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先日、日本列島の成り立ちについて画期的な知見をまとめられている、地質調査所の高橋雅紀先生の講演を聞く機会がありました。全ての話を書くと(本来描くというべきですが)いくら紙面があってもたりませんし、壮大すぎて高度すぎて、私のキャパシティが追いつかないなあというのが正直なところです。
ごく”触り”だけをいってしまえば、関東平野はなぜそこにあるのか?利根川の南北で地質分布・構造、火山フロントまでが大きく曲がっているのはなぜなのか、中央構造線は東北日本には存在しない、東北日本と西南日本の境界は関東地方の分厚い堆積層の中に埋没しているがその地下深部の地質を解き明かすことによって、なぜ日本列島が弓なりになっているのかがわかるという話でした。
詳しくは、高橋先生のホームページに”描かれています”。
また、ご講演の内容は終始定性的なモデリングでした。そして、動画やアニメーションをとても効果的に使われていて、日本列島の蠢きが手に取るようにわかりました。そして、そこに至るには、個々の露頭をつなぎあわせ新しい普遍性を構築するこという地質学<WBR>の醍醐味があること、講演のタイトルは「ナウマンにひかれて」というもので「私はナウマンのつけた道筋をすこし明瞭にしたに過ぎない」という先人に対する敬意と自然と謙虚に向き合っておられることにも感銘をうけました。
このように、フィールドサイエンスの神髄であり壮大でロマンあふれる話を聞いていると、イエローゾーンがどうだこうだといっているのがとてもセセコマシイ話に思えてきます。