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黒森峰女学園 シムカ5(フェイズエリカ仕様) 作ります!! その3

2023年05月03日 | ガルパン模型制作記

 塗装作業に入りました。今回は、新たに買ってきた塗装ツールを活用して自身なりの新しい塗装法を模索してみたいと考えていましたので、今までとは異なった段取りで取り組みました。

 

 今回、模型の塗装用に新たに買ってきた、クサカベのアキーラです。世界初の「水性アルキド樹脂」をバインダーに使った品として知られ、水性ながら油性の性質も持ち、高発色・高品質の絵具として美術界隈ではここ数年注目されているアイテムです。2006年頃に開発されて発売され、2017年に一般向けにリニューアルが行われて品質と色揃えが向上したため、より使いやすくなっていると聞きます。

 私自身は、芸大での絵画演習および実習、野外描写活動などで、光輝性の高い画を好んだため、そのための水性絵具としてホルバイン、シュミンケ、アクリルガッシュを使い、社会人となって以降も奈良の古社寺の景色の写生などを趣味とした時期があったので、これらの水性絵具類は割合に長く使用して80色余りを今も手元に置いています。

 ですが、これらはいずれも水性塗料の宿命で剥落しやすいため、ガルパン車輌プラモデルへの応用には慎重でした。が、冬季の室内での塗装にミスターカラー等の油性塗料が匂い等で使いづらいため、大学選抜チームのダッジWC57の製作に際して初めて実験的にアクリルガッシュを採りました。剥落防止の策として水性アルキド樹脂液を混ぜて塗ってみたところ、意外にもうまくいったのでした。

 それで、もとから水性アルキド樹脂が含まれている水性絵具のアキーラならば、より良く仕上がるだろうとの感触を得ましたので、いずれアキーラを買って試そう、と決めたのでした。
 しかし、アキーラは水性絵具としては最高級品クラスの品であるが故に、価格もそれなりにします。超高価品のシュミンケほどではありませんが、基本セットの12色セットでも税込みで3850円もします。1色あたり320円です。ホルバインの12色セットは2700円ぐらい、アクリリックU35の12色セットは3000円ぐらい、アクリルガッシュの12色セットは3500円ぐらいですから、アキーラはやっぱり高価格です。

 ですが、ホルバインやアクリルガッシュが基本カラーを軸として揃えるのに対して、アキーラは上級者向けを意識しているのか、混ぜ合わせて出来るカラーや中性色および中間色系のカラーに重点を置いています。
 実際に画材専門店へ行ってアキーラの色揃えを見ていただければ分かるのですが、とにかく渋めのカラーが少なくありません。上図のように、ミリタリー系に使えるカラーも豊富です。

 それで、今回は最低限必要な5色を買ってまいりました。ガルパン車輌のカラーに使えそうな色に絞り、ブラウン系の56番バーントシェンナ、オリーブドラブに近い57番ローアンバー、ニュートラルグレーに近い63番グリサイユグレー、ブラック系の66番マルスブラック、混ぜ合わせにも使えるホワイト系の69番ミキシングホワイト、の5色です。

 上図では6本ありますが、63番のグリサイユグレーは沢山使うだろうと思って2本買ったからです。そしてこの63番グリサイユグレーが、今回のシムカ5の車体色でありました。

 

 初めてアキーラをパレットに出して水で溶いてみました。あ、これは粘り気があるな、水性アルキド樹脂の含有量が多いのかな、と感じました。水性絵具ですから水彩の感覚でサラサラと塗れますが、粘り気があるので、筆で塗る際の手ごたえは油彩に近いものがあると思います。

 

 車体を筆で塗りました。プラの成形色よりやや濃い目で、見た目にはあまり違わないのですが、筆特有の塗りムラが残るところはやっぱり水性絵具だな、と思いました。ただ、このムラは絵具の厚みの差によるもので、水気がとんで乾燥すれば、ムラは殆ど目立たなくなります。

 

 難点は、乾燥するのに時間がかかることです。油性絵具の性質も併せ持ちますから、これは仕方が無いのですが、水性アルキド樹脂のエマルション効果による乳化層が表面に形成されて少々のベトつき感も伴います。このベトつき感は、最後につや消しクリアで保護膜をかぶせれば抑え込めるので問題にはなりませんが、ムラのほうはなるべく絵具を均等に塗り伸ばすことで抑えるしかありません。

 ですが、乾燥後の仕上がりは上図の如くでした。手作業でのペンキ塗り感が出ていて、それはそれで味わいがありました。

 

 各種のパーツをドンドン塗り分けていきました。タイヤゴム部分だけは接触の際の剥落を避けるべく、いつものようにポスカの黒で塗りました。

 

 シートは56番バーントシェンナ、車内色は63番グリサイユグレーに69番ミキシングホワイトを混ぜて明度を上げたものを塗りました。ハンドルやシフトレバー類は66番マルスブラックで塗りました。

 

 折り畳み式のルーフシートは、57番ローアンバーに69番ミキシングホワイトを少し混ぜたもので塗りました。その後に予備タイヤを内側から組み付けました。

 

 ウィンドゥのガラスパーツを全て組み付けました。シムカ5の大体の塗装は、今回買ってきた5色のアキーラで事足りました。これはキットの実車がドイツ軍仕様であることをふまえますと、この5色で大体のドイツ軍車輌のカラーはカバー出来るのだろう、と思います。  (続く)

 


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2 コメント

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水性塗料 (T_HAJOE)
2023-05-03 16:36:19
模型用なら、タミヤアクリルやクレオスの水性塗料もあるんですが....
わたしも油性塗料は一部でしか使いません。
(匂いが最大の問題ではあります)
筆塗りはムラを嫌って基本エアブラシで塗ります。
墨入れは思い通りにならないことが多いですが、戦車であればドライブラシの過程で消えてしまうので問題なし
航空機はドライブラシができないので油性塗料使いますけど....
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Re. 水性塗料 (ホシノ)
2023-05-03 21:49:37
模型用のタミヤアクリルやクレオスの水性塗料は、当方も昔に使った事があります。でも使い勝手がよくなかったのか、色が綺麗でなかったのか、それから全く使わないままです。

それとは別に、芸大での絵画実習で水彩パステル画を学んで以来、水彩での写生画を沢山描きまして、奈良の景色だけでも300枚ぐらい写生しました。
それで水彩用の絵具は沢山持っています。その延長上でアクリルガッシュとアキーラをガルパンプラモデルに応用するという流れになりましたが、案外いけるという感じでした。たぶんエアブラシでも使えるんじゃないかと思いますので、いつか試そうと思っています。

筆塗りのムラ、は模型用塗料のほうが顕著に表れる気がします。水彩塗料ですともともとムラが出ますから塗り重ねてムラをなくして均一に仕上げる、ということで、結果的にはムラがあまり残らない、という形になりますね。
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