塗装にとりかかりました。車体は青味の強いブルーグレー系なので、ミスターカラー72番のミディアムブルーに74番のエアスペリオリティブルーと37番のRLMグレーバイオレットを3:1:1の割合で混ぜ合わせた色で吹き付け塗装しました。車輪は19番のサンディブラウンで塗り、ベルト式履帯は28番の黒鉄色で塗りました。
転輪のタイヤゴム部分はポスカの黒で塗りました。
転輪を車体に取り付けて・・・。
ベルト式履帯をはめました。イタレリ製のパーツはやや長めで上図のようにユルユルでしたので、スカートに隠れる上部の履帯を短くしてホッチキス留めして調整しました。
スカートを取り付けました。
校章マークは砲塔左右側面と後部エンジンフード上にあります。モデルカステンの「MGデカール ガールズ&パンツァー デカールVol.4」より同じサイズの3枚をとって貼りました。上図は後部エンジンフード上の校章マークです。
僚車のマチルダⅡのように、車体側面にも校章マークが付きそうなものですが、クルセイダーの場合は車体側面のスペースが殆ど無く、スカートにもリブが三条に通っていてデコボコしているため、むしろ無いほうが模型でのデカール貼りに苦労しなくて済みます。
追加工作で追加していたバックランプを、ポスカの赤で塗りました。
ついでに砲塔前面右側の三本の照準器でしたか、棒状の部品もポスカの赤で塗りました。このボーダーモデル製品での1号車はローズヒップの搭乗車として作ったからです。
その後、同軸機銃を28番の黒鉄色で塗りました。
砲塔左右側面の校章マークを貼りました。この校章マークのために、劇中車では砲塔右側の前照灯の位置が実車よりも後ろ寄りになっています。
砲塔の前照灯のレンズのパーツは、劇中車の雰囲気に近づけるために、ウェーブのアイズのクリアパーツに交換しました。
アンテナの短いほうを取り付けました。後ろに長いほうのアンテナが付きますが、それは収納時に邪魔になるのであえて取り付けませんでした。
最後につや消しクリアーを薄く吹き付けて仕上げました。
完成後の姿です。これまでの掲載画像において、撮影時の光の角度、カメラのアングルによって車体カラーが青っぽく写ったりしていますが、上図の車体カラーが実際のそれにほぼ同じです。青味の強いブルーグレーというか、そういう色調です。
クルセイダーを3輌連続で製作したうちの1号車、ローズヒップの搭乗車ですが、キット自体はプラッツの公式キットにもなっていますので、公式キットを用いても同じ状態で仕上がると思います。
ただ、履帯は本来は連結式パーツですが、細かい上に組み立てが煩雑なタイプであるため、たまたま入手出来たイタレリのパーツセットに入っていた余りのベルト式履帯に交換しています。
以上で、聖グロリアーナ女学院チームのクルセイダー(ローズヒップ車)が劇場版および最終章仕様にて完成しました。製作期間は2023年5月10日から5月19日までと5月30日で、組み立てに7日、塗装に1日、塗装後の組み立てとデカール貼り付けに1日かかりました。
キットはプラッツの公式キットの元製品であるボーダーモデルの品を使用しました。タミヤやイタレリの品と比べて劇中車にほぼ一致するキットなので、ガルパン仕様への改修や追加工作も最低限で済みました。が、砲塔のベンチレーターの位置変更、砲塔の前照灯の位置変更、後部のボックスのハッチの向き変更、の三つは、タミヤやイタレリの品と共通の改修ポイントとして必須でした。
今回の製作は、ボーダーモデル、タミヤ、イタレリの3つのキットを比較検証のために連続で製作したうちの最初にあたり、劇中車仕様に可能な限り近づけることを目的としてボーダーモデルのキットを組みました。
続くタミヤ品は目立つ箇所のみ劇中車に合わせる方針で作り、イタレリ品はキットをストレート組みしましたので、3輌それぞれの細部が異なっていて見分けがつきますが、なかでも今回のボーダーモデル品が最近の発売で新しいこともあって、出来栄えが最も綺麗に見えました。
キットの組み立ては比較的スムーズに進みましたが、タミヤやイタレリの品と比べるとやや難度が高いほうに属します。特に履帯パーツの難しさは折り紙付きらしく、今回の製作ではベルト式パーツに代えたためにタッチしていませんが、公式キットを買って作る方はもれなく履帯に悩まされるだろうと思います。それでも頑張るぞ、という積極的な方は、チャレンジしてみることをお勧めします。