玄文講

日記

営業マンへの道1

2005-04-07 21:03:16 | バカな話
私は会社で営業もしなくてはいけなくなった。
どうやらパソコンの前に座って、イラスト作成や写真加工、編集デザインだけをしていればいいわけではないらしい。

しかし私は2つの理由のため、営業マンには向いていない。

1つは私の人脈が貧弱だからだ。

まず営業というのは飛び込みで取れるものではない。

たいていの場合、知り合いからのツテを頼りに得られるものである。
当社のお得意さんも全て「知り合い」関係であり、アカの他人から仕事をもらえたことはない。

思い出していただきたい。
今までの人生経験で知り合いでもないのに声をかけてきた人間にろくな奴がいただろうか?

詐欺師、強引なセールス、宗教勧誘、ナンパ、電波系、迷子

飛び込みというのは信用がないのである。
私だって信用しない。

時たま、当社に営業マンが飛び込みで来るが、人間扱いされた試しがない。

まず無視である。
10分間玄関に突っ立ったまま無視されて、最後に「ありがとうございました」と大声で挨拶して一礼して、それでも誰にも相手にされないでそのまま帰っていった営業マンがいた。

次に無意味なことをさせられる。
ある営業マンは2時間、祖母の話し相手をするはめになった。もちろん仕事にはつながらない。
彼はずっと祖母から「野村さちよ問題」についてえんえんと聞かされ続けたのだ。
拷問である。


そして兄さんや私も外に営業へ行けば、これと同じ仕打ちをされるのである。


東大出身の学生に需要があるのも、彼らの知り合いには官僚、大企業の社員が多いからである。
東大生、京大生の人脈の豊かさはそれ自体が才能であり、実力なのだ。

「人脈なんて虎の威を借るキツネだ」なんて言ってバカにする人は、ただのマヌケである。
彼らは、何事も維持するのは大変だということを知らないのである。
道路は整備しなくてはいけないし、流れない水は放っておけば腐るだけだ。
人脈を維持するためにはお金もかかれば、時間もかかるし、彼らと付き合うだけの教養も必要になる。
その手の努力を26年間してこなかった私にとって、豊かな人脈を維持できる人は尊敬に値する努力の人でもある。

そして私の知り合いは地方公務員、警察官、SE、医者、弁護士、学者、人間国宝、犯罪者、悪魔など、どう見てもポスターや広告の仕事をくれる人種ではない。


2つ目の欠点だが、私が致命的なまでに人の顔と名前を覚えないことである。
人間なんて、みんな同じ顔に見える。名前なんて意味のない文字のられつは暗記しきれない。
長期的に男性の顔は30個くらいは覚えられるが、女性の顔は5個が限度だ。

夏休み明け、自分のクラスの同級生の顔と名前をほとんど忘れていたことがある。

小学生の頃、自分の家に知らない女の人がいて「あれ、誰?」と聞いたら自分の姉さんだった。

講の仲間でさえ、3ヶ月も会っていないと忘れてしまう。
現在 講の集会が3ヶ月に一度なのは、私が会わないでも顔や名前を忘れない期間が3ヶ月だからである。
私がみんなのことを忘れないうちに集まろうというわけだ。

人の顔と名前を覚えない営業。営業マンとしては無能と言ってよいだろう。

そして私は対策を考えた。

(続く)

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2 コメント

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年年歳歳花相似たり (玄文講員)
2005-04-08 22:46:46
いえいえ、私は無個性で印象が薄く、存在感のない人間であります。

付き合いの幅は極端に狭いので、名前を尋ねられることもありません。



私は「他人の顔を覚えない」というか「区別ができない」のです。

アカの他人が同一人物に見えたり、同一人物を記憶の中で2人の人間として扱ったりしているのです。

単に私の認識能力がひどくずさんなだけなのです。



>「営業?大好き、やりたい! 飛び込みなんか、特に好き! 

>早速行こう、どこ行くの? 何売るの?」

>という人がまわりに数人います。



風の噂に聞く、飛び込みが人間として生きられるエルドラド!

ああ、実在していたのですね。



polestarさんの会社は良い商品を売っていらっしゃるのですね。

それなら営業もきっと楽しいと思います。
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きっとgenbunkoさんは・・・ (polestar)
2005-04-08 11:44:03
「えーと、あなたは どなたでしたか・・・」

と、言われたことがないんですね。

それか、少ないか。



付き合いの幅が狭ければ、言われない確率はぐっと高くなりますけれど、印象の濃い人、薄い人というのがいて、濃い人は、他人をあんまり覚えません。他人が濃い人を覚えてくれるからです。



わたしも、営業はとっても苦手なのですが、どちらかというと営業畑にいますので

「営業?大好き、やりたい! 飛び込みなんか、特に好き! 早速行こう、どこ行くの? 何売るの?」

という人がまわりに数人います。

「営業マン」が 人間扱いされないというのではなく、人間とは思えない、が、正解ですね。
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