環境地質学に基づく日本のジオパーク論-島根県の「神西湖」を題材として-
このブロクのサブタイトルは、Let,s Design with Natureになっています。そのイメージに近い論文が掲載されました。著者は、私がブログを始めるきっかけともなった、島根県の今岡さんです。
首都圏にいると、もちろん人が大勢います。人がいると情報が集まります。いろんな学会・委員会にも”近距離切符”で参加できます。
そのせいでしょうか。地方の実力ある技術者の方は、学会活動に参加しにくい(結果、論文が生産にしくい) 環境にあるような気がしてなりません(私の偏見でしょうか)
もとより、この業界に身を志すようになった人は、なにかしら自分の理念がある方が多いと思います。その理念に実直さ、熱意が加わったとき、自分の主張を文献にしてみたいという意気込みも高まってくるでしょう。ブロクやホームページは電源消せばおわりですが、論文は後世までのこります。
この論文を読むまで、神西湖という存在を知りませんでした。宍道湖と中の海というメジャーな水域の影に隠れていたという印象があります。しかし、この湖面に日本の繊細で等身大の自然環境を映し出し、バイオスフイアとしての価値を見出された卓見に感銘を受けたのでした。
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地方の技術者が論文作成などに疎いのは偏見ではないように思います。特に「出雲人」っていうのは自己主張がへたくそな民族として有名でして、酒の勢いでも借りないと腹を割って話せない人が多いです(私は酒を飲みませんが、、、)。
そうしたなかで、下河さんの勧めで持論を論文化することができました。片田舎の狭いトコロでグチグチいっているのに比べて、論文で持論を世間へ打ち出すことのなんとすがすがしいことでしょう。
今回の論文は、神西湖にバイオスフィアの視点を見出だされた独創性はもとより、”情熱のほとばしり”を感じられ、読みやすい論文でした。