ガルパンコミック「樅の木と鉄の羽の魔女」に登場する伯爵高校チームの車輌の再現は、とりあえず4輌までいきました。もう1輌ぐらいは作りたいな、と思い、今度は6号車の38(t)戦車を作ってみることにしました。
周知のように、「樅の木と鉄の羽の魔女」に登場する伯爵高校チームの38(t)戦車は、A型とE型の2種類の形式があります。いずれもアニメ本編に出ているB型準拠の38(t)戦車とは別型式です。そのうちのE型は、以前に五十嵐瑞希の搭乗する7号車の仕様にて製作しました。それで今回は、上図のA型を作ってみることにしました。
伯爵高校チームにおける38(t)戦車A型は2輌あり、6号車と8号車がありますが、いずれも搭乗員が描かれず、形状も同じなので、上図のA型もどちらか分かりません。
ですが、サンダース大付属高校チームとの試合で僚車が次々に撃破されるなか、終盤まで行動して毬奈・コンスタンティネスク隊長の指示を受けていたのが6号車と8号車ですから、双方の車長以下は歴戦のベテランであることが伺えます。要するに38(t)戦車A型には、チームでも経験豊富な3年か2年のメンバーが搭乗しているのでしょう。
そのことは、移動中の列の順番を見てもなんとなく感じられます。隊長が指揮するフラッグ車のⅣ号戦車J型とその直衛とおぼしきⅢ号突撃砲G型の後に、この38(t)戦車A型2輌がピッタリと続いているからです。
再現にあたっては、上図のホビーボスのB型のキットを使用しました。A型の1/35スケールの適応キットは未だに存在しないからです。そしてB型はA型の改良型にあたり、車体形状は同じであるからです。これにA型独自の要素を再現して合わせれば、作中車の姿に仕上がってくるわけです。
ただ、作中車においては、転輪ゴムタイヤの独特のスリットやフラッシュハイダー無しの車載機銃、防弾カバー無しの砲塔ペリスコープなどの、実際のA型の独自の要素はあまり考慮されていないようで、外見上最も目立つ左側面のバトルアンテナ以外は、ほぼE型と共通した描写がなされています。
なので、今回の再現製作においては、A型の要素の最たる左側面のバトルアンテナを忠実に作るだけで充分と判断しました。
中身はトライスター製品のままでした。その金型をホビーボスが引き継いで販売していることが分かります。
今回の製作では履帯を上図の別売のベルト式パーツで作ることにしました。これまでさんざん連結式履帯に苦しめられていましたので、1輌ぐらいは楽してもバチは当らないと思います。
模型店のパーツバラ売りコーナーへ行くと、38(t)戦車用のパーツは何故か割と見かけます。ベルト式履帯もあちこちで見かけますので、念のために1個確保しておいたのですが、今回の製作で役に立ちました。
ステップ1ではホイールとサスペンションを組み立てます。全てガイドの指示通りに進めます。
転輪とサスペンションのパーツ群です。
組み上がりました。
上部転輪、起動輪、誘導輪のパーツ群です。
組み上がりました。ホビーボスのパーツはドラゴン並みに細かく分かれています。これがタミヤのE/F型のキットであれば、一体成型のパーツも多くなって組み立て易いだろうな、と思います。 (続く)