福島原発事故メディア・ウォッチ

福島原発事故のメディアによる報道を検証します。

【速報】フランスで放射性物質による環境汚染に初の有罪判決

2011-10-03 19:14:26 | 新聞
9月にフランスの御用学者の第一人者のペルランが不起訴となりましたが、反原発の訴訟はそればかりではありません。9月30日には、福島に役に立たない機械を、火事場泥棒的に売り込んだフランスの大原子力マフィア企業・アレバが放射能による環境汚染で有罪判決を受けました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

フランスのニーム控訴院(第二審高等裁判所)は9月30日、2年前にトリカスタン原発で起きたウラン漏洩による水質汚染について、アレバ子会社の Socatri(以下、ソ社)を有罪として、罰金と損害賠償金の支払いを命じる判決を出しました。

トリカスタン原発は、南仏ヴァランス(70キロ)とアビニョン(65キロ)の間にあって、フランス最大の敷地に、フランス電力会社(EDF)の原子力発電所(原子炉4機)、アレバの核燃料サイクル関連施設などが集まっている、核・化学の大コンビナートです。 ソ社は、トリカスタンにあるアレバのいくつかの子会社の一つで、核・産業廃液の処理をしているようです。

事故は2008年7月8日。放射性廃液が漏れて、少なくとも74キロのウランが、土壌と川を汚染しました。仏原子力安全庁(ASN)は国際原子力事故評価尺度でレベル1の事象と判断しました。

水質汚染と、事故通報の遅れに対して、「グリンピース」、「地球の友」、「脱原発Sortir du nucleaire」、「フランス自然環境France Nature Environnement」など複数のNGOや個人が、損害賠償請求人となって民事訴訟を起こしていました。

一審では、2010年10月14日、カルパントラ軽罪裁判所が、通報の遅れは有罪と認めたものの、水質汚染については、罪を認めませんでした。

控訴審の弁論が2011年6月17日に行われ、そして、9月30日の画期的判決となりました。 ソ社は、水質汚染と通報遅れの両方について有罪とされ、罰金30万ユーロ、損害賠償金23万ユーロ(NGOに対して16万ユーロ(各2万ユーロ)、汚染された川の周辺住民に対して精神的損害を与えたとして7万ユーロ(各1万ユーロ))の支払いを命じられました。

フランスのNGOによると、原子力会社が環境汚染について有罪とされたのは初めてとのことで、画期的な判決といえます。

しかし、日本では、放射性物質を放出したことそれ自体を環境汚染の観点から、断罪する法律はないのでしょうか。化学物質に関しては様々な規制が存在しているのに・・・。原発マフィアを、今回の事故まで野放しにしておいた法治国家・ニッポンの責任はどうなるのでしょう。

---ブログ内関連記事---
御用学者を司法の前に引きづりだそう!:チェルノブイリ後のフランスでおこった情報操作

御用学者を司法の前に引きづりだそう!その2:告発と捜査進む

フランス発、御用学者裁判のもみ消し工作:サルコジ大統領はわざわざ日本に何しに来たか?


最新の画像もっと見る