忘れえぬ体験-原体験を教育に生かす

原体験を道徳教育にどのように生かしていくかを探求する。

実戦コミュニケーションをめぐって(7)「喜怒哀楽+気」での自己理解と傾聴

2012年01月14日 | 実践コミュニケーションの講義をめぐって
これまで「偏愛マップ」、「元気マップ」によって自分を一枚の紙にかんたんに図化したものを用いて相互のコミュニケーションを図るワークを中心に講義(実習)を組み立ててきた。6回目は、「喜怒哀楽+気マップ」というのを作成し、より自分の内面に触れる自己表現をしてもらうことにした。このマップ名称は、もちろん木村カエラの「喜怒哀楽Plus愛」という歌をもじって命名した。

学生への例として、私自身が《私》を中央にして上下左右に私の最近の喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、気がかりを図的に記入したものをプリントして配った。自分で作成してみた感じたが、真面目に向き合って書くと、かなり自分自身の内面に触れていくことになる。学生には、自分が表現できる範囲で書くようにと注意した。


以下、学生に配布したプリントより。


1)「傾聴力」を高めるワーク(3)
《やり方》
①「喜怒哀楽+気」マップの作成(15分)。
  最近、喜ばしかった(嬉しかった)こと。自分にとって喜ばしい(嬉しい)こと。
  最近、怒りを感じたこと。自分が(いつも)怒りを感じていること。
  最近、哀しかったこと。哀しいと感じていること。
  最近、楽しかったこと。自分にとって楽しいこと。
  最近の気がかりや心配、悩みごとなど。
②二人のペアになり、作成した「喜怒哀楽+気」を用いて交代で自分を語る (5分) 。
聞き手は、途中で何回か「○○と感じているのですね」「○○ということですね」と確認し、確認した内容をメモする。
③4~5人のグループに分かれる。
④グループ内で、聞き手だった人が聞いた内容をグループに紹介する(3分)。他のメンバーは、その内容について質問する。質問には、語った本人が答えてよい。相手の気持ちに沿った質問、気持ちや思いを引き出す質問を心がける。
⑤全メンバーについて同じことを行う。
 
《ねらい》
①「喜怒哀楽+気」マップを書き、それを人に語ることによって自己理解を深める。 
②聞き手は、「○○と感じているのですね」「○○ということですね」と確認することで、自分が相手の話を正確に聞き取っているかどうかをチェックする。
③ 話し手は、「○○と感じているのですね」「○○ということですね」と聞き手に確認されることで、自分がどう感じたかを確かめる。
④ ②③の作業を通して、相談を受ける際、「確認」という返答の仕方がもつ重要な意味を体験する。

今回のワークについても学生に感想は書かせていたが、それを次のプリントに載せてフィードバックせず返却してしまったため、ここに掲載することができない。ただ講義も6回目になると、学生に間になれや気の緩みが出てグループによってはあまり集中できていない場面も見受けれれた。


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