体調不良になると、物言わぬだけにオロオロしてしまう。
園芸用棚の下に作ったアシナガバチの巣