グリフォンの日記

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鉄の精神

2007-07-05 23:34:17 | 日記・エッセイ・コラム

<関西発 読売新聞の抜粋:夏休み前カルト集団対策>
 
教祖による女性信者への性的暴行が問題となった韓国発祥のカルト集団「摂理」が、多くの大学生を信者にしてきたことを教訓に、大阪大が勧誘の標的になりやすい1年生を対象に必修の特別講義を行っている。約2700人全員に受講を義務づけるカルト対策の講義は全国でも例がない。大学は「カルトに精神をむしばまれ、貴重な青春を失わないで」と訴えている。
 
 阪大は摂理が勧誘に力を入れた大学の一つで、今も複数の信者がおり、霊感商法で知られる団体なども勧誘活動を続けているという。約5年前からカルトに関する保護者の相談が寄せられ、毎年の新入生オリエンテーションで注意喚起している。
 
 特別講義は昨秋に初めて行い、今年は夏休みの「旅行」「合宿」と称して勧誘が行われる時期に開講。今月初めから来月中旬に学部・クラス別に計11回開講、講義の最後にリポートを提出させ、出席を確認。欠席の学生にはカルト問題の図書の感想文を提出させる。
 
 今月中旬、大阪府豊中市の豊中キャンパスで行われた講義では、学生生活委員長の大和谷厚(やまとだにあつし)・医学部教授が「自分の生き方を真剣に考えるまじめな学生ほど引き込まれやすい」と注意を呼びかけ、<要注意>サークルの特徴として▽団体の名前がないか、名前をしばしば変える▽参加者によって活動内容を変える▽飲酒・喫煙・恋愛を禁止する――などを挙げた。
 
 大学が把握している偽装サークルも例示し、大学の相談窓口を伝えた。
 
 受講した基礎工学部の男子学生は「4月に『授業の取り方を教える』と誘われ、大学近くのビルに行った。『命を考えるサークル』と言われ、断った」と話す。
 
 大和谷教授は「キャンパスでの宗教、政治活動は原則自由だが、集団の正体を隠して勧誘するのは詐欺行為だ。学生を守るため教育に取り組んでいきたい」としている。
 
http://osaka.yomiuri.co.jp/edu_news/20070627kk02.htm

 自分の学生時分の話をしてみる。大分前になる。当時、住んでいたアパートから歩いて、商店街で買い物をしていた時だ。ちょうど、スーパーの前を通りかかった時に、若い女性に呼び止められた。「ちょっとすみません。もし、お時間があれば、あなたの血を綺麗にするために、祈らせて下さい。」唐突な言葉であった。「悪いけど、急いでいるので・・・」と自分。
 
 しかし、若い女性は聞く耳持たず、自分の病魔(アトピーだったと思う)を如何に、この宗教に入信して撃退したかを、切々語り始めてしまった。こうなると、当時の自分がお人好しだったのかもしれないが、とりあえず話を聞くだけ聞いてみようとなってしまったのである。
 
 暫くして、その話を聞き終わると、お祈りの開始である。手と手の皺(しわ)を合わせて、幸せ・・・なんて悠長なものではなかったが、女性は真剣な面持ちで、祈る。ああ、祈る。
 
 交通量は、あまり無い商店街とは言え、過ぎ行く人は、自分の事を、まるで”猿回しの猿”としての使命を仰せ使った人間であるが如く、同情と哀憐(あいれん)の眼差しで通り過ぎてゆく。『早く終わってくれ』と心の叫びは、10分続いた。そして、祈りが終わると、待ってましたとばかり「住所を書いて下さい」と言われ、書かされる羽目に。(適当に出鱈目な住所を書いたのは、言うまでも無い)
 
 と、まあ自分の経験談を入れて見たが、あまり参考にはならないかもしれない。自分は、”アム○ェイ”とか”ニュー○キン”とかの勧誘すら、全く受け付けなかった人間である。大体、こうした勧誘が来た時点で、頭から”疑ってかかる”ことと、講習会とか研修会とかいった名目の洗脳会合嫌いであったので、こうした勧誘には引っ掛かりにくかった。
 
 そう考えれば、友人だの知人だの、親戚だのが自分を巻き込む可能性を感じとった時には、決して流れに身を任せずに、”鉄の精神”で行くことをお勧めする。そうした洗脳された連中に、気を使っていては、自分と家族が振り回され、時間と神経とお金を擦り減らすだけだ。
 
 どうしても、悩み深く、どうしようもないと考えてしまい、宗教がしたければ、日本には”神道”も”仏教”、”キリスト教”その他多数あるのだから、まず何れか自分に合うものを探す。そして、独学で勉強して、~会みたいな会合に参加せず、ひたすら孤独に耐え、邁進すれば良い。その方が、人生の中で生き抜く忍耐力と気力の充実につながると思うのである。