岩手県立大学の牛山先生のブログは本当に考えさせられます。
http://disaster-i.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-51f8.html
「行政は頼りにならないから自助,共助が大切」とは思いません.「防災は行政の仕事」から「防災は地域で」といった,極端な方向転換に疑問を抱いているものです.
「自助・共助とは,どこでも,誰でも,簡単にできて,効果の大きい防災対策」といったイメージを持って,過去の特定の災害事例(阪神大震災など)「のみ」の教訓をもとに,現代の技術・情報や地域性を無視したマニュアル的な「ぼうさいへのとりくみ」をすることに強い懸念を抱いています.
ハード対策,ソフト対策,いずれも万能ではありません.しかし,ハード対策に限界があるからといって,いきなり,「自助・共助」と称して,「だれでも,簡単にできる対策」にばかり奔るのは,いかがなものでしょうか.
これは「交通事故はなぜなくならないのか」とよく似た話だと思います。
http://ep.blog12.fc2.com/blog-entry-888.html
自分の身の安全度が増したと感じたら、そのぶん人間は気がゆるんだ行動をやらかしてしまう。
安全を提供すると、人間は危険はないのだとみなした行動をしてしまいがちになる。運転の安全度が増したと感じたら、危険回避のための注意をさぼるようになる。
それじゃ事故が減らない。
事故を減らすには、
【状況を安全にした上で、なお「まだ危険だ」と思わせる】
ようにするべきだ。
災害の記憶と想像力 これを鍛えるために技術者は住民の方と対話しなければなりません。